2013年05月

2013年05月31日

ヒコーキ雲便りNo.48:五月晴れ(^o^)~5月の本棚

いいお天気ですなぁ~仕事が休みなので、のんびりしています。今月はあまりノリノリ感がないまま不完全燃焼で(皆さまにはご心配いただき、励ましもいただき、見守っていただき感謝です!!)もっとたくさん更新したかった(書きたかった)と思っています。


今日で5月も終わり、今月の〆本は山本甲士さんの『戻る男』になりました。中公文庫の表紙が気に入って買ったのですが、山本さんはすでに『わらの人』でお知り合い(笑)になっていた作家さんでした。なるべく読んだことのない作家さんの作品を…と思っていますが、難しいですね~あと「タイトル買い」で失敗しないようには気をつけています(^^;)))


さて内容はタイトル通り過去に「戻る」話。ある日、一発屋の作家・新居航生に「タイムスリップ案内状」が届きます。ただそれには細かい条件があり、もちろん他言無用、お金も必要(最初で50万!)…胡散臭いと思いつつ「金ならある、ヒマだしネタになるかも」で体験を決意。何より彼にはいじめられっ子だったこと、女に手痛くふられたことなど、心の古傷となっている戻りたい過去がいくつかあったから…一度経験したら「もう一回♪」な気分になってしまい、合計650万を払い3回タイムスリップします。しかし、やっぱり疑問を抱き、本当に過去は変わったのか検証を開始…すると!?というまぁ定番の展開と言えばそうですが、おもしろく読めました。


自分だけが過去をやり直したいと思っているわけではなく、またその過去を大事にしている人も踏み台にして頑張ってきた人もいるわけで……。作品中にタイムトラベルを題材にした小説や映画作品名もたくさん出てきたのですが「知ってる!知ってる~!!」が少なく残念~『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とかも見たことないなんてダメですよね('~`;)


そう言えば今月読んだ『リセット』(垣谷美雨)も過去に戻る話でしたわ~ドラマにもなっていましたが、こちらは高校時代からやり直したのに、おもうようにいかない、なかなか現代には戻れないで大変!!やっと戻ってきたけれど、実際にはプラス10年以上は生きてきたという記憶は残っている……なんかそう考えると怖いですね(´Д`)


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rohengram799 at 16:16コメント(12) 
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2013年05月30日

ヒコーキ雲便りNo.47:いちばんめ…いわく σ(^_^;)?

昨日はあれから『嫁の遺言』という短編集を読みました。作者は加藤元さん、私の名付け親のお坊さまの名前と似ていたのでついつい買ってしまったのですが、男性かと思っていたら女性でした(((^_^;)


表題作の『嫁の遺言』は主人公が満員電車でふと触れた冷たい手の感触が亡くなった妻だと思うところから始まります。ホラーでもなくものすごく泣ける!!を強調するでもなく、淡々とした語り口が「そういうこともあるかもね」と思わせてくれるお話。7つある作品の中で私が一番好きなのは高校時代付き合っていた彼と同級生の結婚式で再会する『いちばんめ』。


♪よくある話じゃないか~と言われそうですが、まだまだ若い高校生カップル、彼女はすすんでる(笑)友だちのアドバイスを真に受けて「私は結構イケイケなんだから」的な振る舞いをしたり、相手からサヨナラを言われるのがこわくて大好きなのに自分からふっちゃって……。再会して彼もへんな意地を張っていたことがわかったけれど、彼も結婚が決まっている。柏原よしえちゃんの名曲『最愛』や吉田秋生さんの名作『櫻の園』の女の子たちを思い出しちょっと胸キュンでありました。


そして『窓の中の日曜日』という作品で『きつねの窓』という童話(でいいのかな?)を知りました。きつねの話は『ごんぎつね』か『てぶくろをかいに』くらいしか知らなかった私('~`;)安房直子さん作で国語の教科書にも載っているとか?


白狐を追いかけていた猟師は、桔梗の原に迷い込む。その白狐が化けた染物屋に入り、お客として白狐の話を聞く。桔梗の花の汁で染めた指で作る窓に、もう2度と会えない人や懐かしい風景が見えることを知る。猟師は鉄砲を代金代わりに、自分の指を染めてもらう。しかし、家に帰ってきた猟師は習慣で手を洗ってしまい、そのふしぎな窓の光景を二度と見る事はできなくなった……絵本でとてもきれいな色で描かれているのがあるらしく、探しにいかねば!!と思いました。


花と言いますと『サンザシの丘』という警察物も読んだのですが、サンザシの花がわからなくて調べてみました。野ばらみたいな白い花でした。花言葉のひとつが「希望」…今はほとんど話題にならない中国残留孤児に絡んだなんとも言えない社会派の小説でした。


小説を読むって忘れていた過去を思い出しますね。短編集の最後は『お帰り、ボギー』というタイトルだったのですが、小学校時代にジュリーの『カサブランカ・ダンディ』がはやって、そのフリのマネをして給食の時間に口に含んだ牛乳を吐き出すバカヤロー(笑)のくだりに思わず吹き出してしまいました。給食の時間っていろいろあったな~って。そしてこの歌詞♪ききわけのない 女の頬を
ひとつふたつ はりたおして~……今だとすぐDVで通報されそう(笑)子どもは意味なんか解らず歌いますねからね( ̄▽ ̄;)


♪ボギー ボギー
あんたの時代はよかった
男のやせがまん 粋にみえたよ~


うーん、さすが阿久悠さんの歌詞はカッコいい!!そして歌うジュリーもカッコ良かった(過去形で申し訳ない!!)……“いちばんめ”に書きたいことからだんだん話がズレてきたのでこの辺で失礼致します~今日も長々とお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m




rohengram799 at 14:40コメント(7)トラックバック(0) 
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2013年05月29日

ヒコーキ雲便りNo.46:チンカホウ

更新をサボって…イヤイヤ休んでいる間も本は読んでいたので、時間もあるし、本日2つ目の記事をカキカキφ(..)


タイトルの「チンカホウ」皆さまのアタマに浮かんだのはどんな文字でしょうか? 「珍家宝」?「沈下砲」 ? ワタクシの読んだ本のタイトルは『鎮火報』でありました!!本を読むまで知らなかったのですが、消防車が消火活動を終えて署に帰る時に鳴らす「チンチンチーン」というアレがそうなんだとか。現場に行く時は「どいて、どいて、急いでいるんだから!!」のウ~ウ~!!というけたたましいサイレンとはエライ違いです。


主人公の大山雄大(おおやま・たけひろ)は名前もデカいが身体もデカい~!!「ボクも亡くなったお父さんみたいな立派な消防士になるから、お母さん見てて!!」なんて話ではなくて……「アツい消防野郎なんてまっぴら御免」目指すは9時5時の事務職というまだまだ新米の二十歳の消防士。不法滞在の外国人が暮らす木造アパートで火災発生!現場に出動した時に“水をかけると広がる炎”に疑念を持ち、独自の調査を開始。しかし、第二、第三の凶行が…。


真相を探るうちに消防士としての仕事の意義、それぞれの正義、人助けをして亡くなった父親への正直な気持ちに気づき、遺影に語りかける最終章など
全編主人公の語りで進むのですが、オモシロイ~イメージ的には今のタレントさんを知らないので、『太陽にほえろ!!』に出ていた頃の渡辺透さんを思い浮かべて読みました(((^^;)


一緒にヤンチャしていた悪友の裕二、引きこもり乙女系中年・謎多き男の守などキャラクターがはっきりしているし、それぞれが抱えているモノの重さも含めて、ガッツリ堪能した作品。自分も主人公と一緒になってヘロヘロになって走り回っている気分になりました(笑)


「鎮火報」も知りませんでしたが、消火栓にメーターがついていて消火作業に使った水道代が消防署に請求されるということを知り、またまたビックリ(゜□゜)池や公園の水なんかでもおおよその使用量の請求がくるそうです。勤務中の買い出しも禁止とか、身近な存在なのに消火活動意外は全く知らないことばかり……コレがわかっただけでも本を買って良かった~と思いました。600ページ近くあるので「長い!!」と敬遠される方は講談社文庫の解説だけでも読んで欲しいです。


雄大の職場仲間もクセモノ揃いですが、私は星野さんがタイプ!なぜ自衛隊をやめて消防士になったのか、どういうタイプの人か、ぜひ本文を読んで確認していただきたいです←なんだかんだ言って読みなさい!ってこと…(゜o゜)\(-_-)


警察小説ってたくさんありますが「消防士を主人公にした作品ってあまりきかないな」と思っていたら解説でも同じ感想がありました。マンガでも『め組の大吾』(読んだことがない)『火消し屋小町』(ドラマになりましたね)くらい? 絵本だと消防車とかたくさんあるんですけどね~ご存知の作品がありましたら教えて下さいませ。




rohengram799 at 17:30コメント(11) 
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ヒコーキ雲便りNo.45:「さようなら」の向こう側

ちょっとお休みしてしまいました~皆さま、お変わりありませんか? いよいよ梅雨入りか?みたいなジメジメした空気がイヤですね(--;)


お店のトイレの壁にドーン!!と『クロユリ団地』のパチ台ポスターがあり、ブキミちゃんでコワイです……どんな人がこの台で遊ぶのか?導入はまだ先ですが、客層がなんとなく気に気になりますわ(((^_^;)


さて団地と言えば「団地妻」ではなくて('~`;)マンモス団地に住む少年(まぁ大人になりますが)を主人公にした『みなさん、さようなら』を思い出します。こちらも映画化されたみたいですね。文庫の帯にはそんな煽り文句がなかったので全く知らなかった…!


芙六小学校を卒業したのは全部で107人。みんな、団地に住んでいました。「中学には行かない」と宣言して本当に団地敷地内から出ない主人公の悟。マンモス団地なのでそれなりに施設も店舗もあり、不自由を感じず、中学・高校と進学していく友だちと喋り、恋をして、ケーキ屋で働いたりもして……このままずっと団地で生きていこうと考えている。しかし、親の転勤や自分の進学・就職などで同級生はどんどん団地からいなくなっていく。なぜ彼は団地から出ないのか?同級生が帰宅したかどうかのチェックに体力作りをかかさないのか?母親の「ヒーさん」はそんな彼に何も言わないのか?自宅に引きこもりではなくて、団地の敷地内から出ないのはなぜ?それは物語の中盤でわかるのですが……ラストはあっさりしすぎかなぁ~予定調和っぽいのでいささか失速感があるかも?母親との関係も、もうちょい書き込んで欲しいような……前半エロ系描写にチカラ入れすぎた?と思ったりして(笑)


だんだん月日が経つにつれて、団地から人がいなくなり、治安が悪くなって孤独なまま亡くなる人もいて……同じ場所にずっと住んでいるとわかる移り変わり。うーん、ウチから少し離れた場所にある団地もそんな廃れ具合です。不動産広告とか見るとものすごい安い値段で売りに出されていますが、ちょっとアソコには住みたくない…って思ってしまう。駅周辺もさみしい感じだし。


小さい頃は団地って憧れでした。田舎は大きな農家とかたくさんありましたけど、コンクリートの建物は都会のイメージだったし、いつでも友だちが近くにいるっていいな~と思っていました。実際は近すぎてうっとおしいくイヤなことも多いんでしょうけどねぇ…。


そうそう、知らぬ間にウチのマンションの管理人さんが変わっていました!!こういうのは知らせてもらえないのかな~前のオジサンがとても良い人でしたが、今度の人は「ぬぼ~」としている感じでちょっと不安。ちなみに私の仕事の新しい担当者もちょっと…でいろいろ不安です(´д`)





rohengram799 at 07:49コメント(7) 
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2013年05月25日

ヒコーキ雲便りNo.44:人生どんぶらこ

魔太郎通信から更新が滞ってしまいました。鼻水ズルズルしながら、本を読みながら、キャラの違う3人との3連勤を終えまして、はぁ~とため息、のんびり休みの土曜日であります。


大きな岩が流れ流れて少しずつカドがとれ、海にたどり着く頃にはサラサラの砂になっているみたいに、まだ20年はあるだろ~と思う人生をあちこちぶつかりながらも、ゆるりん・ゆらりん、どんぶらこっこと流れ流れていきたいと思います。


皆さまからのお言葉、大切にかみしめて生活しております。ありがとうございました。個別にお返事できずに申し訳ありません。この記事をお返事にさせて下さいましm(__)m


※次回更新は週明けの予定ですφ(°°)




rohengram799 at 14:50 
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