2015年01月18日

福雲便りNo.16:石を愛でる

さ、さむい……こんな季節にホラーを読んでしまったアホなワタクシ(´;ω;`)……タイトルは『凶宅』光文社文庫で書き下ろし、作者は三津田信三さんです。


小学4年生の日比乃翔太は、越してきた家を前に不安で仕方がありません。山麓を拓いて造成された広い宅地に建つのは、なぜかその一軒だけ。両親と姉は気にも留めなかったけれど……しかしある夜、妹のもとに「アレ」はやって来た((((;゜Д゜))) 家族を守るため、翔太は家にまつわる忌まわしい秘密を探り始め、前の住人である少女が綴った恐ろしい日記を手にすることに……ああ、コワイ、コワイ……もう全てが終わったとホッとした後の最後の一文が恐ろしすぎます!! 蛇が嫌いな人にはすすめません~読むなら熱い夏がよいでしょう(; ̄ー ̄A



さてさて、本日はセンター試験2日目。新聞には昨日の試験問題と解答が載っていましたが、国語の問題に『石を愛でる人』(小池昌代)がありました。全文掲載とあったので短い作品なんですね。探して読んでみたい……試験問題として読むとへんに偏った解釈で読んでしまいそうだし。



いろんな趣味の雑誌がありますが『愛石』というのもありました。毎月15日発売ですが、書店にはなく出版社に直接申し込みらしいです。


室内で観賞する石を「水石」というそうです。台座や水盤に据えて観賞する風雅な趣味。盆栽と並んで室町時代にはすでに確立していというなですから、うーん、日本人の感性ってスゴい! 河原に石を探しに行くのは「探石」で、その仲間は「石友」。石は「拾う」ではなく「揚げる」と独自の“石語”もあるそう。日本中で“探石”の大ブームが起きたのは昭和35年から40年にかけてだそうで、1000万円で買い取られた石があったとか。戦前では家一軒と、豊臣秀吉の時代は城と交換した殿様もいたそうです。山梨は水晶が有名なので、そのカタマリみたいなのを飾っているお大尽さんのウチもありましたわ。実家には……大きな蜂の巣はあるけど石はなかったはず( ̄~ ̄;)



「石」のつく俳人に上田五千石さんがいます。次の句とか好きです(´∇`)


『あたたかき雪がふるふる兎の目』

『たまねぎのたましひいろにむかれけり』



明日はあたたかくなる話を、石のようにじーっとしながらじっくり読みたいです。皆さま、楽しい日曜日にして下さいね。





rohengram799 at 11:49│Comments(10)空のお城図書館 

この記事へのコメント

1. Posted by 猫ムスメ   2015年01月18日 13:44
石を愛でたり苔を愛でたり、日本人の感性ってすごいですな(^w^)
しかし「石友」には笑いました。私達も落語仲間を「落友(らくとも)」って言いますがね 石友は絆も固そうだわ~などとベタなことを思っていました(笑)

冬にホラー映画は禁物ですが、おじさん上司の寒いギャグなども夏季限定にした方が良さそうですね(^_^)v
2. Posted by オスカー   2015年01月18日 16:41
§猫ムスメ様
日本人って自分の感情をなかなか表に出さない分、ため込んでいるものがあるので、物言わぬ鉱物や植物に気持ちを投影させていたのではないかと……と思ったら♪リンゴはなんにも言わないけれどリンゴの気持ちはよくわかる~と口ずさんでしまいました(笑)
3. Posted by ミューちゃん   2015年01月18日 16:47
5 オスカーさん、こんにちは
僕は高卒だからセンター試験って云うのは経験した事がないんですけど、毎年、採点ミスとかでトラブルが起きてる気がしますね受験生は、この二日間で人生が大きく左右されるから、そこら辺のところは、ちゃんとやって欲しいですね

あと変わった雑誌と言うと「月刊・錦鯉」て云う雑誌があります(笑)。毎月25日発売で、こちらも出版社に申し込まないと手に入らないみたいですね…。て云う事は、書店に並んでる雑誌はマニアックな雑誌って無いんでしょうかね
4. Posted by 見張り員   2015年01月18日 17:26
こんにちは
映画と違ってホラー小説ってじわじわくる、自分の頭の中で映像を作れるからなおさら怖いですね。何年も前、実家に「リング」があって(父が買って来たらしい)何気に読んでいましたがだんだん怖くなってきて、以来ホラー小説には手を出しておりません…(-_-;)。

ポカポカ陽だまりで小さな石になって日向ぼっこして寝ていたい、と今痛切に感じております。
寒さ今日も厳しかったですね、御身大切になさってくださいね。
5. Posted by まろゆーろ   2015年01月18日 17:58
石にもそのような風雅な細目が。まったく知りませんでした。
河原で拾ってきた石を磨きに磨き上げてひとつの風景に仕上げるなんて、さすがに日本人の感性あっぱれですね。
友人宅には富士山そのもののような水石があります。床の間に飾って毎晩愉しんでいるとか。
山梨の水晶は有名ですね。山梨に行った時に水晶の数珠をと思いましたが手が届きませんでした。

しかし真冬にホラーとは。背筋を寒くしてくれぐれも風邪など引きませんように。
6. Posted by オスカー   2015年01月18日 18:00
§ミューちゃん様
月刊「錦鯉」ってアジア諸国、欧米15ヶ国で購読されている専門誌なんですね~マニアの中でも評価が高い雑誌みたいですし、バックナンバーも完売がありました(笑)
7. Posted by オスカー   2015年01月18日 18:11
§見張り員さま
日だまりの中の小さな石、かわいい子どもに拾われて大切にされそう……! 『リング』は少し読んですぐやめてしまいました。あの方の本は苦手です(-o-;)
8. Posted by オスカー   2015年01月18日 18:21
§まろゆーろ様
たかが石、されど石…石の良さがわかるって宇宙の全てを知っているのではないかと思ったり(笑)
大寒が過ぎるまではホラーはやめておくことにします~!!
9. Posted by なう60   2015年01月19日 09:16
おはようございます。
散歩時、昔からの大きなお屋敷の塀は、徳島の吉野川の青石で囲まれています。旧徳島城の庭園も「青石」で構成されています。石は、昔から力ある者の印ですね。
10. Posted by オスカー   2015年01月19日 11:25
§なう60様
「徳島県では、徳島城のバックとなっている城山、市の中央に突出している眉山などは全山青石と言っても良い位である。吉野川中流域では、河底が総て青石の場所もある。」またパリにあるユネスコ本部の庭園に「阿波の青石」が使われているそうですね。徳島の歴史をまたひとつ学べました! ありがとうございました(^^)

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