2014年08月01日

遊雲便りNo.1:生身魂

8月になりました。台風の影響で沖縄・九州は荒天の様子、どうぞお気をつけ下さいまし。


今日は『死者のための音楽』を読みました。作者は山白朝子、聞き慣れない名前かもしれませんが乙一さんの別名義です。
もうひとつ、「中田永一」もありますね。怪談専門誌『幽』2号から7号までに連載された6篇の怪談短編に、書き下ろしを加えた短編集です。


生まれたときから経を知っている子どもとその母の話・井戸の底に住んでいる謎の美女の話・触れたものが黄金になる廃液を垂れ流す工場とそれを発見してしまった母子の話・仏像を彫りたいと弟子入り志願する殺人者の少女の話・「鬼」にまつわる一家三代の物語・少女と少女の望みをかなえてくれる大鳥の話に表題作の7作品。怖さよりそこにある愛を感じる短編集でした。私は特に『鳥とファフロッキーズ現象』が好き!! この現象は雨とか雪とか天候によるもの以外に、空から常識的に考えるとあり得ないような落下物が降ってくる超常現象を言います。よく魚がカエルが降ってきた!というアレですね。


さてさて、今月は夏休みだからというワケではありませんが「遊雲(ゆううん)便り」にしてみました。「小諸(こもろ)なる古城のほとり、雲白くいうし悲しむ」……国語の時間を思い出しますが、「遊子(ゆうし)」は家を離れて他郷にいる人・旅人という意味があります。私も県外で生活してからの年数の方が長くなってしまいました。春の彼岸から実家には行っていないワタクシ(兄は月イチくらいで行っています)まぁこのあたりのことはまたいつかで、今はゆる~く生ぬるく見守って下さいましm(__)m




記事タイトルの『生身魂(いきみたま)』始まりは鎌倉時代にさかのぼるといいます。お盆は故人の霊を供養するだけでなく、生きている年長の者に礼をつくす日でもありました。新盆のないお盆を生盆(いきぼん)、しょうぼんと言ってめでたいものと考えます。目上の父母や主人、親方などに物を献じたり、ごちそうしたりして……その人々及びその儀式を生身魂と言ったそうです。「敬老の日」みみたいなものだと考えていただいたらわかりやすいかも……でも社会的な偽善性は少なく、長寿への賛嘆と敬意がストレートに感じられます。


『病む母に盆殺生の鮎突けり』(新井盛治)


殺生をしてはならない盆であっても「病む母」に鮎を食べさせたい……元気になってもっともっと長生きしてほしい……ご先祖さまも大切、今生きている自分には、病床の母が何より大事。そしてこの句にもまたせつなくなるのでした。


『古里にふたりそろひて生身魂』(阿波野青畝)




今月は先月のようなペースで更新が出来ないかもしれませんが、またどうぞよろしくお付き合い下さいませ。 皆さま、お身体に気をつけて楽しい週末をお過ごし下さいませ。




rohengram799 at 18:37│Comments(4)挨拶 | 空のお城図書館

この記事へのコメント

1. Posted by まろゆーろ   2014年08月01日 20:26
こんばんは。
遊子。先日こそ男はつらいよのなかで話題になっていました。オスカーさんもある意味遊子でしょうか。
仏様やご先祖様とかかわりの深い月になりましたね。
お盆には帰省なさるのでしょうか。「遊子、帰る」、それもまたお盆の引き合わせかもですよ。

泥中の花、蓮のように私たちの心をゆるやかになごませて下さい。
今月もファイトファイトで頑張って下さいね。
2. Posted by なう60   2014年08月02日 08:02
おはようございます。
「遊子」の時代です。我が家の息子も娘も「遊子」何年か前、お寺のご住職に相談「永大のお墓」にと、ご住職曰く「息子さんが見てくれますょ。」
お墓の管理費、県外から送られてくる方、年々増加しているとのこと。
管理費を送られてくる家は、まだご先祖さんに対する思いがあるとのことですが?
3. Posted by オスカー   2014年08月02日 11:12
§まろゆーろ様
母の新盆に父の三回忌ですので、帰ります。実家には泊まらずビジホに一泊ですが。自分の家でなくなった感がスゴくて…ダメですね(;_;)
4. Posted by オスカー   2014年08月02日 11:15
§なう60様
お墓の問題なども兄と相談してになりますが、正直田舎の親類関係がツラいのです…私のワガママなんでしょうが、なんとも気持ちの持っていきようがなく……さ迷っています。

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