2016年10月24日
徳雲便りNo.17:鳥のトリコ
『ことり屋おけい探鳥双紙(たんちょうそうし)』(梶よう子)を読み終わりました。 凍雲便りNo.14:ことりに書いた小川洋子さんの小説が素晴らしかったのを思い出し、鳥物語にフラフラとひかれて買ってしまいました。
幻の青いサギを追って行方知れずになった夫・羽吉(はねきち)を待ちながら、小鳥を商う店「ことり屋」を切り盛りする女主人おけい。店に持ち込まれる事件の謎解きは特に目新しくはないし(申し訳ない)羽吉の行方も「ああやっぱりね……」なんですが、シリーズ化を考えての終わり方だったようです。
以前、加藤元さんの『四月一日亭ものがたり』という、銀座の裏通りにある西洋料理店の話を読んだことがありますが(大正末期のレトロな雰囲気がよかった)なぜ“四月一日”を“わたぬき”と読むのかは書いてなかったんですよ、たしか……その謎は第二羽(笑)の一文で解けました!
《まもなく四月だ。とくに四月朔日(ついたち)は綿抜きといって、この日を境に綿入れから袷(あわせ)に切り替わる。厚ぼったいものから、軽やかな衣装になって初夏を迎える。》
鷹がいないので小鳥が安心して遊べるから“小鳥遊(たかなし)”とか、難読名字の由来は面白いですわ。
玉詰まりだとパチンコ台をバンバン叩くオッサンを思い浮かべますが(偏見かしら?)鳥には「卵詰まり」という、体の中で作られた卵をうまく排出できずに詰まってしまう症状があるそうです。インコの他にもメスの鳥類ではよく見られる病気。一羽だけでも、成熟したメスの鳥なら卵を産むというのは聞いたことがありますが、詰まるとは……!
鳥類はフンも卵も同じところから排出するため、卵が詰まるとフンが出せなくなり、体内に蓄積してしまい、命を落とす危険が……おかしいぞ?と感じたら、すぐ病院に連れていって下さい。
そして『南総里見八犬伝』でおなじみの馬琴さんが相談役のような立場で登場。彼は鳥が大好きだったそうな。『大江戸飼い鳥草紙』(細川博昭著)とかに詳しく書いてあるようです。気分転換につがいの「ウソ」を買い求めたのをきっかけに「癒される~♪」と鳥のトリコになったようです……(゜゜;)\(--;)
数年後にはウソのほか、メジロ、キクイタダキ、ヨシキリ、サンコウチョウ、カナリア、ホトトギス、カッコウ、それにコガモ、オシドリ、バン、シギなどの水鳥も飼っていたそうです。特にハトは大好き!だったようで、「連雀鳩」という頭にタテガミ状トンガリを有した輸入鳩もいたらしいです。現代にいたら鳩レースとかに参加していたかも? ハトだけで8種類17羽も飼育していたそうですが、100羽以上にもなると世話も大変、餌代もバカにならない、鳥籠の置き場所にも困るようになり、カナリアだけを残してほとんどの鳥を売り払ったそうです。
馬琴の息子は医者なのに病弱だったとか、花鳥茶屋という、今でいう動植物園的なものがあったとか……江戸時代って変化朝顔に夢中になったりもしていたし、ペット事情も調べると楽しそう……文化・風俗の研究をする人の気持ちがわかる気がしました(o⌒∇⌒o)
幻の青いサギを追って行方知れずになった夫・羽吉(はねきち)を待ちながら、小鳥を商う店「ことり屋」を切り盛りする女主人おけい。店に持ち込まれる事件の謎解きは特に目新しくはないし(申し訳ない)羽吉の行方も「ああやっぱりね……」なんですが、シリーズ化を考えての終わり方だったようです。
以前、加藤元さんの『四月一日亭ものがたり』という、銀座の裏通りにある西洋料理店の話を読んだことがありますが(大正末期のレトロな雰囲気がよかった)なぜ“四月一日”を“わたぬき”と読むのかは書いてなかったんですよ、たしか……その謎は第二羽(笑)の一文で解けました!
《まもなく四月だ。とくに四月朔日(ついたち)は綿抜きといって、この日を境に綿入れから袷(あわせ)に切り替わる。厚ぼったいものから、軽やかな衣装になって初夏を迎える。》
鷹がいないので小鳥が安心して遊べるから“小鳥遊(たかなし)”とか、難読名字の由来は面白いですわ。
玉詰まりだとパチンコ台をバンバン叩くオッサンを思い浮かべますが(偏見かしら?)鳥には「卵詰まり」という、体の中で作られた卵をうまく排出できずに詰まってしまう症状があるそうです。インコの他にもメスの鳥類ではよく見られる病気。一羽だけでも、成熟したメスの鳥なら卵を産むというのは聞いたことがありますが、詰まるとは……!
鳥類はフンも卵も同じところから排出するため、卵が詰まるとフンが出せなくなり、体内に蓄積してしまい、命を落とす危険が……おかしいぞ?と感じたら、すぐ病院に連れていって下さい。
そして『南総里見八犬伝』でおなじみの馬琴さんが相談役のような立場で登場。彼は鳥が大好きだったそうな。『大江戸飼い鳥草紙』(細川博昭著)とかに詳しく書いてあるようです。気分転換につがいの「ウソ」を買い求めたのをきっかけに「癒される~♪」と鳥のトリコになったようです……(゜゜;)\(--;)
数年後にはウソのほか、メジロ、キクイタダキ、ヨシキリ、サンコウチョウ、カナリア、ホトトギス、カッコウ、それにコガモ、オシドリ、バン、シギなどの水鳥も飼っていたそうです。特にハトは大好き!だったようで、「連雀鳩」という頭にタテガミ状トンガリを有した輸入鳩もいたらしいです。現代にいたら鳩レースとかに参加していたかも? ハトだけで8種類17羽も飼育していたそうですが、100羽以上にもなると世話も大変、餌代もバカにならない、鳥籠の置き場所にも困るようになり、カナリアだけを残してほとんどの鳥を売り払ったそうです。
馬琴の息子は医者なのに病弱だったとか、花鳥茶屋という、今でいう動植物園的なものがあったとか……江戸時代って変化朝顔に夢中になったりもしていたし、ペット事情も調べると楽しそう……文化・風俗の研究をする人の気持ちがわかる気がしました(o⌒∇⌒o)
コメント一覧
1. Posted by トリテン 2016年10月24日 20:38
犬も猫も、ペットが飼えないので、小鳥でも飼おうかしらと考えつつも、早や6年。
手乗りだけでなく、おしゃべりインコなんてかわいいでしょうね~
名前と電話番号をしゃべるように訓練したインコが、ある日飼い主の元から脱走して、数時間後に帰って来たそうです。
保護した人からの連絡で、これも電話番号を教え込んだおかげですね。(*^^)v
卵詰まりなんて、便秘より辛そう~(^_^;)
手乗りだけでなく、おしゃべりインコなんてかわいいでしょうね~
名前と電話番号をしゃべるように訓練したインコが、ある日飼い主の元から脱走して、数時間後に帰って来たそうです。
保護した人からの連絡で、これも電話番号を教え込んだおかげですね。(*^^)v
卵詰まりなんて、便秘より辛そう~(^_^;)
2. Posted by 猫ムスメ 2016年10月24日 21:57
小川洋子さんの「ことり」は素晴らしい小説でしたね。しばらく静かな余韻に浸りました。
“ウソ”ですが、何年か前に湯島天神の「うそかえ神事」だったかな? …に行った気がします。みんな木彫りのウソを買うんですよね。そこで初めて“ウソって鳥の名前なんだなぁ”と知った私です(..)
“ウソ”ですが、何年か前に湯島天神の「うそかえ神事」だったかな? …に行った気がします。みんな木彫りのウソを買うんですよね。そこで初めて“ウソって鳥の名前なんだなぁ”と知った私です(..)
3. Posted by ナンチャッテ 2016年10月25日 08:53
難読名字 ちょっと前、どこかで特集されてましたね
どこだったんだろう笑
『月見里』で『やまなし』も同様な理由で素敵です
まぁ、小鳥遊さんも月見里さんも実際に遭遇したことはないですけどねぇ~
どこだったんだろう笑
『月見里』で『やまなし』も同様な理由で素敵です
まぁ、小鳥遊さんも月見里さんも実際に遭遇したことはないですけどねぇ~
4. Posted by オスカー 2016年10月25日 08:59
§トリテン様
卵詰まりにはビックリしました。あの小さな身体に…と思うと……。飼い主の責任は重大ですね。注意力散漫な私にはムリですが、ウサギとか飼ってみたい(笑)
卵詰まりにはビックリしました。あの小さな身体に…と思うと……。飼い主の責任は重大ですね。注意力散漫な私にはムリですが、ウサギとか飼ってみたい(笑)
5. Posted by オスカー 2016年10月25日 09:02
§猫ムスメ様
「うそかえの神事」湯島だけでなく亀戸天神でもありましたね。天神さま系の行事なんでしょうか? ホラ吹き、ウソつきなワタクシ(¨;)一度だけでなく毎年参加したいです( ̄▽ ̄;) 小川さんの作品、最近は読んでいないのでまた読みたくなってきました!
「うそかえの神事」湯島だけでなく亀戸天神でもありましたね。天神さま系の行事なんでしょうか? ホラ吹き、ウソつきなワタクシ(¨;)一度だけでなく毎年参加したいです( ̄▽ ̄;) 小川さんの作品、最近は読んでいないのでまた読みたくなってきました!
6. Posted by オスカー 2016年10月25日 09:13
§ナンチャッテ様
難読ではないですが、河野さんが“かわの”なのか“こうの”なのか悩みます。 難読でも書きやすい名前がいいです(笑)
難読ではないですが、河野さんが“かわの”なのか“こうの”なのか悩みます。 難読でも書きやすい名前がいいです(笑)