2015年12月

2015年12月28日

色雲便りNo.22:よいお年を!~12月の本棚

図書館で偶然会った元カノが胸に抱えていた「ぐりとぐら」(上尾市・関根裕治)


新聞の読者投稿の短歌欄にあったこの一句、日常のなにげない光景なのにドラマがありますね~場所が図書館なのがまたいい! 読むのは誰だ? 彼女は絵本が好きだったっけ? 結婚してこどもがいるの? いやいや、親戚の子をあやすために借りたんじゃないのか? 彼はまだ独身いやいや今カノと呼べる人がいないのかも?とか……「彼氏と彼女の事情」がおばちゃん、とっても気になります(笑)



少し早いですが、今月の本棚です。ちょっと少なめの14冊。汗にまみれ、泥にまみれ、ある時は動物と戯れまた芸術に魅せられ、フジギ世界に迷い込み……いろんな作品が読めたかなと思います。原田マハさんの『楽園のカンヴァス』は画家ルソーの生涯を絡めた美術ミステリーといってよいのでしょうか? 名探偵コナンみたいに殺人事件は起きませんが(笑)美に魅いられた人たちの気持ちの一部はわかる、わかるよ~と言いたくなってしまいます。画集や漫画『ギャラリーフェイク』を全巻揃えたくなるような一冊でした。



さてさて……今年も仲良くお付き合いいただきまして本当にありがとうございました。不調な日々もありましたが、見守り励ましていただき、感謝しています。今年はこれが最後の更新になります。新年の予定は未定ですが、過去記事でもコメントいただけたら嬉しいです~! また来年もどうぞよろしくお願いいたします。お身体に気をつけて、皆さま、どうぞよいお年を!!



《12月の本棚:計14冊》

「絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート」(喜多南)「大事なことほど小声でささやく」(森沢明夫)「ストーリー・セラー」(有川浩)「雪の練習生」(多和田葉子)「なごり歌」(朱川湊人)「ヒカルの卵」(森沢明夫)「5分で読めるひと駅ストーリー 旅の話」(アンソロジー)「きみと暮らせば」(八木沢里志)「十二人の手紙」(井上ひさし)「ディーセント・ワーク・ガーディアン」(沢村凜)「叫びと祈り」(梓崎優)「畦と銃」(真藤順丈)「楽園のカンヴァス」(原田マハ)「星をまく人」(キャサリン・パターソン/岡本浜江訳)





色雲便りNo.21:爆ぜろ、稲魂!~『畦と銃』

「鎌祝(かまいわい)」という季語があります。季節は秋。稲刈りを終えた後の刈り上げの行事で、九州地方では「鎌払い」と言うそうです。稲を刈った鎌に感謝するもので、鎌を清めて床の間に飾り、お赤飯や餅を供える。近隣や親戚に作業を手伝ってもらった場合は、そのお世話になった人たちを招いて祝宴となっだそうです。
 


真藤順丈さんの『畦と銃』というミスマッチ感があるタイトルの本を読みました。ミナギというという架空の農村が舞台で、村の英雄的存在の三喜男とその弟子の少年二人が村の悪徳業者と戦う第1部「拳銃と農夫」、ライブのために山の木々を伐採することになり、その担当となった女性が奮闘、山に響くロックンロールは第2部「第二次間伐戦争」、周りになじめない子どもたちが集まった牧場で、目的の見えない敵と戦う第3部「ガウチョ防衛線」そしてその後、市町村合併にからむオマケ(?)の話。


物語の時間は微妙に重なっている感じで、世の中の不条理と闘う彼らの不屈のエネルギーのアツいこと、アツいこと! オイオイ、あり得ないだろ( ̄□ ̄;)!!と思いながら「百姓の百ある業のひとつめ、一は一揆だっや!」に自分も鋤や鍬を手に闘う農民になっていたりして……! ただちょっとグロい描写もあるので(特にガウチョ)苦手な方はパスした方がいいかも。



第一次産業とか小学校の社会で習った以外にはもう耳にしないようなこの言葉、コーリン・クラークという人が『経済的進歩の諸条件』(1941)において、産業を第一次産業、第二次産業、第三次産業に3分類し、経済発展につれて第一次産業から第二次産業(製造や建築など)第三次産業(通信や金融、運輸、サービス業など)へと産業がシフトしていくことを示したんだそうです。これは17世紀にウィリアム・ペティが『政治算術』(1690)で述べた考え方を定式化したもので、両者にちなんで「ペティ=クラークの法則」と呼ばれているそう。全く知らないぜ( ̄▽ ̄;)



《誇れ、と三喜男は大見得を切る。地図から消えたところで、ミナギの魂は死にはしねえ。ひとつぶの米粒に百の物語。豊穣に実った穂の前では、時や空間(あめつち)の区切りなんぞ一ひらのわら草よりも軽い。》



小説の最後、この文章がとてもよかったので、タイトルもハデこくしてみました。「稲魂」は稲の中に宿ると信じられている神霊のこと←神さまをはじけさせていいのか?というツッコミは要りません(¨;)稲妻や稲光の意味も。「農耕民族は濃厚民族じゃ!!」と心の中で雄叫びをあげつつ……皆さま、美味しいご飯をたくさん食べて風邪をひかないように気をつけて下さいね(≧∇≦)





2015年12月27日

色雲便りNo.20:ハイカイカレンダー

年末、薬局や銀行、洋服屋さん(笑)などに行くと、昔ほどではありませんが来年のカレンダーをくれたりしますよね。


♪ひとつめくり忘れた暦が 寒そうにふるえ柱に張りついている……


これは懐かしいとんぼちゃんの『ひと足遅れの春』の歌い出しですが、○○暦(こよみ)というカレンダーもたくさん売られていますね。英語のcalendarは、毎月の最初の日を意味するラテン語「kalendae」に由来するそうで、日本語のカレンダーはこの英語からの借用語だそうです。そのカレンダーについてこんな記事を読みました。


《大安、仏滅…六曜「差別につながる」 カレンダー配布中止、大分》
大分県や佐伯市などは25日、カレンダーや冊子に大安や仏滅といった「六曜」を記載していたとして、配布中止などの対応を取ったと明らかにした。県人権・同和対策課は「科学的根拠のない迷信を信じることが差別につながる場合がある」と説明する。



えっと……よくわからないのですが、なぜこんな発想になってしまったのか? 文字が多いと印刷代が高くつくからシンプルにするよ!という方がまだ納得できるのですが……。大安とかにこだわる人は確かにいるけれど、行政がらみでそんなに気にすることなのか? 迷信による大事件が続いたのでしょうか?


カレンダーに書かれた見慣れない言葉や文字に「これはなに?」と祖父母にたずねる孫もいるでしょう。そこから会話も始まるし、その考えがどこで生まれて、どんな風に活用されてきたかとか、こだわるのはよくないと思うなら具体例をあげてそれを話せばいいし……知識を増やすきっかけにもなるのでは?と私なんかは思うのですが……。



痴呆やボケは放送禁止用語となり、認知症と変わりましたね。そして「徘徊」も……認知症の人に対して「徘徊(はいかい)」という言葉を使うのをやめる自治体や団体が全国で増えているそうです。あてもなく歩き回るという意味の「徘徊」という言葉が、認知症への誤解や偏見を招きかねないとの指摘があるため……だそうで、実際検索してみたらかなり前から「ひとり歩き」「お散歩」などに言い換えているところもたくさんありました。 厚生労働省は2004年、侮辱的な意味が含まれるなどとして「痴呆症」から「認知症」に変更しましたが、徘徊については「医学的には症状を表す言葉で、国が用語を変更する段階にはない」(担当者)と……。



「徘徊」という言葉、いろんな受け取り方があると思いますが、私は「ひとり歩き」より危機感があり、その人に注意が向けられている気がするのであえて言い換えるのはなぁ……と思っています。施設内などで入所者やその家族向けの言葉として「お散歩」とか使うのは悪くないと思いますが(ぶっちゃけて言うと、職員が私たちはこんなところまで入所している方々やその、ご家族に配慮してるんですよ~というアピール、自己満足にしか感じられない……すみません、なんの経験もないのに)対外的には「徘徊」の方がいろんな状(情)況をつたえやすい気がします。



♪母はすべてを暦に刻んで流して来たんだろう 
悲しさや苦しさはきっとあったはずなのに
運がいいとか 悪いとか 人は時々 口にするけど
めぐる暦は季節の中で漂いながら過ぎてゆく……



私の暦はどんな暦ですかね~日めくりだったら毎日グチばかりかしら……まぁ1日たてば破り捨ててしまうのでスッキリはするかも(;^_^A) 出来れば、ささやかでも美しい人生の花暦を完成させたいものです~1年一枚の大判サイズで~今のところ、51枚ですね(笑)


4月生まれだから、いろんな桜が描かれていたらいいな~なんて夢想をしていたら、休憩が終わってしまう~もうひと頑張り、仕事してきまーす(*・x・)ノ





rohengram799 at 17:23|PermalinkComments(10)

2015年12月26日

色雲便りNo.19:ご安全に!

♪黄色と黒は勇気のしるし 24時間戦えますか~リゲイン、リゲイン、ぼくらのリゲイン
アタッシュケースに勇気のしるし はるか世界で戦えますか ビジネスマン ビジネスマン ジャパニーズ ビジネスマン


この歌が巷に流れていた時代、イケイケで何でも出来ちゃう、やっちゃうよ!という無謀な勢いがありましたね。今回改めて歌詞を読んだら「有給休暇に希望をのせて」とか「年収アップに希望をのせて」とかありました。そしてセリフも!! 「話がちがうじゃないか。ルールを無視した商談のすすめ方、私には許せん! YESか、NOか、ハッキリしてもらいたい」……「NOと言える日本人」とかもありましたねぇ。



『人は、生きるために働いている。だから、仕事で死んではいけないんだ』

 
沢村凜さんの『ディーセント・ワーク・ガーディアン』を読みました。 タイトルの「ディーセント・ワーク」とは、国際労働機関(ILO)が21世紀の目標として掲げるもので、作者は作中で主人公に「まっとうな」働き方という日本語訳が一番ぴったりすると言わせています。県庁所在地である地方都市の労働基準監督署に勤める主人公の三村全(たもつ)が、かつて同級生で同じ地元の警察署の刑事・清田と組んで、企業内で生じた事故や、その背後にある事件の真相を探っていく、6話連作短編集です。『ダンダリン101』という(原作:とんたにたかし・漫画:鈴木マサカズ)ドラマにもなったマンガがありましたが、労基官を扱った作品はめずらしいかも。


工場などで死亡事故が起きた場合、業務上過失致死で捜査するのが警察であり、労働安全衛生法違反で捜査するのが労働基準監督署の監督官。とはいえ事故はあってはならないもの。彼らの本分は事故の防止。工事現場からIT企業まで、人の働く場である限り主人公の三村は「柵の高さは十分か」「残業を強いていないか」など、監督また指導します。


零細の建設下請け会社の作業現場で起きた死亡事故では雇い主の安全指導が不十分だったことや、雇用者自身が安全対策を安易に考えていたことに無性に怒りを覚えました。きちんとヘルメットを被ってさえいたら死亡事故にはならなかったし、それをこそこそ小細工した仲間たちも許せないというか……。印刷会社に勤める夫の毎日の帰宅が遅いのを心配し、監督署に長時間残業の疑いがあると訴えた妻に至っては、自分が浮気をしているのでダンナも浮気をしているに違いない!で探偵がわりかよ(`Δ´)な内容でしたが、いかにもありそうな問題、事件にウンウン頷き、これはいけない!と正義感に燃えたり一方で諦めたりしたり……。三村の家族問題も出てきて、これはいらない!という感想もありましたが、私は息子と会話する場面を入れたのはよかったと思いました。



読み終わってから、こんな熱心な監督官ばかりではないでしょうが、どこかで誰かが働いている自分の姿を見守っていてくれるに違いない、というような気持ちになりました。今は年中無休で24時間営業の店とかも当たり前ですよね。自分が楽しく遊んでいる時に働いている人もいるんだなぁ、と考えた時に、特に誰に対してというわけでなくても「お疲れさまです」「ありがとう」「身体に気をつけて下さいね」と思ってくれている人がきっとどこかにいるはず……そんな風に思いました。そして自分もどこかで働いている人たちに感謝しなくては……と。



私は例年通り30日まで仕事です。皆さまもどうぞお身体に気をつけてストレスをためずに、日々「ご安全に!」お過ごし下さいませ。





rohengram799 at 20:10|PermalinkComments(12)空のお城図書館 

2015年12月25日

色雲便りNo.18:師走あれこれ

♪もうこれまでねと 君はうつ向いて 左の頬だけで ひっそり笑った……


もう今日が仕事納めでそのまま田舎に帰る人もいるのかなぁ、年末年始は指定席を取っておかないと電車は混むよね……なんて考える時にはいつもさだまさしさんの『指定券』を思い出すワタクシです。まぁこの歌は季節行事的な帰省ではなくて
♪うしろ姿をつつむ紙吹雪 それは僕のふるさとゆきの 季節はずれの 指定券……
というどう考えてもお別れしました(/_;)/~~な状況なんですが。


テレビで帰省みやげの特集などしていると、なんともせつない気持ちになるのと同時に「あんなに美味なるものが都会には売っているのか!」とうらやましくなったり( ̄▽ ̄;)



『家族とは焚火にかざす掌のごとく』(小川軽舟)


しみじみと人の温もりを感じる一句でありますね。ワタクシ、一昨日は温もりを求め、ダンナとラーメンを食べにいきました。期間限定につられコテコテの札幌味噌ラーメンに粉チーズどっさり!の「粉雪」と名付けられたラーメンを注文したのですが……厚切りチャーシューと思っていた具が皮つきフライドポテトで他の具はモヤシとひき肉がチョッピリ……お子さま向けだったのでは……と食べながら後悔しておりました。そして昨日もこりずに別の店で白菜ラーメン(塩味)を頼んだところ……ネギ焦がし油ならぬ白菜焦がしちゃいました~でもまぁいいよね!みたいなモノが出てきました。油膜?効果でスープはアツアツなままでしたけど、もう頼まない……!!


店を出たら、だらしなくお腹丸だしのちょいデフちょいブサなニャンコがおりました。ダンナには素直にお腹をモフモフさせたのに、私には噛みつこうとしたんですけど……なんでよ~(~O~;)



クリスマスに全くふさわしくない話題アレコレでした~皆さま、楽しい週末を(o^ O^)シ彡☆





rohengram799 at 11:46|PermalinkComments(10)さだまさし 
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