2011年10月20日

第602号:青い炎~瞋恚のほむら

表紙が映画の一場面の文庫本は好きではないのだけれど、どうしても読みたかったのでニノが表紙の『青い炎』を買いました。

映画やマンガにもなったみたいですが…なんともせつない話だと思いました。殺人をすすめるつもりなどありませんが、彼はただ家族を守りたかった。もしもっと年が上でしたたかだったら…と考えてしまうラストシーンでした。


「瞋恚は、三毒の一つなんだよ」
「え?」


主人公でなくても意味がわかりません!!はじめて見る漢字だ~ふりがながないと読めないし、書けないわ(-_-;)


「一度火をつけてしまうと、瞋(いか)りの炎は際限なく燃え広がり、やがては、自分自身をも焼き尽くすことになるって」
「何だ、そりゃ?」


主人公の疑問に答えるべく(いえ、作品中ではそれなりの話があります)調べましたわ(~o~)


『三毒(さんどく)』とは、仏教において克服すべきものとされる最も根本的な三つの煩悩、すなわち貪・瞋・癡(とん・じん・ち)を指し、煩悩を毒に例えたものである。 人間の諸悪・苦しみの根源とされている。 ブッダの説いた根本仏教、大乗仏教を通じて広く知られている概念である。


貪(とん)は貪欲(とんよく)ともいう。むさぼり(必要以上に)求める心。和文では「欲」「おしい」「むさぼり」と表現。


瞋(しん)は瞋恚(しんに)ともいう。怒りの心。「いかり」「にくい」と表現。


癡(痴)(ち)は 愚癡(ぐち)ともいう。真理に対する無知の心。「おろか」と表現。


俗に「妬む、怒る、愚痴る」を「仏教の三毒」として紹介する者がいるが、そのような用例は仏典にはなく間違いである。これらも仏教では煩悩として克服すべきものだと考えられているが、この3つは瞋に包摂される煩悩である。また癡は日本語で言う「愚痴をこぼす」ということではなく、根源的な人間のおろかさを示す概念である。
(Wikipediaより抜粋)


最近イライラ怒ってばかりいたワタクシ…ああ、やはり「おこりんぼ」はいけないのだとしばし反省いたしました。いつまでこの気持ちが続くかはわかりませんが(((^_^;)ちゃんと落ち着いてまた物事を考えよう!という気持ちになりましたわ。



rohengram799 at 00:35コメント(12) 
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コメント一覧

1. Posted by 猫ムスメ   2011年10月20日 04:05
「青い炎」昔、読みました!! 読んだ後にしばらく余韻でボーっとした作品の1つです あのラストは切なすぎて忘れられません(T_T)

仏教にはかなり興味があるので「三毒」の話、大変勉強になりました。「四苦八苦」などもそうですが、仏教には数の入る言葉が多いんですよね その中身の解釈は人(本)それぞれですが、自分なりの線引きで「無(む)」を目指すのも良いかもしれません。
私も最近「いかり」が多いので気を付けま~す(^_^;)
2. Posted by なう60   2011年10月20日 07:58
おはようございます。
今朝は、仏教の勉強、ありがとうございました。
『三毒(さんどく)』とは、仏教において克服すべきものとされる最も根本的な三つの煩悩、すなわち貪・瞋・癡(とん・じん・ち)を指し、煩悩を毒に例えたものである。 人間の諸悪・苦しみの根源とされている。 ブッダの説いた根本仏教、大乗仏教を通じて広く知られている概念である

「煩悩をなかなか克服出来ない・」相田みつをさんの「人間だもの」が浮かんできます。
人生日々修行、煩悩克服に向けて頑張りましょう。
3. Posted by kouchan   2011年10月20日 08:04
小説家「憎しみが青い焔となり、…」
読者「うんうん、上手い表現だね」

准教授「この炎が青く見えるのはね、青い炎の温度が10000Kで光放射スペクトルが…」
学生「zzz」

『青い炎』は高校生の時に読みましたし、映画も映画館で観ました。個人的には原作の方が好きです^^ この時期に読んだ小説+映画で印象に残っているのは『13階段』ですね。そうです、多くの悪事を学生に働いた胆のうポッキー教授が最期に上がる階段です♪
4. Posted by Minorpoet   2011年10月20日 08:30
オスカーさん おはようございます♪

仏陀というのは「目覚めた人」という意味だそうです。何に目覚めたかというと「仏の真理」ということで、
じゃあ、「仏の真理」とは何ぞやとなると「人間はみな平等に仏になれる」というのです。そして、「仏とは
死後の世界ではなく、現世に存在する」そうであります♪

オスカーさんにも「仏の命」がありますので手を合わさせていただきます(合掌)
5. Posted by kobayu   2011年10月20日 10:15
こんにちは。

最近僕もちょっとだけおこりんぼになっていたので、今回のエントリは自分にとってよい戒めになった気がします。

しかし、「瞋恚(しんに)のほむら」が「暁美のほむら」に見えた僕は、ちょっとあれですよね。。。
6. Posted by ラブソン   2011年10月20日 11:06
5 オスカーさん、こんにちは
単行本が文庫本になるって云う事は、それだけ人気が高いって云う証拠ですよね。僕は「ツレうつ」の映画を観まして、あとで文庫本になってるのを知ったのですが、僕は一回、ドラマの「ツレうつ」も観たのですが、映画の方がドラマより数倍、感動しましたよ何て言うか、演じる役者さんによって、観ている、こっちの気持ちが変わるんだなと思いましたね
7. Posted by アキバの行政書士   2011年10月20日 11:50
「青い炎」皆さん、読んでますね。映画もニノにあややに
秋吉久美子がママ、監督が蜷川さんで話題でしたね。

切ないのは、友達、主人公をかばってつらいですね。
ダメなのは母親、しっかりしろよと言いたい。

いつもニコニコできたらいいんだけど......
8. Posted by オスカー   2011年10月20日 13:54
§猫ムスメ様
>仏教には数の入る言葉が多い
確かにそうですね~気がつかなかった!!やはり庶民にわかりやすくなのかしら? やはりこの本、読んで良かったです!!

§なう60様
読書がやめられないのはこういった思いがけない言葉と出逢い、視野が広がることですね。怒り=錨にして海中深くしずめるようにしたいです(((^^;)

§ kouchanさま
『13階段』当時話題で読もう、見ようと思ってそのまま…確か映画は反町では?…カレは嫌いなんだよね(-.-)嫁さんも好きじゃないけど…関係ないか(笑)

§Minorpoetさま
手塚治虫のブッダ展にあわせて発売された本も買ったりしたのですが…こんな私のままです。まだまだ修行中~よろしくお願いいたします!!

9. Posted by オスカー   2011年10月20日 13:54
§ kobayuさま
「燃えあがれ~!って感じでカッコいい」ほむらという言葉(名前)、知っている人は皆さん、連想しますね、きっと。「青といえばさやか」もですが
主人公も「もう誰にも頼らない」と決めて家族を守ろうとしたので、せつなかったです

§ラブソン様
人気作品っていろんな形で私たちは見ることができますが、原作をより深く理解できるような作り方が理想ですね。特に活字やマンガがモトだと役者さんの演技により全く違うものになってしまいますから

§アキバの行政書士さま

母親が秋吉久美子…あの雰囲気はあっていますね。懐かしい「山月記」「こころ」の記述に高校時代を思い出しました。のこされた人たちのその後が気になる作品でした。
10. Posted by まろゆーろ   2011年10月20日 19:28
すごい!!「しんこ」ですね。
覚えておきたいけどすぐに忘れそうな難しさですね。
三毒に冒されて、はや数年が経っております。
こんな言葉を目にすると
仏様に顔向けできないかもしれないと戦々恐々です。
11. Posted by 松尾陽   2011年10月20日 20:14
悪いほうの想像力はどこまでも伸びますね~。
うどんと悪い考えが伸びて、おいしかったためしはないですわ。

でも怒るのは必要ですよ。
怒りながら、ああ今自分は怒ってるんだなあと思えばそんなに広がりませんから。
12. Posted by オスカー   2011年10月20日 21:20
§まろゆーろ様
ブログに書いておけば忘れまい!!と仏教系の話も記事にしているのですが…へんなタイトルをつけたものが多く、カテゴリ分けもしていないので、読み返したくても時間がかかりすぎて~結局忘れてしまい、また学ぶの繰り返しですわ(;_;)

§松尾陽さま
良いことってなかなか想像しにくい… 叱咤激励と言いますが、八つ当たりのように怒られて頑張って!と言われても~な出来事が多いです

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