昨日は有川浩さんの『ストーリー・セラー』を読みました。プレゼントのようにリボンをかけた装丁が気にいって買ったのですが、もう本が好きな人、読むのが好きな人、書くのが好きな人にはわかる!わかる!の連発(笑)ではないでしょうか~テンポもよくて、多分他の作家さんだったら「もう少し肉付けが欲しいよなぁ」と思ってしまうかもしれないのですが、そんな余分な脂肪はいらん!ってくらい、まとまっていて読ませる! 「若干ホラーのつもりだったんですが、純愛ものと言われることが多いんです」と有川さん自身が雑誌の対談で話されていましたが、確かに見開きいっぱい、びっしりの文字にはウワッ((((;゜Д゜)))となりました。しかし、それもまた愛ゆえと納得してしまう(笑)


固有名詞がなく「彼」「彼女」で語られるSide:AとSide:Bのお話。どちらも二人の夫婦に関する話で、 奥さんは人気の女流作家、もう1人はその旦那という設定になっています。 どちらの作品でも、作家の一番のファンであり理解者はその旦那さん。 Side:Aなんですが、女流作家が奇病にかかり亡くなるという話で、Side:Bは女流作家の旦那が亡くなる話。 またBの方では先に書かれたAは、実はこの女流作家が 書いた話だったということになっていて……ラストにはう~ん、となりました。


実際、有川さんが作家になるきっかけは、「ストーリーセラー」の中の場合と同じで、彼女の夫が有川さんの書いたものを読んで「彼女は絶対に作家になれる」と思ったことがきっかけだったとか……あまり作家の私生活に興味がないので「有川さんは既婚者なのか」とマヌケに思った私でした(^o^;)


《書いた愛した生きた》というスタンダールの墓碑銘に刻まれた言葉がうかんでくるような一冊だわぁ……という余韻があったので、ちょっとスタンダールを検索したら(本のタイトルは知っているけれど読んだことはない)戸籍上の名前は、マリ・アンリ・ベール(Marie Henri Beyle)というそうです。墓碑銘はナゼかイタリア風にアッリゴ・ベイレ……どうも彼はイタリアかぶれだったよう。「イタリア人は音楽が好きだから劇場に行く。フランス人は自分の趣味の良さ・鑑識眼の高さをひけらかしに劇場に行く」「フランスでは、愛よりも虚栄心・機知のほうが大切だ」とか、そんな意味の言葉が残されているそうな(;^_^A



そして「墓碑銘」で思い出すのはリルケ。友人のために庭の薔薇を摘んでいるときに棘に刺され、それが原因の敗血病で亡くなりました。生前に書いた三行詩を自らの墓碑銘に刻むよう言い遺しましたが、これを日本語に訳したのはなんかへんな感じなので、こちらはパスして(^^;)(;^^) 私の脳内で「黄色の薔薇は弔いの花」が出来たきっかけになった詩をご紹介して、本日はこれにてオサラバ(古い!)いたします。皆さま、どうぞ良い1日を!



この黄色い薔薇の花は
昨日あの男の子が私にくれた花
今日私は貰ったばかりのその花を
出来たばかりのその子の墓に供えに行く
葉にはまだ小さな雫がいくつも光って
ごらん 雫も今日は涙
昨日は露であったのに