2011年11月11日

第620号:「すだち」の月

日付が変わりました。11月11日です。「11」がこれほど注目された年はないのでは?と思いますが…。満月だということにいろんな意味付けをする人もいるのでしょうね。


茨城県の稲敷に「月出里」という地名があるのをご存知ですか?高校時代の友人が住んでいるのですが、一度聞いたはずなのに読み方を忘れてしまって…(--;)今回、満月だし(笑)確認してみました!!


「すだち」というそうです。じゃ近くに「かぼす」もあるのか!?なんてアホアホなワタクシはつい思ってしまうのですが……メキシコにロス・カボスという場所があるというのは聞いたことがあります(((^_^;)


さて「月出里」の由来ですが、渡り鳥が多く飛来する場所だそうで~あたたかくなると、北国に向けて一斉に飛び立つのだそう。それも、月夜の晩に。「月が出る晩に鳥が一斉に飛び立つ里」だから「月出里」と書いて「すだち」なんだそうです。一番明かるい月の日を選ぶのでしょうか?う~ん、ロマンがありますね(*^^*)


それから『満月の夜、母を施設に置いて』(藤川幸之助=詩/松尾たいこ=絵/谷川俊太郎=対談)という本を教えてもらいました。アルツハイマーになった母親の介護のことなどを書いた詩集だそうです。


『扉(とびら)』という詩から…。


私がホームから帰ってしまうと
私が出ていった重い扉の前に
母はぴったりとくっついて
ずっとその扉を見つめているんだと聞いた
それでも
母を老人ホームに入れたまま
私は帰る
母にとっては重い重い扉を
私はひょいと開けて
また今日も帰る



帰る作者の背中にも、残された母親の背中にも月の光は明るくそそがれていて……作者の長い影が立ち去りがたく、扉の方に向かって延びているような気がします。


本の最後には「母から詩が降ってくる」という題で谷川俊太郎さんとの対談も掲載されているそうなので、興味のある方はぜひ!!


昨日の帰りは雲が多かったけれど、月が見えました。今夜の天気予報はイマイチみたいですが、満月が見られたら嬉しいですね♪




rohengram799 at 00:11コメント(15) 
医療・臓器移植・介護・福祉関係 

コメント一覧

1. Posted by HyperChem   2011年11月11日 01:34
本当に短い言葉でたくさんの心情や情景が表現されるものですね。
メールでも報告書でもつい文字を並べ立ててしまいますから、もっと
文学的センスを養わないといけませんね。
11日…何も起こらないことを祈ります。
2. Posted by なう60   2011年11月11日 08:12
おはようございます。
「月夜の晩に…。 月が出る晩に、鳥が一斉に飛び立つ里。 それで、月出里と書い てすだち」 ロマンがありますね。それにしてもオスカ-さんの「別の宇宙をさまよいながら、楽しいこと、きれいなこと、アレコレ探して」日々感嘆、勉強の朝です。
3. Posted by オスカー   2011年11月11日 09:35
§ HyperChemさま
本日田舎からりんごやらみかんやら届いたのですが、その中に岩手県で作られたおせんべいもあり…大事に食べよう!!と思いました!!

§なう60様
忘れてしまう前にブログに書いとけ!!が本当のところ~みたいな(笑)月をタイトルにした本や歌などたくさんありますが、その中でコレは!に出逢えた時はとっても嬉しく、皆さまと分かち合えるとまた嬉しさ倍増です♪
4. Posted by kazu   2011年11月11日 09:37
こんにちは!

老人ホームにいる私の祖母は・・・
自分が家にいるのとごっちゃになっていて

「今日泊まっていけばいいじゃない」

っていいます。

そこに泊まるのはあともう少し先のお話です・・・。
5. Posted by たいちゃ~ん   2011年11月11日 11:50
1 こんにちは(@^^)/~~~

11月11日11時11分11秒の時刻を撮って 記事にしようかな(@_@;)
と数日前から、思っていたのですが、つい忘れたしました(;一_一)
痴呆症の始まりでしょうか!

すだちは、徳島産のスダチをつい思い浮かべます。(@_@;)
そんな地名があるなんて思いも浮かばなかったです。

『扉』という詩、私なりには 母の亡くなる一年あまりは、病院の
ベットで寝たきり、昼と夕食時は、毎日兄弟で食事の介助でしたが
その帰る時には、なにか切なくて 背中に視線を感じつつ
のその日のお別れでした。 母はどう思っていたのでしょうか(?_?)
6. Posted by オスカー   2011年11月11日 12:12
§ kazuさま
ホームの居心地がよいのでしょうか~年をとると誰かと無性に話がしたくなるのかな、と思うことがあります。おばあさま、風邪などひかれませんように!!

§たいちゃ~ん様
誰かとさよならする時はなんとも言えない気持ちになりますね。電話でもなんか先に切るのが忍びなく…中学の時など友達と「せ~の!」の掛け声で受話器を置いていました。
7. Posted by kouchan   2011年11月11日 12:53
今日は胆嚢がポッキーなアル中教授の日ですね(*´∇`*)
僕のブログの記事もネタに走りました(*≧∀≦*)(*≧∀≦*)
8. Posted by Minorpoet   2011年11月11日 18:51
オスカーさん こんばんは♪

「月出里」(すだち) 初めて知りました!
月明かりの中、飛び立つ鳥たちの姿が目に浮かびます♪

素敵な地名ですね☆
9. Posted by きょろん   2011年11月11日 19:19
「月出里」で「すだち」ですかφ(.. )メモメモ
ふと、旧い友人の「朏(みかづき)くん」思い出しました。
これがまた渋いイイ男で、ぶっちゃけ、振られたんですけども(笑)
10. Posted by 松尾陽   2011年11月11日 19:39
むしろ、11日のほうに注目が集まってる感じもしますね。

月出里は知らなかったのですが、深い意味があるのですね。
天気がいまいちなので、今日は月が見えにくい感じがします。
11. Posted by まろゆーろ   2011年11月11日 20:59
インターナショナルな我がカボスですね。
しかし月出里と書いてスダチとは雅ですね。出自を知りたいです。

「扉」を拝見して胸が締め付けられました。
老いていく母はまだ元気ですが、実家に行くたびに私の車が見えなくなるまでいつもの場所から見送ってくれています。雨の日も、どんなお日和でも。
もしその母が居なくなったら、今、漠然と見ているその風景の重さと寂しさは例えようもないものになるだろうなぁと思いました。
素敵な詩の紹介をありがとうございました。母を大切にします。気付かせてくれて本当にありがとう。

今夜の満月は大きくて真っ赤でした。あんな月を見たのは初めてかもしれません。
12. Posted by てんし   2011年11月11日 21:48
こんばんは

またまた『満月』の時が来ました。最近は天気に恵まれなくて、綺麗な写真が取れていませんでした。
これから少しは『満月』や『新月』の折りには、綺麗な写真やスクープ写真を撮りたいと思っています。

私も毎回月に感謝しながら撮影にしていきたいと思っています。
13. Posted by MEL   2011年11月12日 03:10
>茨城県の稲敷に「月出里」という地名

稲敷の方も車で通ったことは結構あると思うのですが
これは気づきませんでした

こんど探してみようかしらw
14. Posted by オスカー   2011年11月12日 15:31
§ kouchanさま
来年「12」に向けての準備も進んでいたりして!!ポッキーのアーモンドが一番好きです!あの田舎っぽい甘さがイイ!!

§ Minorpoetさま
植物にも渡り鳥の名前がついたものがありますね。「雁来紅」(がんらいこう)ハゲイトウより情緒があり好きな呼び名です!

§きょろん様
そんなイカした(笑)名字の殿方が!?満月には彼もきょろん様を思い出しているかもしれないですよ!!

§松尾陽さま
昨日は小雨にはなりましたが、全く月は見えませんでした。雨だからバスも混んでいて~私にはいま「いち」な日でした
15. Posted by オスカー   2011年11月12日 15:32
§まろゆーろ様
「お母さん」って口にするとなんとも言えない郷愁を感じる年になりました。見送るお母さまの姿が目に浮かびます。いつまでもお元気で!

§てんし様
昨日は本当に肌寒い1日でしたね。体調はいかがですか?今晩は違う場所からですが、綺麗な満月を眺めたいものですね

§MELさま
合併して稲敷市になったと思うので、やはりちょっと中心から遠い?と思われます

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