北陸新幹線が来月開業するので、文春文庫から出ていた『金沢あかり坂』を買ってしまった……なんて俗物なワタクシ(;^_^A 五木寛之さんの本を読むのは20代の時に『四季・奈津子』を読んで以来です。そしてずっと福岡か東京で生活されていると思っていたら金沢にお住まいなのですね。


《金沢五木寛之文庫》

http://www.kanazawa-museum.jp/bungei/bunko/index.html



4つの短編小説で構成されているこの文庫本、タイトルにある「あかり坂」は茶屋街の一つである主計町にあって、命名者は五木先生ご本人だとか!! 登場するお店の名前などは地元の方には馴染みがあるものばかりのようです。ああ、金沢に行ったことがないし地理も全くわからず、残念( ´△`)


登場人物に「凛」という女性がいるのですが、父親が「凛として」が口癖でつけたとあり……「勇気…りんりーん!!」と言って上に投げられるのがイヤだったってありました。普通の高い高いでなく、手を離され空中にいるというのは、恐怖心がありますからね。「凛々」は「勇ましく勢い盛んなさま。りりしいさま。」を言いますが、鈴鈴だとやわらかいイメージですな。



さてさて、本の中に「ハッタロウ伝説」というのがありました。大正から昭和の初めごろまで実際に存在していた謎の人物で、時には合掌して電柱をおがんだり、樹木と会話したり、犬や猫にも丁寧に挨拶し、子供たちにはやさしい。雪の日にも竹の笛をピーヒョロピーヒョロと吹きながら歩き、時には町の人の簡単な仕事も手伝う……外見は女の赤い長襦袢を着て、穴のあいたゴム長を履き、黒いコウモリ傘を持っていて、頭はボサボサ、顔は髭だらけ。


索当時では珍しい大学出のインテリだったという話で、猛烈な恋愛の末に失恋したか女が亡くなったかして世の中に嫌気がさし、山の中に隠遁。たまに街中へ出てきて食いぶちだけを稼いで山の穴で生活。プライドがあるから絶対物乞いはしなかったそう。


このハッタロウが神隠しにあったかのように忽然と姿を消したのは、太平洋戦争の始まる前の年の昭和15年のことだったとか……一瞬、コイツはスパイかナニかだったのか?と思ってしまったワタクシ、ちょっと想像力がありすぎでしたわ。急に消えたことにより「金沢の女(ひと)」ならぬ「金沢の怪人」「伝説の男」になったワケですね。しかし「ハッタロウ」という名前はどこからきたのか? 本名なのかあだ名なのか、なんとなく気になります。



こういう伝説の人物は他にもいるみたいで……横浜のメリーさんの記事がありましたので興味がありましたらお読み下さいませ。


《横浜 伝説の娼婦メリーさん》

http://roko-sasaga1417.at.webry.info/200607/article_5.html