2012年06月28日

あかね雲便りNo.69:風見鶏

ケータイの待受画面を青い空に映える風見鶏にしてみました!ちょっと左斜め上を向いた感じが気に入っています。そんなんで「風見鶏」をカチカチしたら、このままのタイトルの歌もたくさんあるのですね。今の政治家の皆さま方には好きでも歌いたくないタイトルかも(~_~;)


『横浜に鐘が鳴る』というビリー・バンバンの歌があって“ 西の空から傾いてきた6月の太陽が風見鶏を染めてく”という今の時期にピッタリなフレーズ~なんと作詞はあの秋元センセ!!でした。ただの作詞家では満足できないんですかね?若い女の子たちにこの歌詞の世界は表現できないとは思いますが(((^^;)


話を「風見鶏」にもどしますが、『チョコレートのおみやげ』(岡田淳)という(風見)鶏が主役の童話があるそうですね。小学校の国語の教科書にも載っていたとか…私は知らなかったので、あらすじを調べてみました。うん!!救いのあるやさしく可愛い話だと思いました。


いつも愛のある方向、ひかりのある方向を指す風見鶏でありたいです(*^^*)




異人館の近くに坂道がありました。坂の途中にはチョコレート屋があり、坂のてっぺんには、風船売りの男が一羽のニワトリと暮らしていました。


風船売りは毎朝ニワトリに風向きを尋ね、風の吹いてくる方向によって風船を売る場所を決めていました。風見をするニワトリの意見はいつも正しく、お客の集まるところで風船を売ることができましたから、風船売りとニワトリは、そこそこ幸せな暮らしをすることができました。風船売りは、風船がよく売れた日の帰りには坂の途中にあるチョコレート屋でチョコを買って帰り、晩にその日あったことをニワトリに話しながら一緒にチョコを味わったのです。


ところがある日、ニワトリはいたずら心を出してしまい、風船売りに嘘の風向きを教えました。風船売りはその言葉を信用し、その日行ってはならない港へと風船を売りに出かけました。しかしその日は夜になっても風船売りは帰ってきません。翌日も、次の日も、ずっと男は帰ってきませんでした。ニワトリはうそをついたことを後悔し、どうにか男が帰ってきますように、と願いました。


男がいなくなって3ヶ月たったある日、心配そうなニワトリを見つけた金物細工のおじいさんがが近寄ってきました。そしてニワトリに話を聞き、こんなことを言いました。「ふむ、訳は分かった。おまえさんが心配のあまり死んでしまっては、もう風船売りが帰ってきたとしても風向きを知らせることはできない。そうだ、私がおまえさんを金物の風見鶏にしてやるから、屋根の上で風船売りを待つがいい。そうすれば、おまえさんが死んでしまっても、風向きを知らせることができる。」おじいさんはそう言って、金槌でニワトリの足を一回、カチンと叩きました。すると足が金物になりました。次に体をカチンと叩くと、体が金物になりました。それから頭をカチンと叩くと、頭が金物になりました。そうしておじいさんはニワトリを金物の風見鶏にして、屋根の上に載せてしまいました。


3ヶ月後、ようやく風船売りの男は坂を上って帰ってきました。ニワトリの言った風向きを信じて港に行ったので、強い風にとばされて、風船ごと遠い町に飛ばされていたのです。金物になって屋根の上に載っているニワトリを見て、風船売りは悲しみました。そして、嘘をつかれたことなどちっとも怒っていないことを伝え、どうにかしてもう一度一緒に仕事をしたいと言いました。


困った男は、バッグに入れてあったチョコを取り出し、ニワトリの口に入れました。すると、チョコを一つ口に入れると足が元に戻り、二つ目を入れると体が元に戻り、三つ目を入れると頭が元に戻りました。坂の途中の店で売っているチョコには、時間を戻す力があったのです。そうして、坂の上でまた風船売りとニワトリは仲良く暮らすことができるようになったということです。
         



rohengram799 at 22:40コメント(13) 
空のお城図書館 

コメント一覧

1. Posted by 猫ムスメ   2012年06月29日 03:12
こんな時間ですが眠れずオスカーさんのブログを開き、感動致しました。
「チョコレートのおみやげ」、良い話ですね ちょっと泣けます。

風見鶏ってそれこそ政治家みたいに「都合の良い方にばかり向いて迎合する」というような悪い例えをされることが多いイメージですが、こんな素敵な物語もあったんですね(*^_^*)
教えて頂き有難うございました

ちなみに私の待ち受け画像は未だに「清正の井戸」です。ちょっと古いですね
2. Posted by kouchan   2012年06月29日 06:53
学生「先生は風見鶏ですね。風任せに研究の方向性をころころ変えるのでヾ(@⌒ー⌒@)ノ」
准教授「。・゜・(ノД`)・゜・。」

最近、テレビで横浜が中継になると、異常にテンションが上がっています♬*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
3. Posted by オスカー   2012年06月29日 07:29
§猫ムスメ様
少しはお休みになれましたか?例の担当者がやってきてイライラしていたので昨日は更新が遅くなってしまいました
清正の井戸、私も待受画面にしていました。視ていると清々しい気分になりました

§ kouchanさま
横浜は本当に絵になる港町ですからね♪中継に出くわした時に(^o^)vしちゃダメよ!
4. Posted by まろゆーろ   2012年06月29日 07:40
秋元センセ、若い子のパワーをもらいながら尚も元気なことで結構なことです。
やはりご趣味をビジネスに転換できる才能は大したものですね。

そんなチョコレートが欲しい!!
時間を戻したいです。今のあり方が大きな反省となって踏み外しのない人生を歩め直せるかもしれない。
なんて都合が良すぎですね。今を大切に出来ない者が未来を大切に出来っこないでしょうね。
秋元センセには遠く及びませんが頑張らんば!!!
愛のある方向、ひかりのある方向を指す風見鶏でありたいとは……、素敵です!!!
5. Posted by なう60   2012年06月29日 07:51
おはようございます。
「風見鶏自体は風を読みません。風見鶏の向きや動きを見て、人間が風を読むわけです。」
小沢派議員は、世論をどう読むか、厳しい選択を迫られています。

6. Posted by HyperChem   2012年06月29日 08:18
神戸の風見鶏の館がデートコースでした。
風景と共に情景を思い浮かべていました。
風見鶏が悪い言われ方をされるようになったのは最近じゃないかなぁ。
イタズラや茶目っ気がゾッとする結果になることはありがちです。
ホント後悔ばっかです。
7. Posted by たいちゃ~ん   2012年06月29日 08:42
5 おはようございます。

風見鶏のクダリ、横浜の風景を想いだしながら
拝読いたしました( ^^) _U~~

良くも悪くも 自分で風見鶏の方向は 決めたいものです。!(^^)!
8. Posted by オスカー   2012年06月29日 10:20
§まろゆーろ様
アメではなくチョコレートなのがなんかオシャレであります(笑)ちょっとビターだったかもしれないですね。

§なう60さま
夏の嵐はやってくるのでしょうか?空梅雨ならぬ空威張りでは情けないので、政治家の皆さんには頑張って欲しいです!!

§HyperChemさま
> 神戸の風見鶏の館がデートコース
きゃ~、ステキ過ぎます!!私にはそんな思い出はありましぇん(ToT)

§たいちゃ~ん様
私、異人館って一件しかなくて、それがとっても大きなお屋敷なので「異人館通り」だと思っていました…恥ずかし~
9. Posted by Minorpoet   2012年06月29日 20:23
オスカーさん こんばんは♪

ビリー・バンバンの「さよならをするために」大好きでした~ お風呂場でよく歌ってました(中学生ぐらい・笑)

「そうだ、私がおまえさんを金物の風見鶏にしてやるから、屋根の上で風船売りを待つがいい。そうすれば、おまえさんが死んでしまっても、風向きを知らせることができる。」

そういうことだったんだと納得してしまいました☆

10. Posted by 見張り員   2012年06月29日 21:12
こんばんは

「風見鶏」と言うとどうしても中曽根元総理を思い出してしまう私ですww。

よく、横浜あたりの瀟洒なおうちの屋根についてる可愛い風見鶏に憧れます。

うちが付けるなら・・・ハシビロコウの風見鶏かな??
11. Posted by オスカー   2012年06月29日 23:40
§ Minorpoetさま
ドラマ「三丁目四番地」見ていました!ビリー・バンバンは「れんげ草」も好きでレコード持っていました(笑)

§見張り員さま
風見鶏って三角屋根に良く似合いますよね~日本家屋には鬼瓦!昔、千葉市動物公園にいきましたが、ハシビロには全く気がつきませんでした…(涙)
12. Posted by kazu   2012年06月30日 09:39
5 こんにちは!

チョコレートのおみやげ、初めて聞きました。

おもしろいお話ですね。

かちんこちんの風見鶏を見たら・・・きっと思い出してしまいそう。

嘘をつかれてひどい目にあっても
怒ってないよといえる懐の広い人になりたい。
13. Posted by オスカー   2012年06月30日 11:17
§ kazuさま
教科書で読んでいたらどんな感想をもったでしょうね?大人になって読むから「う~ん、深い!!」というのもたくさんある気がします。

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