今日は朝から伊坂幸太郎さんの『クリスマスを探偵と』を読みました。単行本未収録作品で、電子書籍で・・・伊坂さんが学生時代に書いたものをリメイクしたもので、30分もあれば読めます。サンタクロースにはいろんな説がありますが、この伊坂説(?)も加えて欲しいですね~寒い日にあったかいキモチになれる話です。やっぱりクリスマスシーズンに読みたかったなぁ・・・(´;ω;`)
さてさて・・・『失楽園』と言えば渡辺淳一さんですが、太宰治はそれより前に『失敗園』を書いていたのはご存知でしょうか? 大宰宅での出来事なのか、よそのお宅の話なのかはわかりませんが、とにかく失敗なんですね~家庭菜園にみのりがなくて、そこに植えられたニンジンやネギなどの嘆きのモノローグ集です。
ヘチマの棚を作るのに、夫婦喧嘩になり・・・ダンナさんが作ったけれど、どーもイマイチ・・・そして薔薇もあるのですが、女王さまの愚痴をお聴き下さい!
「ここの庭では、やはり私が女王だわ。いまはこんなに、からだが汚れて、葉の艶つやも無くなっちゃったけれど、これでも先日までは、次々と続けて十輪以上も花が咲いたものだわ。ご近所の叔母さんたちが、おお綺麗と言ってほめると、ここの主人が必ずぬっと部屋から出て来て、叔母さんたちに、だらし無くぺこぺこお辞儀するので、私は、とても恥ずかしかったわ。あたまが悪いんじゃないかしら。主人は、とても私を大事にしてくれるのだけれど、いつも間違った手入ればかりするのよ。私が喉が乾いて萎れかけた時には、ただ、うろうろして、奥さんをひどく叱るばかりで何も出来ないの。あげくの果には、私の大事な新芽を、気が狂ったみたいに、ちょんちょん摘み切ってしまって、うむ、これでどうやら、なんて真顔で言って澄ましているのよ。私は、苦笑したわ。あたまが悪いのだから、仕方がないのね。(以下略)」
私が一番笑ってしまったのは、叔母さんたちに「えへ! ありがとうございます~どーも、どーも」的に頭を下げている場面! なんかその場面が浮かんできて・・・戸建てのお家とかだったら、今でもこんな光景が見られそうです! この話も青空文庫で読めます。
寒さがきびしい毎日ですが、水仙など咲き始めて、ハクモクレンのツボミも大きくなってきて、少しずつ春がやってきていますね。 クリスマス・ローズも咲いています(^ω^)
今日1日、どうぞ穏やかに過ごせますように(о´∀`о)ノ
さてさて・・・『失楽園』と言えば渡辺淳一さんですが、太宰治はそれより前に『失敗園』を書いていたのはご存知でしょうか? 大宰宅での出来事なのか、よそのお宅の話なのかはわかりませんが、とにかく失敗なんですね~家庭菜園にみのりがなくて、そこに植えられたニンジンやネギなどの嘆きのモノローグ集です。
ヘチマの棚を作るのに、夫婦喧嘩になり・・・ダンナさんが作ったけれど、どーもイマイチ・・・そして薔薇もあるのですが、女王さまの愚痴をお聴き下さい!
「ここの庭では、やはり私が女王だわ。いまはこんなに、からだが汚れて、葉の艶つやも無くなっちゃったけれど、これでも先日までは、次々と続けて十輪以上も花が咲いたものだわ。ご近所の叔母さんたちが、おお綺麗と言ってほめると、ここの主人が必ずぬっと部屋から出て来て、叔母さんたちに、だらし無くぺこぺこお辞儀するので、私は、とても恥ずかしかったわ。あたまが悪いんじゃないかしら。主人は、とても私を大事にしてくれるのだけれど、いつも間違った手入ればかりするのよ。私が喉が乾いて萎れかけた時には、ただ、うろうろして、奥さんをひどく叱るばかりで何も出来ないの。あげくの果には、私の大事な新芽を、気が狂ったみたいに、ちょんちょん摘み切ってしまって、うむ、これでどうやら、なんて真顔で言って澄ましているのよ。私は、苦笑したわ。あたまが悪いのだから、仕方がないのね。(以下略)」
私が一番笑ってしまったのは、叔母さんたちに「えへ! ありがとうございます~どーも、どーも」的に頭を下げている場面! なんかその場面が浮かんできて・・・戸建てのお家とかだったら、今でもこんな光景が見られそうです! この話も青空文庫で読めます。
寒さがきびしい毎日ですが、水仙など咲き始めて、ハクモクレンのツボミも大きくなってきて、少しずつ春がやってきていますね。 クリスマス・ローズも咲いています(^ω^)
今日1日、どうぞ穏やかに過ごせますように(о´∀`о)ノ
コメント
コメント一覧 (12)
植物擬人化? のハシリかもしれませんね(笑)
昔の書物を読んでみると案外、下らない内容で面白かったりしますよね(笑)
オスカーさんは漫画は読まれませんか?
今話題の映画「この世界の片隅で」は原作が漫画です。
チャンスがあったら是非ご覧ください。
オスカーさん、お好きだと思いますよ。
〆切に追われて急いで書いたような作品、という感想もありましたが、私は案外苦労して今回はこんな感じで・・・とチャレンジしたのかも?と思っています。
可愛い人形を使って、子どもたちに家庭菜園の大変さを教えるのもいいかも(笑) 庭が広くていろいろやったけど、うまくいかないなぁって気分ですかね(((^^;)
お久しぶりです!
漫画の方が好きですが(笑)最近のは読みにくいなぁと思っていますす。 この作品は何年も前から知っていましたが、未だに買っていないのです💦 「歴史群像」にも取り上げられていました。また読んだら感想を書きますね! いつになるかしら😅
もしかして、渡辺淳一もこの「失敗園」を読んだのかもしれませんね~
いや、太宰の方がアダムとイブの「失楽園」をもじったのかしら?(笑)
家庭菜園ということなので興味があります。
読んでみたくなりました。
でも、普通の書店にはないでしょうね?
これってこの短さなんですか?
でも、面白かったですよ (*^^)v
「叔母さんたちに「えへ! ありがとうございます~どーも、どーも」的に頭を下げている。
遠い昔を思い出しました。近所の京都生まれ、明治生まれのオバサン「何度も何度も頭を下げての挨拶」今は、見かけません。
太宰や芥川のなんだ、こりゃ(((((゜゜;)な短編は全集とかでないと目にすることはないかも。しかしなんともストレートなタイトルですよね。私は寂れた遊園地の話かと思っていました(笑)
青空文庫は結構いろんな話が読めて便利ですよ~! そう、あの短さなんです。カフカもスゴく短い話を書いていますが、カフカよりわかりやすい(笑) ありきたりな日常を書くのって案外難しいのではと思います。
頭を下げる、ということが出来ない人が増えている気がします。学生時代に米つきバッタみたいでなく、きちんと頭を下げなさい、と先生から注意されたことを思い出しました。ちなみにこのバッタはショウリョウバッタのことだそうです。後ろ足を押さえると、米をついているように頭を上下に振ることから、こう呼ばれるようになったとのことです。知らなかった!