2015年06月04日

草雲便りNo.4:食いねぇ、食いねぇ!

「食いねぇ、食いねぇ」と言えば「スシ食いねぇ!」となるところですが(知らない世代もいるかしら……ちなみに森の石松がすすめたのは「押し寿司」説が有力らしい)今日の食いねぇ!は「おまんじゅう」であります(o^ O^)シ彡☆


テレビでも紹介されたという、宮崎・佐土原の「くじらようかん」について調べていたら一緒にお人形さんが写っている記事がありました。その人形が「まんじゅう食い人形」だったのです。食いだおれ人形は知っていますが、まんじゅう食いとは……!


その前に「くじらようかん」について……起源は江戸時代の佐土原藩4代藩主島津忠高が26歳で世を去った後、2歳という若さで世継になった万吉丸の母・松寿院が「我が子が大海を泳ぐ鯨のように力強くたくましく育つように」という願いを込め、鯨に似せた羊羹をつくらせたことに始まるらしい。 万吉丸はその後、日向佐土原藩 6代藩主となり名君として立派に国を治めたといわれているそうです。お菓子屋が献上した説もあり、それは特大サイズ(40㎝×20㎝位)で「米とからいもを練った中に小豆あんを入れたもの」だったとか。ちなみにこの佐土原地区はモデルのエビちゃんこと、海老原友里さんの出身地だそうです!



さてさて、お人形さんですが、子供どもがふたつに割ったおまんじゅうを両手に持って立っている姿の像です。父母のいずれが好きかと問われた時に(イヤな質問だわ~)その子が饅頭をふたつにわって「どっちがおいしい?」と反問したという教訓話からできたようです。子どもが利口になるおまじないや、安産祈願に奉納されたり……各地にいろんな表情、しぐさのお人形さんがあるようです。下記サイトをご覧下さいませ。佐土原のお人形についての考察は興味深かったです。

http://kyoudogangu.xii.jp/mangiukui.html



温泉まんじゅうもあちこちにありますが、元祖はどこに?ということでこんなコラムもありました。

《温泉まんじゅうの由来》」
http://www.asahi-net.or.jp/~ue3t-cb/bbs/special/sience_of_hotspring/column2003_manju.htm



そして『饅頭博物誌』という本も東京書房社から1973年に出ていました。著者は松崎寛雄さん。「目次:饅頭 このありふれた菓子/饅頭ことはじめ/饅頭伝来/禅宗文化にのった饅頭/饅頭はひろがる/林家の人びと ほか」とあり、林家の人びとって何かあるの?と大変気になります(笑)


今の子どもはおまんじゅうよりチョコレートだと思いますが、前述の本にはこんなことが書いてあるそうです。


《むかし有島武郎は、日本の母親がうたえる歌は子守唄だけだと云ったが、この表現を借りれば、日本の母親がつくれる菓子は饅頭だけであった、といえるかもしれない。こうして饅頭そのものが和菓子の”マザー”であり、饅頭つくりが母親の手から菓子屋の手へ移っていっても、なお日本人にとって、饅頭という菓子には不思議に母なるものへの回帰、母胎への郷愁といったムードがただよっている。》



うーん、おまんじゅうの形が基本まるくて、包み込むものであるから「マザー」なのかしら……和菓子のファーザーがあるとしたら、それはなんだろう? お煎餅は和菓子じゃないからお団子でもなく……どら焼き?



今日は渋いお茶とおまんじゅうをおやつに本を読みたい気分になりました。皆さまもほどよい甘さの1日をお過ごし下さいませ。





この記事へのコメント

1. Posted by ミューちゃん   2015年06月04日 16:49
5 オスカーさん、こんにちは
テレビで寿司の事をやると絶対、シブがき隊の「スシ食いねぇ」が流れますよね(笑)。僕も強烈にインパクトが残ってるのですが、意外や意外に、この曲は「ザ・ベストテン」にランクインしてなかったそうです。他の曲は、たくさんランクインしてるんですけどね…
2. Posted by 猫ムスメ   2015年06月04日 19:36
エビちゃんと言えば、待望の第一子を授かったようで…ちょうどタイムリーな話題でしたね(先程Yahoo!ニュースに出たばかりですよ
地元・宮崎の皆さんも吉報に沸いているのではないでしょうか(^_^)v


伊香保の「湯の花饅頭」は一昨年のお正月、伊香保を旅行した時に食べました。多分写真の「田中屋」だったと思います。やはり「元祖」が付いていて、うちが温泉饅頭発祥の店だ…と強気にアピールしていました。
しかしアピールするだけあって味も大変素晴らく、他の温泉地の適当な饅頭とは一味違いました。
やはりここが元祖なんだなと舌で実感した次第です(^_^;)
3. Posted by まろゆーろ   2015年06月04日 22:43
よく調べました。拍手!!
そうそう。佐土原あたりを通過する時に、同乗者が「エビちゃん。エビちゃん」と連呼しておりました。
有名な人の出身地であったなんて初めて知りました。
ちなみにAKBの指原さんは元嫁の中学の後輩だとか。
何だか今週末は博多が総選挙とやらで燃えるそうです。

温泉まんじゅう。なぜだか温泉地で食べるから美味しさもアップみたいうな。
湯布院はそば饅頭が主流のようです。別府は温泉たまごもなかなか。
まんじゅう、食べたくなったなぁ。
4. Posted by トリテン   2015年06月04日 23:38
名奉行 大岡越前守が幼い頃、父と母とどちらが好きかと問われて、饅頭を半分にしてそれぞれを食べ、「どちらもおいしゅうございます。父上も母上もどちらも同じように大事でございます」と答えて、周囲の大人を赤面させたという話もあるそうです。
どこかで聞いたような話が、それぞれ違う所で広まるのでしょうね~(^^ゞ

ちなみに、広島県尾道にも鯨羊羹があり、こちらはクジラの皮と脂身に似せたものです。
一目で鯨の脂身だとわかる形です(笑)

鯨の脂から魚油を搾った残りを、オバイケと言い、酢味噌で食べるとおいしいのですよ。
昔に比べてずいぶん高くなり、なかなか買えません(^^ゞ
関西では脂身をコロといって、おでんのタネに使います。
余談でした 
5. Posted by なう60   2015年06月05日 08:13
おはようございます。
「父母のいずれが好きか」の時代から現代の世相を見ると「どちらが嫌いか」と思われる事案が多々発生して
おり困った時代です。「パパもママも好き」でありたいものです。
6. Posted by オスカー   2015年06月05日 09:59
§ミューちゃん様
シブガキの3人、見事にバラバラな人生を歩いていますね~こうなるとは思わなかったです。
ボウリングの記事、読みました! 貴重で嬉しい体験でしたね。こちらでもボウリング場はいつも誰かしら投げていますし、週末はかなり混雑していますよ
7. Posted by オスカー   2015年06月05日 10:03
§猫ムスメ様
どこにでもある温泉まんじゅうですが、それだけに美味しさに差が出るような……このところの災害で温泉地はきびしい状況にありますが、お風呂文化・あんこ文化が途絶えることはないと思います。美味なる人生、バンザイ(笑)
8. Posted by オスカー   2015年06月05日 10:08
§まろゆーろ様
エビちゃんは双子で弟さんもいるとか…みんなでおやつとかわけあって食べていたのかな、と思います。九州の菓子は名前も楽しいです。オイシイ話を師匠から教えていただき、感謝しています。
例の総選挙、大量買いした人はCDをどうするのか気になります
9. Posted by オスカー   2015年06月05日 10:12
§トリテン様
コロは聞いたことがありますが、オバイケは初めて知りました。予測変換で「叔母イケ」と出たので、食べたらイケイケな叔母さまになるのかと(笑) クジラやイルカの食文化、外国の方にも理解してほしいです。
10. Posted by オスカー   2015年06月05日 10:16
§なう60様
どちらが好き?という質問は食べ物でも困るものですが、それが両親となると……いくつになってもこういう質問はイヤですね。みんなで仲良くおまんじゅうを食べる毎日が一番です!!
11. Posted by 見張り員   2015年06月05日 21:04
こんばんは
まんじゅう~~大好きです。
高校一年の夏、校外学習で軽井沢に行った帰り浅間山に行きました、そこで担任の先生が温泉まんじゅうを買ってくださったのがとてもうれしい思い出です。
それから私の大好きな山口多聞少将の子供の時のあだ名が「饅頭」だったとか。ふくよかだったのですねw。
12. Posted by オスカー   2015年06月06日 08:05
§見張り員さま
多聞さん~今ある写真を拝見するとガッチリタイプに見えるので、小さい頃はもっと…!? 平和な時代に生まれていたら、たくさんいろんなおまんじゅうを食べることも出来ただろうに…と思います。

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