備忘の果実 〜オスカー戯言日記〜

好きなことを好きな時にチマチマと書いています(⁠๑⁠˙⁠❥⁠˙⁠๑⁠)

【空のお城通信〜オスカー戯言日記〜】(2010.3.17〜2021.10.31 )からタイトルを変更。(2021.11.7〜)

2016年04月

暮雲便りNo.28:妻よ

『無礼なる妻よ毎日馬鹿げたものを食わしむ』(橋本夢道)



うわぁ、ダンナさん、思いきったことを言っちゃって大丈夫か(◎-◎;)とこちらがドギマギしてしまう句でありますが、これは現代だから思うことで……作者がこの句を読んだ時はまだ戦後の混乱した時代だったようです。


夢道をよく知る志摩芳次郎によれば、この句について「戦後のあの国民が飢餓線上を彷徨させられたころの作品は、無礼なの妻ではなくて、世の中である」とし、この句は「『無礼なる妻よ毎日馬鹿げたものを食わしむ』と飄々とうたってのけたところに、かれの俳諧の精神、俳人の本領が現れている」と指摘しているそうです。 この句には、日本への失望や怒り、不安などの他に、妻への感謝が込められていたのでしょう。物不足なのに工夫してダンナ様のために少しでも美味しいものをと頑張って作っていたのではないでしょうか。


別の人の無季句で『妻よ南瓜はこの世に必要なのか』(きたむらけんじ)というのがありますが、こちらは単純にカボチャが苦手なんでしょうね、現代の方ですし( ̄▽ ̄;) それともハロウィンの時にカボチャコスプレにうんざりだったとか?



橋本夢道は四国・徳島に明治36(1903)年生まれ。大正7(1918)年に上京し、江東区深川で肥料問屋などに働きます。その後、銀座に甘いものの店「月ヶ瀬」を出店して成功を収めます。その時の宣伝用の俳句が『蜜豆をギリシャの神は知らざりき』というもの(´∇`)


夢道は「番頭の結婚相手を店が決める」という古いしきたりを破り、自由恋愛結婚!!をしたために、深川の肥料問屋をクビになりました。「月島小町」といわれた静子が畳に両手をついて「一生面倒を見ていただけませんか」と交際を迫った……らしい(^^;) その時には『せつなくて畳におちる女のなみだを叱るまい』と詠んだとか……モテる男はツラい!?


愛妻家だったらしく、こんな文言が書かれた色紙もあるようです。


『妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね』


孫ではなく妻ですよ、妻!! なんかこちらの方が恥ずかしくて赤面してしまいますわ(///∇///)



私の場合は、きっと『妻よおまえはなぜこんなに重いんだろうね(´;ω;`)』でしょう……しかしですね、今日は特別、だってワタクシの誕生日なのですから、なんらかのおみやげ(笑)があるはず……今までの経験からして「ケーキを買ってきてくれるに違いない((o(^∇^)o))」と思っているのですが、さぁ、結果はいかに!?




暮雲便りNo.27:ガソリンガール

以前読んだ『水族館ガール』(イルカの飼育員の話だった)の続編が出ている~!と思ったら、ドラマ化の帯が……今は本屋さんにいくと映画化だのドラマ化だの……「原作です!」「読んでね!」アピールがスゴいですね。表紙も映像化用になっていたりすると、ちょっと買う気が失せる……(ーー;)



○○ガールってレトロな響きがあるなぁと思っていましたが、なんと「ガソリンガール」がいましたぁ(;゜∀゜)!



『退屈なガソリンガール柳の芽』(富安風生)


昭和初期、給油所の店頭では若い女性スタッフが和服で給油を行うのが流行し「ガソリンガール(スタンドガール)」と呼ばれていたそうです。ガソリンガールは「職業婦人」の花形職種の一つであり、若い女性たちの憧れの的でした。バスガールやエレベーターガールは華やかな感じがありますが、ガソリンガールは……なんかファイヤー!なイメージ。着物が臭くなりそう……(; ̄ー ̄A

http://www.noe.jx-group.co.jp/ayumi/1930-1940.html



横浜に本社を置く「豊商会」というエネオス系GS経営会社は創業が大正13年(1924年)。そのホームページの社史によると
「ガソリンガールは給油だけではなく客にお茶や煎餅を出したり、10ガロン(約38リットル)ごとに煙草「ゴールデンバット」1個を進呈するサービスなども行って売上を伸ばした」と……この会社では、男性主任1人を除いて4人の店員がガソリンガールという時代もあり、正月3が日にはお汁粉を振る舞った記録も残っているそう。


昔、ガソリンスタンドって日曜日は休みでしたよね。営業時間も短かったですし……。検索していたら札幌市の「ガソリンガール・東札幌石油」というのが出てきました!「ガソリン」はあるけれど「ガール」はいないみたいです( ̄▽ ̄;) 一時期、とてもガソリンが高騰していましたが、このところは安定しているのでしょうか?


《ガソリンと軽油の違い》
https://www.e-mihara.info/life/chisiki0203.html



暮雲便りNo.26:恋仏~林檎の花

浮穴みみさんの『恋仏』を読みました。恋を成就させてくれる縁結びの仏像かと思いきや……(゜д゜) 恋心ゆえの愚かしさとホラーが混ざった時代小説でありました。植木屋さんや庭師が出てくるのですが、朝井まかてさんの『ちゃんちゃら』を思い出すような植物への慈しみ、植物が人間に与えてくれる恩恵などについても考えました。また心眼で見る庭についても……。



『遠目にも白し林檎の花の村』(三笠比呂史)


新聞で見たこの一句、村には「まだだあげ初めし前髪の」乙女がいるのかしら……とおやぢなワタクシは一瞬、胸をときめかせたのですが、たしかニューヨークを「ビッグアップル」と言わなかったかい( ・◇・)?と思ったので、検索してみました。


「ビッグアップル」が海外でも広く知られるようになったのは1970年代らしいです。お約束ですが、語源には実に多くの説があり「大恐慌時代に多くの失業者がニューヨークでリンゴ売りをしていた」「ジャズのメッカとしてのニューヨークを表す言葉として、ジャズマンが使い出した」「1920年代に既にニューオーリンズの馬屋番の間では、ニューヨークの競馬場(ベルモント競馬場)に行くことが、サラブレットにとって最高のご褒美=Big Appleだと言われていた」などなど。


ニューヨーク歴史協会が発表している一番確かな話では、1800年代初頭、当時男性が集まるサロンにいた女性達のことを「リンゴ」と呼んでいて、一番いい「リンゴ」が集まるのは「やはりニューヨーク( 〃▽〃)!」ということで、ビッグアップルと呼ばれるようになったということらしい……まぁ当時はあまりいい意味ではなかったワケです。その後、本当の果物の「リンゴ」を販売する業者達がイメージ浄化キャンペーンをしたらしく、結果として悪いイメージがなくなり、やがて「ニューヨーク=ビッグアップル」という呼び名だけが残った、というのが本当の説らしいです。



リンゴってアダムとイブが食べた禁断の果実のイメージが強いですが、フランスには「ひとつひとつの林檎は、それなりの愛を知りて結実す」ということわざがあるとか。それなりの愛というのがちょっと気になりますが(木になるのシャレではない)それで豊穣・芳醇な人生になるのなら……まっ、いっか(^^)人(^^)



「クラブアップル」という花(樹?)をみました。リンゴには食用・観賞用・野生のものなどいろいろありますが、その中で果実が小さく、数グラム~150gほどの果実をつけるリンゴの植物をまとめて「Crab apple」というそうです。単体でコレ!ではないのですね。



平安中期の「和妙抄(わみょうしょう)」ではリンゴを「リンゴウ」と読んでいるそうです。リンゴとGO!!をかけたような……♪アダムとイブが林檎を食べてから~と歌いたくなりますが(この歌詞の事件を検証している人がたくさんいて驚きました!)ジャイアンリサイタルになってしまうので、このへんで……ヾ(・◇・)ノ



暮雲便りNo.25:ごめんね……漂流郵便局

昨日は東野圭吾さんの『夢幻花』を読みました。まとまりがあるようなないような……話の途中からドラマ化を意識した物語なのかしらん?と感じるようになり……登場人物の名前が梨乃だの蒼太だので、なんか芸能人を連想させたのも一因だったかも……。結構期待していたので、私的にはちょっとガッカリでした(´-ω-`)



日本一短い手紙のコンクール「一筆啓上賞」ですが(主催は丸岡文化財団・福井県坂井市)24回目の今年のテーマは「ごめんなさい」。同市長は「会話や手紙でだれもが使う言葉。謝罪だけではなく、あいさつなどさまざまな使われ方をしている」と話したそう。手紙は関連する内容であれば、自分や動植物、事柄や物に宛てたものでもOK!


最初は「ゴメンですめば警察はいらんわ(`Δ´)」と思ったワタクシですが、ちょっと落ち着いてきたら来年1月にはどんな手紙が読めるのかしら?になりました。そして高橋真梨子さんの『ごめんね…』がリフレイン……オッサンだわぁ(-。ー;)


♪消えない過ちの言い訳する前に 貴方にもっと 尽くせたはずね 連れて行って 距離のない国へ



手紙といいますと(東野圭吾さんの『手紙』はよかった!)『漂流郵便局』という本を見ました。恋人へ、10年後の孫へ、がんで急逝した夫へ、11歳で天国に行ってしまった息子へ、祖父母の愛犬へ、ボイジャー1号へ……69通の手紙(ハガキ)が収録されています。これらは瀬戸内海の小さな島・粟島にある郵便局に寄せられたものです。


届けたくても届け先がわからない想いがブリキ製の漂流私書箱に集まる……その名は「漂流郵便局」。旧粟島郵便局を現代アートとして久保田沙耶さんがよみがえらせましたが、日本郵便との関連はありませんので、お近くの郵便局に問い合わせてもダメですよ(^o^;) 本には詩人の谷川俊太郎さんからの手紙もありました。



手紙を読みたい方(郵便局を訪れたい方)は開局日(毎月第2、第4土曜日・午後1時から4時まで)に訪ねて下さい。GWは臨時開局するそうです。また手紙を出したい方もいらっしゃるでしょう。以下、注意点です。

*手紙の返却は出来ません
*手紙の著作権は漂流郵便局に譲渡する
*差出人様のご住所は不要

〒769-1108
三豊市詫間町粟島1317-2
漂流郵便局留め
◯◯◯◯◯様
(↑いつかのどこかのだれか様)

官製ハガキでお願いします。


http://missing-post-office.com/



以前桜雲便りNo.19:シモフリのコドウで「心臓音のアーカイブ」について書きましたが、瀬戸内は芸術家を刺激するモノがたくさんあるのかしら?


KAGOME野菜生活の愛媛キウイミックス(季節限定という言葉に弱い!!)を飲みながら、記事を書いたワタクシですが、いつか手紙を書かずにはいられない時が来るのかも……。




暮雲便りNo.24:かりそめの御霊

前回に続き『お遍路ガールズ』の話です!


主人公ともいえる千春は、かなりな「妄想女子」……勝手に他人の人生を想像してお遍路中の辛さや苦しさをまぎらわせたりする……イヤだ、私の仲間じゃないのぉ! 同行していた琴美になんで小説家になろうと思ったか訊ねられて、昔から本は好きだったけれどきっかけは手の皮だという……ハテ(´・ω・`)? 


高校時代に好きだった野球部の男子がいてテキトーな理由をつけて、素振りをやり過ぎてむけた手の皮をもらう千春。「それで手の皮たべちゃったの?」と言う琴美もどうかと思うのですが( ̄0 ̄;) もちろんそんなことはせずに、毎晩それを握り締めながら妄想デートに浸り、それをノートに書き込んだのがキッカケなんですと! まぁよくあることですよね!ねっ(◎-◎;)



さてさて……タイトルにつけた「かりそめの御霊」という言葉でなんとなくわかるように想像以上にファンタジーな物語だったんです。ちょっとネタバレ気味ですが、この世に強い未練がある人は生き返ることが出来るらしい。ただし生きていられるのは四十九日。その間は、自分が死んだ人間であることを言ってはいけないし、身内や知り合いに会う場合も身分を偽らなくてはならないという決まりがあります。もしルールを破ったらすぐこの世から消えてしまうし、成仏も出来ません。四国のお遍路さんはそういう人たちに会う確率が高いらしく……登場人物の誰がかりそめの御霊なのか、読み進めるとそれも気になるし、自分はこのままでいいのかなと、自問自答したり……。


この作品には出てきませんが、「生身魂(いきみたま)」というのも聞いたことがあります。始まりは鎌倉時代にさかのぼるらしいです。お盆は故人の霊を供養するだけでなく、生きている年長の者に礼をつくす日でもありました。新盆のないお盆を生盆(いきぼん、しょうぼん)と言ってめでたいものと考えます。目上の父母や主人、親方などに物を献じたり、ごちそうしたりして……その人たちやその儀式を「生身魂」と言ったそうです。



『人間って色んな気持ちを味わったり、体験するために生まれてきたんじゃないかなぁ。生きるって、酸素のおやつを与えられた、遠足みたいなもんだよ』



♪この坂どこまで続くのか~上り坂~お前と歩きたかった 


こんな歩き遠足なんだろうなぁ(ふきのとうの“風来坊”を知っている人はいるのか……古いぞ!)……その日が来るまで、休み休みではありますが、たくさんのやさしさを貯金しながら歩いていきたいと思いました。何年かしたら私もラクラク、公共機関を利用してお遍路さんになっているかもしれません(*´∀`)♪




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