2014年06月18日
慶雲便りNo.15:水無月夜船
ヒコーキ雲便りNo.29:「アン」な土曜日で『和菓子のアン』の話を書きましたが、今は「和菓子をモチーフに忘れがたい作品を」という坂木さんのリクエストに応えてくれた、小川一水、木地雅映子、北村薫、近藤史恵、柴田よしき、日明恩、恒川光太郎、畠中恵、牧野修の作品が詰まった『和菓子のアンソロジー』を読んでいます! 坂木さんの新作ももちろん収録されています。このリクエストアンソロジーは3ヶ月連続刊行で来月は近藤史恵さんのリクエストによる『ペットのアンソロジー』8月は木崎梢さんのリクエストによる『本屋さんのアンソロジー』が予定されています。とっても楽しみですO(≧∇≦)O
それぞれの作家さんの得意ジャンルというか「らしいなぁ」な話がいっぱいで、登場する和菓子が食べたくて仕方なくなります~健康診断が終わってから読んでよかった(^◇^) そして初めてきいた夏のおはぎ『夜船』! 「白河夜船なら聞いたことがあります( ̄^ ̄)」なワタクシ、詳しく知りたくて、おせんべいを食べながら調べてみました。
「おはぎ」が一番、一般的な呼び名で、秋に咲く萩の花から名付けられているというのはよく言われていますね。マレー語にハギに似た言葉で「飯」を意味する言葉があるので、これが語源かもしれないという説もあるそうです。また、春に咲く牡丹の花から名付けられた「ぼたもち」こちらも、蒙古語・満州語にボタに似た言葉で「米」を意味する語があるので、これが語源かもしれないという説も。そしてそして、「夜船」に「北窓」とは(゜〇゜;)?????
「おはぎ」「ぼたもち」はもちと作り方が異なるため、ペッタン、ペッタンのような音を出さずに作ることができます。だから、隣に住む人にはいつ搗(つく)いたのかわからない。そこで「搗き(つき)知らず」→「着き知らず」と言葉遊びをして、「夜は暗くて船がいつ着いたのかわからないことから」とこう呼んだそうです。そして冬は「夜船」と同じように「搗き知らず」→「月知らず」……月を知らない、つまり「月が見えないのは北側の窓だ」ということから「北窓」と……なるぼど(゜.゜) ぼたもち→春、夜船→夏、おはぎ→秋、北窓→冬ということですね。ひとつの和菓子に季節ごとの名前、ちょっと他には聞いたことがないですね。
お彼岸に「おはぎ」の始まりは、江戸時代にありました。この時代には、お彼岸や四十九日の忌明けに食べる風習が定着したようです。「あずきの赤色には災難が身に降りかからないようにするおまじないの効果がある」と信じられていて、古くから邪気を払う食べ物としての信仰が先祖の供養と結びついたのではないかと。また仏教では、彼岸は、彼の岸として悟りの境地をを言い、苦しみに満ちている此岸と対になる言葉として使われています。そこで彼岸中は仏道修行に励むのですが、日本では祖霊崇拝の慣習と一緒になり、「ぼたもち」や「おはぎ」をお供えしてご先祖さまを慰め、自分自身の功徳を積むようになったのでは(((^^;)
「暑さも寒さも彼岸まで」と言われるように、春の彼岸は農作業が始まる時期で、秋の彼岸は収穫の時期。春には収穫をもたらす山の神などを迎えるため「ぼたもち」を、秋には収穫を感謝して「おはぎ」を作ったとも言われているそうです。あとそんなに気にしたことはなかったのですが、「ぼたもち」は牡丹の花をかたどっているので丸く大きく豪華に!「おはぎ」 は、秋の七草の萩の赤紫の花をかたどって小ぶりで長めに丸められて作られたとか。スーパーなどでは季節に関係なく結構大きいのが売られていますが( ̄▽ ̄;)
そして「こし餡」「つぶ餡」はどっちらが「ぼたもち」で「おはぎ」か(´・ω・`)? 秋のお彼岸は小豆の収穫期とほぼ同じで、採れたての柔らかい小豆を使うことに。また柔らかい皮も一緒につぶして使えるので、つぶ餡ができます。春のお彼岸に使う小豆は冬を越したものなので皮は固くなっています。そのまま固い皮を使ったのでは食感が悪くなるので、皮を取り除いた小豆を使うのでこし餡に。春→ぼたもち→こし餡、秋→おはぎ→つぶ餡の公式(?)も保存技術の発達や品種改良によって関係なくなりましたが、美味しいものに対する気持ちや季節感を大事にする美意識みたいなのがいいなぁ、と思いました。
ちなみに白河夜船は「何も気がつかないほどぐっすり眠ること。熟睡していて何も気づかないこと」です。甘いものを食べて、満足して爆睡したいですねっ(´∇`) あ、歯みがきはちゃんとしましょう!!
それぞれの作家さんの得意ジャンルというか「らしいなぁ」な話がいっぱいで、登場する和菓子が食べたくて仕方なくなります~健康診断が終わってから読んでよかった(^◇^) そして初めてきいた夏のおはぎ『夜船』! 「白河夜船なら聞いたことがあります( ̄^ ̄)」なワタクシ、詳しく知りたくて、おせんべいを食べながら調べてみました。
「おはぎ」が一番、一般的な呼び名で、秋に咲く萩の花から名付けられているというのはよく言われていますね。マレー語にハギに似た言葉で「飯」を意味する言葉があるので、これが語源かもしれないという説もあるそうです。また、春に咲く牡丹の花から名付けられた「ぼたもち」こちらも、蒙古語・満州語にボタに似た言葉で「米」を意味する語があるので、これが語源かもしれないという説も。そしてそして、「夜船」に「北窓」とは(゜〇゜;)?????
「おはぎ」「ぼたもち」はもちと作り方が異なるため、ペッタン、ペッタンのような音を出さずに作ることができます。だから、隣に住む人にはいつ搗(つく)いたのかわからない。そこで「搗き(つき)知らず」→「着き知らず」と言葉遊びをして、「夜は暗くて船がいつ着いたのかわからないことから」とこう呼んだそうです。そして冬は「夜船」と同じように「搗き知らず」→「月知らず」……月を知らない、つまり「月が見えないのは北側の窓だ」ということから「北窓」と……なるぼど(゜.゜) ぼたもち→春、夜船→夏、おはぎ→秋、北窓→冬ということですね。ひとつの和菓子に季節ごとの名前、ちょっと他には聞いたことがないですね。
お彼岸に「おはぎ」の始まりは、江戸時代にありました。この時代には、お彼岸や四十九日の忌明けに食べる風習が定着したようです。「あずきの赤色には災難が身に降りかからないようにするおまじないの効果がある」と信じられていて、古くから邪気を払う食べ物としての信仰が先祖の供養と結びついたのではないかと。また仏教では、彼岸は、彼の岸として悟りの境地をを言い、苦しみに満ちている此岸と対になる言葉として使われています。そこで彼岸中は仏道修行に励むのですが、日本では祖霊崇拝の慣習と一緒になり、「ぼたもち」や「おはぎ」をお供えしてご先祖さまを慰め、自分自身の功徳を積むようになったのでは(((^^;)
「暑さも寒さも彼岸まで」と言われるように、春の彼岸は農作業が始まる時期で、秋の彼岸は収穫の時期。春には収穫をもたらす山の神などを迎えるため「ぼたもち」を、秋には収穫を感謝して「おはぎ」を作ったとも言われているそうです。あとそんなに気にしたことはなかったのですが、「ぼたもち」は牡丹の花をかたどっているので丸く大きく豪華に!「おはぎ」 は、秋の七草の萩の赤紫の花をかたどって小ぶりで長めに丸められて作られたとか。スーパーなどでは季節に関係なく結構大きいのが売られていますが( ̄▽ ̄;)
そして「こし餡」「つぶ餡」はどっちらが「ぼたもち」で「おはぎ」か(´・ω・`)? 秋のお彼岸は小豆の収穫期とほぼ同じで、採れたての柔らかい小豆を使うことに。また柔らかい皮も一緒につぶして使えるので、つぶ餡ができます。春のお彼岸に使う小豆は冬を越したものなので皮は固くなっています。そのまま固い皮を使ったのでは食感が悪くなるので、皮を取り除いた小豆を使うのでこし餡に。春→ぼたもち→こし餡、秋→おはぎ→つぶ餡の公式(?)も保存技術の発達や品種改良によって関係なくなりましたが、美味しいものに対する気持ちや季節感を大事にする美意識みたいなのがいいなぁ、と思いました。
ちなみに白河夜船は「何も気がつかないほどぐっすり眠ること。熟睡していて何も気づかないこと」です。甘いものを食べて、満足して爆睡したいですねっ(´∇`) あ、歯みがきはちゃんとしましょう!!
rohengram799 at 19:36│Comments(8)│空のお城図書館
この記事へのコメント
1. Posted by 猫ムスメ 2014年06月19日 01:13
「和菓子のアンソロジー」、「和菓子のアン」の続編が入ってると聞き借りましたが、どの作品も粒揃いだったと思います
とは言っても読んだのが数ヶ月前なのでハッキリ覚えいる訳ではありませんが(ポンコツな脳…)、確か自殺しに実家へ戻った男が死んだ父親に会う話&警察官が和菓子屋の相談に乗る話…が印象的だった気がします
この本は健康診断前に絶対読んじゃいけませんね(笑)。今オスカーさんの解説を読んだだけでおはぎが食べたくてたまらなくなってます( ~っ~)/

とは言っても読んだのが数ヶ月前なのでハッキリ覚えいる訳ではありませんが(ポンコツな脳…)、確か自殺しに実家へ戻った男が死んだ父親に会う話&警察官が和菓子屋の相談に乗る話…が印象的だった気がします

この本は健康診断前に絶対読んじゃいけませんね(笑)。今オスカーさんの解説を読んだだけでおはぎが食べたくてたまらなくなってます( ~っ~)/
2. Posted by なう60 2014年06月19日 08:29
おはようございます。
高松の孫が「ぼたもち」「おはぎ」大好きでお土産に時々、持っていきます。今度、持参時は、夜船
ですね。「ぼたもち→春、夜船→夏、おはぎ→秋、北窓→冬ということですね。ひとつの和菓子に季節ごとの名前、ちょっと他には聞いたことがないですね。」勉強の朝です。
高松の孫が「ぼたもち」「おはぎ」大好きでお土産に時々、持っていきます。今度、持参時は、夜船
ですね。「ぼたもち→春、夜船→夏、おはぎ→秋、北窓→冬ということですね。ひとつの和菓子に季節ごとの名前、ちょっと他には聞いたことがないですね。」勉強の朝です。
3. Posted by Kay 2014年06月19日 23:04
お彼岸にはおはぎ。。。そういう日常的なことを忘れてしまいます。
私は、「ぼたもち」という言葉を東京に出るまで知りませんでした。ずーっと「おはぎ」で育ってきたんです。
帰る前に、「和菓子のアン」を買わなくっちゃ!
私は、「ぼたもち」という言葉を東京に出るまで知りませんでした。ずーっと「おはぎ」で育ってきたんです。
帰る前に、「和菓子のアン」を買わなくっちゃ!
4. Posted by まろゆーろ 2014年06月20日 08:45
おはぎが大いに膨らみましたね(笑)
大好物です!! 中学生の頃、祖母がつくったおはぎをいっぺんに12個食べたことがあります。
目を細めて喜んでくれた祖母の顔が今でも忘れられません。
いやはや北窓や夜船とはまた驚きです。
おはぎってなんだか日本独特の宗教じみたとても有難い食べ物かもとも思いました。
日本の食って季節や行事、宗教から派生されているものが多いようですね。素晴らしいことです。
大好物です!! 中学生の頃、祖母がつくったおはぎをいっぺんに12個食べたことがあります。
目を細めて喜んでくれた祖母の顔が今でも忘れられません。
いやはや北窓や夜船とはまた驚きです。
おはぎってなんだか日本独特の宗教じみたとても有難い食べ物かもとも思いました。
日本の食って季節や行事、宗教から派生されているものが多いようですね。素晴らしいことです。
5. Posted by オスカー 2014年06月20日 09:18
§猫ムスメ様
『チチとクズの国』と『トマどら』ですね。前者は「出来れば水まんじゅうを」というリクエストがあったみたいです。「クズ=葛」うん、ステキな話ばかりでした!
『チチとクズの国』と『トマどら』ですね。前者は「出来れば水まんじゅうを」というリクエストがあったみたいです。「クズ=葛」うん、ステキな話ばかりでした!
6. Posted by オスカー 2014年06月20日 09:21
§なう60様
四国も美味しい和菓子がたくさんありそうですね~! 和菓子の繊細さ、やさしさを小さい頃からたくさん味わってほしいです。
四国も美味しい和菓子がたくさんありそうですね~! 和菓子の繊細さ、やさしさを小さい頃からたくさん味わってほしいです。
7. Posted by オスカー 2014年06月20日 09:26
§Kayさま
自分の知らない言い方に出逢うと「えっ(゜д゜)私、間違ってた(;゜∀゜)」と焦ってしまいます! 『和菓子のアン』ぜひ楽しく味わって下さい♪
自分の知らない言い方に出逢うと「えっ(゜д゜)私、間違ってた(;゜∀゜)」と焦ってしまいます! 『和菓子のアン』ぜひ楽しく味わって下さい♪
8. Posted by オスカー 2014年06月20日 09:33
§まろゆーろ様
なんてほほえましい~その情景が季節ごとにうかんできて、心がポカポカしてきます! 30日には「水無月」を食べたい私ですが、京都以外でも売られているのか調べたいと思います(^◇^)
なんてほほえましい~その情景が季節ごとにうかんできて、心がポカポカしてきます! 30日には「水無月」を食べたい私ですが、京都以外でも売られているのか調べたいと思います(^◇^)