2016年10月23日

徳雲便りNo.16:グウのネも出ない(-""-;)

『おばさんは七味利かせてしゃべる人』


中井保江句集『青の先』から……なんかわかる! おっさん(失礼)はまた違うんだよなぁ(笑)



「ぐうのね(音)もでない」という慣用句がありますが、「一言も反論や弁解ができない」「徹底的にやり込められて、一言も反論できない」という意味ですよね。最近『藕』という文字を「ぐう」と読んで「蓮の根」を意味すると聞き、じゃあ“ぐうのねもでない”は漢字だと「藕の根も出ないになるのか('_'?)」と一瞬思ったのですが、そんなことはなかった……!


グウに関しては2つの説があるようで、ひとつは江戸幕府の初代将軍、徳川家康が神様として祀られている日光東照宮の「宮」だというもの。家康は天下統一を成し遂げた偉大な人物なので、それに対して……ちとムリがあるような(; ̄ー ̄A


もうひとつは、息が詰まったときに出た「ぐう…」という声。苦しいときや息が詰まったときに発する声をさしているというもの。こちらの方がもちろん有力です!



「藕絲(ぐうし)」はハスの茎から抜き出したクモの糸のような細い糸です。これを紡いで織ったものが「藕絲織(ぐうしおり)」で、天平時代の中将姫が當麻寺に寄進されたと伝えられる當麻曼茶羅が、最古の藕絲織として現存しているそうです。



社会福祉法人まちだ育成会「町田市大賀藕絲館」は、主に知的に障がいを持った方が通所して働く場として、ハスや紅花を中心に季節ごとの手作りの製品づくりを行っているそうです


「蓮の香りのあぶらとり紙」は、藕絲館で栽培している蓮の香りを科学的に分析して香りを再現してもらったそう。また「香袋(藕絲織)」はお値段が200,000円と高額ですが(税抜きかはわからない)藕絲を紡いで横糸に、縦糸には絹糸を使って、丁寧に織りあげたもの。「古来からの染料である紅花で染色した藕絲織を使用」しているそうです。サイトには他の商品もありましたので、興味がありましたら検索してみて下さい。関係ないですが、町田市って神奈川でなく東京だったわ……とあらためて思いました(¨;)


「藕断糸連(ぐうだんしれん)」という言葉もあり、関係が完全に断ち切れていないことのたとえだそうです。これは腐れ縁という意味なのか、よい意味で縁が細々と繋がっている意味なのか……悩むところですな(´-ω-`)




rohengram799 at 18:15コメント(8) 
アート・博物館・美術館 

コメント一覧

1. Posted by 見張り員   2016年10月24日 07:47
オスカーさんおはようございます
ぐうの音も出ない…私も息が詰まったようなときの声といいますか音のほうがしっくりくるなあ=と思っています。しかしぐうの音も出ないような事態には陥りたくないですね(-_-;)。

藕絲。初めて知りました、見たことはないですがきっと美しい糸なのでしょう。「蓮の花は泥の中にあって美しい花を咲かせる、そのようにあなたも汚わいに満ちた世界の中で一人美しくいてほしい」…回天特攻隊員が妹に残した言葉を思い出しています。
藕断糸連。これはどっちに解釈したものか…(;´Д`)、都合のいい方で解釈するしかないですかねw。
2. Posted by なう60   2016年10月24日 08:25
おはようございます。
「グウに関しては2つの説があるようで」から
「藕断糸連(ぐうだんしれん)」まで色々と勉強の朝です。有難う御座いました。
朝晩の気温と日中の気温差、体が順応するまで特に体調管理に留意して乗り切りましょう。
3. Posted by Ray   2016年10月24日 11:37
5 面白いですね!ハスの茎から取れる糸で織物を作るなんて、古代の人の着目点に驚かされます。

大賀ハスの話、小学校の時に読みましたが、こちらもとても感動したことを覚えています。
4. Posted by オスカー   2016年10月24日 16:40
§見張り員さま
宇都宮での爆破事件とか、自分勝手な理由で他人を巻き込む人が多い現代、その中で自分の心にも巣食う邪なものと闘い、清く正しく美しく生きていくにはどうしたらよいのか……蓮の花を見るとそんなことを考えてしまいます。 「糸」に込められたものって様々ありますね。その時の心次第で綺麗な織物にもなるしぐちゃぐちゃにもなるし(;^_^A
5. Posted by オスカー   2016年10月24日 16:43
§なう60様
食べる部分が茎なのはわかっていますが、蓮の根っこなんて考えたこともなかったので、はじめて聞いた時には('_'?)になりました。 夕方になると風がヒンヤリしますね。鼻水がとまらないです~!!
6. Posted by オスカー   2016年10月24日 16:48
§Rayさま
根っこから糸という発想がスゴいですよね。細かいし、曼陀羅を完成させるのにどれだけ必要だったかと考えると気が遠くなります。 雑誌やテレビでチラリと見た砂絵曼陀羅を一度間近で見たいなぁ…と思っています。
7. Posted by ミューちゃん   2016年10月24日 16:57
5 オスカーさん、こんにちは
「ぐうの音も出ない」は上沼恵美子さんの番組を観てたら随所に出て来ますね(笑)。上沼さんの喋りは、まだ笑えるし、共感が出来る部分が有るから支持されてると思いますが、上沼さんが言ってたのは、同じ文言でも華奢で美人な人がキツい事を言うとキツく感じられるけど、ふくよかな女性に言われると、そのキツい言葉が共感になるんですって。考えてみたら、毒舌って言うのも的を得てたら良いけど、外れてたら単なる悪口になりますからね
8. Posted by オスカー   2016年10月24日 18:50
§ミューちゃん様
「芸能界のご意見番」という肩書きを持った同業者ってどうなんだろう?と思うことがあります。自分の立場を考えず、相手に対して気づかいや思いやりがないのは、ただ不快なだけですね。と書いている私も批判する時の口調はかなりキツいらしいです……(汗)

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