2015年11月28日

暁雲便りNo.34:ことば汁

なんとなく摩訶不思議というか、物語の出だしはそうでもないのにだんだんアレヾ(゜0゜*)ノ?な方向にいってしまう短編集『ことば汁』(小池昌代)を読んでいます。タイトル自体がなんでしょ、これは(´・ω・`)?ですが……「女房」「つの」「すずめ」「花火」「野うさぎ」「りぼん」の6作品。


最初の作品はザリガニが出てきたのですが、次は鹿。老齢の詩人の「先生」に長年仕えてきた秘書の「わたし」。とある山間の別荘地のコンサートホールのこけら落としで、先生の朗読会が行われるので、わたしは先生を車に乗せて別荘地へと向かっている途中。読者から秘書になり30数年、結婚もせず「すべては先生のために」と先生のお世話をしてきました。朗読会では「鹿」を読むと先生は言います。


この詩の内容が私は結構気に入りました! 水を飲んでいた一匹の雌鹿が、若い狩人に恋をしてしまいます。水辺を守る神様にほんの少しでいいから人間の女になりたい!とお願いすると、2つの条件を快諾するなら願いを叶えようと言います。1つは「余命を半分もらうよ~」もう1つは「決して嫉妬しない」若い狩人には美しい妻がいます。でも一緒になりたいとか私だけを見て!とかそういう気持ちを抱いてはいけないと。約束を破ればすぐ鹿の姿に戻され、命はさらに半分に……それでも構わないと美しい乙女になったカノコちゃん←勝手に名付けました(笑) 狩人の前にあらわれ、想いを遂げますが、やはり嫉妬心は押さえきることは出来ず………鹿の姿で再び現れた時に狩人から一撃のもとに殺されてしまうのでした。ヨヨヨ( TДT)


なんて浪漫溢れるんでしょう~!ギリシャ神話みたいだ、と思ってよみ進めていたら、先生に「鹿」を読んでほしいという女が現れていたらしい。「今日は彼女を思って読みましょうかねぇ、ウヒヒ( 〃▽〃)」……わたしの中にムラムラムカムカとした何かが沸き上がる……(`Δ´)……先生とわたしのあいだに、まったく何もコトが起こらなかったのに!わたし、むしろ待っていたのに!めくるめく官能の世界を、肉体のよろこびも知らぬまま60歳になろうとしているのに……!!


次のインターで降りればもうすぐというときに、突然、爪が伸び始めてハンドルに絡みつき、頭髪からはツノが生えてきた! これは彼女の内面が見せているものなのか、事実なのか………そして「こんちくしょう! なにが詩人だ。老いぼれじじいめ、助平やろう」……老詩人を慕い、生涯をかけて自分を捧げてきたわたしもまた、助平なおいぼれのひとりであると、思い至ったのでございます……。



鹿って古代から神格化されてきましたし、清らかな乙女の象徴的なところもありますが、漢方薬としての効能も高く(どこの部分がナニにとか書きませんが)鹿のツノがワンちゃんのおやつとして販売されているのですね。ナイフの柄とかに最適!とかいうのは雑誌(ナイフマガジン)で見たことがありますが、犬のおやつは全く知りませんでした。



どこかで鹿を見かけたら、この話を思い出して下さい(≧∇≦)





rohengram799 at 19:52コメント(8)空のお城図書館  

コメント一覧

1. Posted by なう60   2015年11月29日 09:00
おはようございます。
徳島県、過疎になると「鹿」「イノシシ」「猿」が増えて、農作物の被害が大きく、対策、対応に苦慮しています。しかしながら「鹿」なんとなくロマンを感じますね。鹿を見ると「鹿のお話」思い出しそうです。
2. Posted by 猫ムスメ   2015年11月29日 12:29
万城目学の「鹿男あをによし」を思い出しました(^^;
やはり鹿は古代から神の遣いのような立ち位置だったみたいですね~。

万城目さんは外れがない作家の一人ですが、「鴨川ホルモー」に継ぎ、好きな作品です😊
3. Posted by ミューちゃん   2015年11月29日 16:54
5 オスカーさん、こんにちは
鹿って本来なら野生動物だと思うのですが、凶暴性がないから、みんなから愛されるのでしょうねでも僕は鹿にはなりたくないですね(笑)
4. Posted by 見張り員   2015年11月29日 18:26
こんばんは
本当に神話をほうふつとさせますね!
それにしても人というものは嫉妬・悋気からは絶対逃れられないものなのでしょうね。それこそが人間の業なのでしょう…。
嫉妬もほどほどにしないと怖い事件を引き起こしたりしますからねw、気を付けましょう~。
と言っても最近嫉妬という感情をどこかにおき忘れた私にとっては新鮮な感情ですwww。

寒いですね(;´Д`)、どうぞ御身大切にお過ごしくださいね^^!
5. Posted by オスカー   2015年11月30日 08:15
§なう60様
動物の名前がついた名字は鹿が一番多いとききました。それだけ徳島だけでなく全国的に農作物被害も大きいのかもしれないですね。
6. Posted by オスカー   2015年11月30日 08:18
§猫ムスメ様
『鴨川ホルモー』はモーニングで連載されていて、マンガ雑誌でナゼ?と思っていました。その時も今も読んでいないのですが(;^_^A 年内に一冊くらい万城目作品を読みたいと思います。
7. Posted by オスカー   2015年11月30日 08:21
§ミューちゃん様
鹿のツノとか美術工芸品としても日本人には親しみやすいものですし、関東エリアでは修学旅行は奈良で鹿せんべい!みたいなのがありますからね。犬や猫とはまた違うペット的感覚なのかも?
8. Posted by オスカー   2015年11月30日 08:25
§見張り員さま
井上陽水さんの『ジェラシー』がリフレイン(笑) 本当にこの詩があるのなら読んでみたいですわ。ことば汁…しぼりカスでも欲しい才能です!

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