ありがと。―あのころの宝もの十二話 (ダ・ヴィンチブックス)ありがと。―あのころの宝もの十二話 (ダ・ヴィンチブックス)感想

具体的に誰かにありがとー!を伝えるというより、その時代に、その時を生きた人たちに自分に、今の私がいるよ、ありがと。と伝えるような作品集。「モノレール猫」は既読だったのでひとつ損した気分。 初めての作家さんも多かった。他の作品を読みたくなった。中山可穂さんの「光の毛布」は小さい頃に兄とその友だち数人とおたまじゃくしをとりに田んぼに行った時、雨が激しくなり、みんなが傘を少しずつ重ねて、テントのようにして私を中に入れてくれた事を思い出した。三浦しをんさんの「骨片」も好き。同じシリーズの「嘘つき。」も読みたい。

読了日:4月1日 著者:
こたつ (角川文庫)こたつ (角川文庫)感想

戦車道があるならこたつ道があってもおかしくはないなぁ・・・でタイトル買いしてみた。くだらなそうなことでも極めようとすれば高尚な文化になるのか? 堀こたつにみかんとかは懐かしい田舎の光景で、郷愁を感じたわ。あと褒め方のバリエーションの勉強になった気がする。「町営ハリウッドムービー」は流し読みした。よくあるパターンの話という気がしてあきてしまった。

読了日:4月3日 著者:原宏一
小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。感想

あまりにも絵柄がキョーレツだったので、手に取ってしまった。版画のような絵の中でなす紺が目立つ一冊。順送りでいけば親は子どもより先に逝くことになる。その日が予想以上に早い事がわかったら、親は子どもに生きる術を具体的に教えなくてはならない。本当の気持ちは隠して。高齢出産のお母さん、子どもと別れなくてはいけない時を思ってどんなに辛く悲しく泣いただろう。息子さん、頑張って生きてますよ!

読了日:4月3日 著者:原田剛
山へ行く (小学館文庫 はA 46)山へ行く (小学館文庫 はA 46)感想

久しぶりにおモー様の作品が読みたくて購入。タイトルにもひかれた。やっぱりいいなぁ。竹宮恵子さんの絵柄は苦手なのだけれど(笑) 「春の小川」が一番好きかも。

読了日:4月3日 著者:萩尾望都
メッセージ (小学館文庫 はA 47)メッセージ (小学館文庫 はA 47)感想

「山へ行く」とあわせて購入。読んだ記憶のある作品もいくつか。懐かしい。他にも読んだことがない作品がたくさんあるんだよなぁ・・・「ポーの一族」とか読んだことがない

読了日:4月3日 著者:萩尾望都
穴 (新潮文庫)穴 (新潮文庫)感想

もっと不条理なわけのわからない話かと思っていたけれど、そうでもなかった。登場人物は普通そうなんだけどもちょっと怖いかな・・・ダンナさんの実家が持っていた借家にタダで住めるようにはなったけど(実家の隣)田舎故に新しい職場はないし、突然へんな穴におちたり引き上げられたり。義祖父の葬儀の時にやって来たご老人たちの会話やこうあるべき!な指示とかは田舎にありがち。また自分は相手を知らないのにまわりは自分を知っているなんとも言えない感覚。気持ち悪さ。個人より◯◯家の嫁的な認識、相手から見た自分を意識した作品。

読了日:4月3日 著者:小山田浩子
恋のかけら (幻冬舎文庫)恋のかけら (幻冬舎文庫)感想

久しぶりの恋愛アンソロジー。山崎マキコさんの「ちょっと変わった守護天使」コミケには休みがあるなら3日間通えよ!と思ってしまったけど(笑)好きな話。トイレに積まれていた備長炭とかなんか生活感がありリアルだ。豊島ミホさんの「銀縁眼鏡と鳥の涙」私は女子高だったので、共学のこんなうひゃひゃな出来事はなかったけど、高3のおねーさまの中にはセクシーな方がチラホラいましたわ。写真ってただシャッターを押せばいいってもんじゃないよね、子どもっぽい時代を抜け出すきっかけになった部活、青春だ! 銀縁眼鏡の男子は私の大好物(笑)

読了日:4月4日 著者:唯川恵
恋のかたち、愛のいろ (徳間文庫)恋のかたち、愛のいろ (徳間文庫)感想

恋愛アンソロジー、本日2冊目(笑) 原田マハさんの義父に恋心を懐いている話は好きになれない。ドラマにはなるけど、ダンナさんになる人が気の毒になる。ヴァシィ章絵さんの話は恋愛物というより人とのつながりを描いたもののように感じた。歳をとってからの出逢いならいい茶飲み友だちになりそうな・・・しかし社宅は恐いと思った。畠中恵さんの話はそういえばワイルドストロベリーって流行ったよな、と思い出した(笑) 表紙が恋愛物っぽくないのがいい。すべり台に映った青空と雲が過ぎた昔(笑)をメルヘンチックに思い出せてくれる。

読了日:4月4日 著者:唯川恵,小手鞠るい,畠中恵,原田マハ,ヴァシィ章絵,朝倉かすみ,角田光代
オトナの片思い (ハルキ文庫)オトナの片思い (ハルキ文庫)感想

タイトルどおりの片思いアンソロジー。はじめて作家さんもいて、他の作品にも興味がわく。何歳からを大人というのかなぁ、なんて思いながら、2次元にときめくことは有っても実際ときめく殿方や乙女たちに出逢うことがなくちょっと残念。角田光代さんの作品のラストが乙女チックでもあり清々しくもありよかった。

読了日:4月4日 著者:石田衣良,栗田有起,伊藤たかみ,山田あかね,三崎亜記,大島真寿美,大崎知仁,橋本紡,井上荒野,佐藤正午
エムブリヲ奇譚 (角川文庫)エムブリヲ奇譚 (角川文庫)感想

方向オンチな旅本作家・和泉蝋庵との荷物持ちの耳彦をメインにした連作短編集。エンブリヲは胎児のこと。う~ん、やっぱりホラーテイストだ(笑)耐性があるかないかで読むのをやめてしまう人もいるかも。「〆」は特に人間の身勝手な業の部分が描かれていて、一番印象的な作品かも。他もグロかったりするけど、人間の見たくないイヤらしい部分がこれでもか!と出て来て、かえってそうだよ、それが人間だよ!っていう開き直って直視できる。最後の作品は山下和美さんの漫画「不思議な少年」を思い出した。続編があるようなので読みたい。

読了日:4月5日 著者:山白朝子
【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』優秀賞受賞作】 縁見屋の娘 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』優秀賞受賞作】 縁見屋の娘 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想

タイトルから想像していたのは、おせっかいな女の子が仲人もどきの縁結び、というハートフル(笑)なものだったのに、あれ、違うわ・・・となりました。ファンタジーというのかスペクタクルというのか、ちょっと話を詰めこみ過ぎかな? 主人公にも感情移入出来なかった。徳次が気の毒。『エリザベート』のエリザベートに共感出来なかったのと同じような気分になった。ラスト、産まれた子が帰燕さんの生まれ変わりではないですよね? おバカさんなので、一瞬まさか!?と思ったのですが、たどり着いて力尽きた燕が帰燕さんであってますよね?

読了日:4月6日 著者:三好昌子
星がひとつほしいとの祈り (実業之日本社文庫)星がひとつほしいとの祈り (実業之日本社文庫)感想

2015年の千葉の高校入試国語の問に「斉唱」がありこの本の中の一編だと知り、ずっと探してた一冊。タイトルだけで見て恋愛物だと思って敬遠していた。読みたい時には見つからない!! 原田さんは鶴とかトキとか、大きい鳥がすごく好きで「トキを田んぼに戻す会」でいろいろ聞き、平和と鎮魂の想いを込めて書いたらしい。でも表題作が一番好き。ラストが夢オチみたいじゃなければもっとよかった。「夜明けまで」は出来すぎな気がした。あと方言の抑揚がわからないから感情がうまく伝わってこない。「沈下橋」はちょっと興醒めだった。

読了日:4月7日 著者:原田マハ
鮨感想

なんとなく「センセイの鞄」を思い出した。食に関しては命に直結するものなので、みずから食べないのと食べられないのとではかなり意味が違うけれど。自分の奥さんが握ったおむすびやいなり寿司とかは食べられるけど、◯◯さんが作ったとわかると食べられないというよりは人がいた。スーパーの寿司みたいに誰が付くかはっきりわからない方が安心らしい。いろんな人がいるなと思った。関係ないけど「ツナグ」に出てきた「卵焼きおにぎり」美味しそうだったけど、きっと食べないんだろうなぁ・・・とかいろんな他の食べ物について考えてしまった。

読了日:4月7日 著者:岡本かの子
金曜日の本屋さん (ハルキ文庫)金曜日の本屋さん (ハルキ文庫)感想

金曜日だから読んでみたんだけど、読んだことがある本もあるしタイトルしか知らないのもあるし。読みたい本が増えるな、とは思ったけれど、この本が面白いかときかれると、う~ん。 とにかく引用している文章が多すぎて、途中からちょっとイヤになってきた。そんなにたくさん引っ張り出さなくてもって感じ。ブログとかなら抵抗がなかったかもしれないけれど、それが続くと疲れてくるというか・・・ちょっと期待ハズレだったかなぁ。コレを読んで、登場した作品を読む気が失せてしまう人がいても仕方ないかなと思ってしまう。そんな人はいないか!

読了日:4月7日 著者:名取佐和子
金曜日の本屋さん―夏とサイダー (ハルキ文庫)金曜日の本屋さん―夏とサイダー (ハルキ文庫)感想

前作よりはるかによかった。引用も控えめだったし、前作の謎の人物・ジンくんのこともわかったし。本にも作家のも読み手にもいろんなつながりや思い出があるんだよなぁとあらためて思った。『夏への扉』は私も読んだことがない。『さびしがりやの クニット』も読みたい。なんだかんだでやっぱり本を読むのは楽しい(笑)

読了日:4月7日 著者:名取佐和子
消えたダイヤ (河出文庫)消えたダイヤ (河出文庫)感想

小難しい探偵小説かと思ったらそんなことはなくて、予想外割以上に面白く楽しめた。大正浪漫というのか、現代と違い、通信手段も電話より電報や手紙で、医者とかも守秘義務ってナニ?って感じで入院患者をことをベラベラしゃべるし、いきなりコイツは何か知っていると思われる人物がいきなり心臓麻痺で死んじゃったり。大変は大変なんだけど、テンポがよくてなんだか昔の「スチュワーデス物語」とか見ているような気分に(笑) 最後はメデタシメデタシ! 香取やら稲毛やら千葉が出てきたのもニンマリ。『白骨の処女』も読みたい。

読了日:4月8日 著者:森下雨村
狂桜記―大正浪漫伝説 (角川文庫)狂桜記―大正浪漫伝説 (角川文庫)感想

桜の季節なので(笑) タイトル買い。久々の栗本さん、あとがきが懐かしく、また内容も大正浪漫伝説のサブタイトルにふさわしいお耽美さもあって・・・でもひとりの少年が子どもからだんだん大人になっていく、その過程が描かれていて、なんだかせつなくなってきた。あとがきにあった栗本さんのこの2つの句が特に好きです。
「青春の絣の着物ほころびて眠る従兄の手にくちづけぬ」
「家々のひとつひとつに白骨を埋めて帝都の春がすみかな」
栗本さんが鬼籍の人なのがやっぱり悲しい・・・。・゜゜(ノД`)

読了日:4月9日 著者:栗本薫
風呂を買うまで風呂を買うまで感想

綺堂さんのお風呂(入浴)に対する愛情とこだわりみたいなものを感じるお話。自作の句も読めてなんだか得した気分だ。震災後のお風呂、阪神淡路を体験した知人が自衛隊が作ってくれたお風呂の話をしていたのを思い出した。柚子がすくない柚子湯、うん、あるよね~と、風呂上がりにお茶を飲みながら読み終えた(笑)

読了日:4月9日 著者:岡本綺堂
男ともだち (文春文庫)男ともだち (文春文庫)感想

最後は結局くっつくんだろ?と思って読んでいたら、そうでもなかった。やっぱり不倫している主人公。またかと思ったけれど結構冷めていた。同棲中の彼ともだけど。『三びきのやぎのがらがらどん』読んでみたい。第四章で、ただ話をきいて優しくしてほしい時に、旦那や彼氏、愛人、女ともだちではなく男ともだちでないと埋められない、というどこがある。「弱っている時は心の女が部分を慰めてもらいたい」でも近付き過ぎると失ってしまう存在。男の立場からの「女ともだち」の話も読みたい。危うさをはらんでいたけど前向きなラストだったかな?

読了日:4月10日 著者:千早茜
夜葬 (角川ホラー文庫)夜葬 (角川ホラー文庫)感想

怖い、怖い、はじめからもう怖い~! もしかしたら・・・の希望も絶たれたラストがまたこわいよぉ~! でもやっぱ一番恐ろしいのは人間だと思う。自分たちの欲望のために目に見えるもの、見えないもの、いろんなものを自分勝手に利用した結果に生まれたもののような気がする。スマホのナビは使いたくないと思った。しばらくは着信音についてのビクビクしそう・・・((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

読了日:4月10日 著者:最東対地
指輪一つ指輪一つ感想

関東大震災にまつわる話。淡々と語られているけれど、その分悲しみが深く伝わってくる。不思議な巡り合わせで見つけた指輪ひとつ。その重さにせつなくなる。

読了日:4月11日 著者:岡本綺堂
明治時代の湯屋明治時代の湯屋感想

ここでの《「明治時代」は二十七八年頃から三十七八年、即ち日清戦争の頃から日露戦争の頃に至る十年間ぐらいを中心にして、その前後を語るものと思って貰いたい。》東京の湯屋は白湯を主としていたけれども、明治二20年頃から温泉、鉱泉、薬湯、蒸風呂などが増えたそう。お風呂の話は他にもあるみたいなので読んでみたい。個室露天風呂のある宿に泊まりたい(笑)

読了日:4月11日 著者:岡本綺堂
女坂 (新潮文庫)女坂 (新潮文庫)感想

自分のダンナさんに言われたからと愛人を熱心に探すという始まりにビックリ!妻妾(ひとりじゃない)同居で息子の嫁とも関係を持って・・・全くなんなんだ! 「小さな幸福、つつましい調和……結局人間が力限り根限り、呼び、狂い、泣きわめいて求めているものはこれ以上の何ものであろうか」この言葉にグッときた。主人公にはバカなダンナより長生きしてほしかったのに。同名の随筆もあるらしく、近しい人がモデルなのかも。あと気性を気象とも書くとは知らなかった。細かい注がたくさんあります。観無量寿経というのも初めて知った。

読了日:4月12日 著者:円地文子
今こそ知りたいアイヌ (時空旅人別冊)今こそ知りたいアイヌ (時空旅人別冊)感想

『ゴールデンカムイ 』に土方さんが出ているというので、どんな話か前々から気になったいたので買っておいた。漫画を買うのにはまだうーん、どうしよう、なので。ウチにあるアイヌの木彫りの人形を眺めながらいろんなことを考えた。知らないことがいっぱいだ。博物館とか行ってみたい。前に他の雑誌を立ち読みした時に、北大アイヌ人骨事件のことを知り、研究のためだからと理由をつけて何をしてもいいと思うなよ!と憤慨! 返還後の埋葬の様子には涙が出そうだった。

読了日:4月13日 著者:
幼女戦記 (4) (角川コミックス・エース)幼女戦記 (4) (角川コミックス・エース)感想

アニメは終わってしまったけれど、漫画は続く~またまた3か月連続刊行。楽しみだ。ターニャちゃんのお風呂シーンはドラえもんのしずかちゃんや水戸黄門のお銀の入浴シーンよりはるかに・・・以下省略(笑)

読了日:4月13日 著者:東條チカ
虫けら様 (ちくま文庫)虫けら様 (ちくま文庫)感想

虫が好きなわけではないけれど、毎回本屋さんで手に取り、表紙が気になっていた一冊。虫の気持ちになり、生きるってなんだろ?と思ったり。虫デザインの記念切手や意匠の刀の鍔(つば)など父が好きであつめていたものなので(もちろん全部持っていたわけではない)懐かしくなった。「三尸の虫」は「鬼灯の冷徹」を思い出した。カメムシの顔がいい(笑)

読了日:4月14日 著者:秋山あゆ子
三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)感想

千早茜さんの『男ともだち』に出てきたので、読みたいと思っていたら本屋さんの絵本コーナーにどーん!と目立ってありました。みんな名前が「がらがらどん」(笑) 小・中・大という身体の大きさに比例して目つきが悪くなる~実物のヤギの目も怖いけど。もし動物の眼球を移植しなくてはいけないなら、ヤギじゃなくてウマの目がいいですぅ!と神様にお願いしたい。トロルは「大男 総身に知恵が回りかね」という感じ。最後のページのくつろぎまくりの三匹の絵にふふっとなりました。たくましいなぁ。

読了日:4月14日 著者:
霊感検定 春にして君を離れ (講談社文庫)霊感検定 春にして君を離れ (講談社文庫)感想

今回もサクサク読めた。前の2冊のように華々しい活躍(というと語弊があるけど。不幸な出来事はあったし)より、視える人と視えない人の温度差についてかなりページを割いていたように思った。臣くんの空ちゃんへの思いを「自制しようとしている過保護なお父さんみたい」という夏目くん、NICE!(笑) カバーイラストがものすごく意味ありげに見えたのだけれど、それはちょっと期待し過ぎだったかも。

読了日:4月14日 著者:織守きょうや
ショートショートの宝箱: 短くて不思議な30の物語 (光文社文庫)ショートショートの宝箱: 短くて不思議な30の物語 (光文社文庫)感想

一話5分以内で読めるショートショートが30編。お馴染みの作家さん、名前は知っている方々、全く知らない人たち(笑) 内容も正直どこかで読んだ的なものやオチがすぐわかるものもあって、う~んな部分も。書き下ろしではなく異形コレクションの物語のルミナリエとひとにぎりの異形が初出作品も多く(私は読んでいない)もしかしたら既読作品ばかりという人もいるかも。吉澤亮馬「楽園になった男」と行方行「さびしいめがね」黒木あるじ「機織桜』とか好き。あとありふれているけど小狐裕介「ふしぎな駄菓子屋」もいい。

読了日:4月16日 著者:
アメリカ (角川文庫)アメリカ (角川文庫)感想

ようやく読み終わった~! 最後は流し読みっぽくなってしまったけれど、主人公のカールがまだまだボウヤで、アメリカが広大だということがわかりました(笑) しかし、カール、お前は本当に何がしたいんだよぉ~!

読了日:4月16日 著者:フランツ・カフカ
母の話母の話感想

ビミョーな挿し絵(?)とナゾな前書きにまずビックリしました(笑) フランス語で読んだらきっとステキなんだろう、ということも、なんとなく文章のリズムがいいのでわかりました。でもタイトルから母親についてアツく語るのかと思っていたら、子どもっぽい母親の自慢話にしか思えなかった。ウチのかーちゃんの話はサイコーにイカしてるぜ!みたいな印象しか残らなかった。語られた2つの話も教訓のような、そうでないような・・・とにかくビミョー(笑)

読了日:4月16日 著者:アナトールフランス
日記帳日記帳感想

最後まで読んで、えええーっ!です。(-ω- ?)か語り手はおねーさんだとばかり思っていました。にぃちゃんが亡くなった弟の日記にそんなに執着するなんて・・・母親のような気持ちでお姉さんが弟が恋も知らずにかわいそう、と感じてこれはもしかして・・・!とガサガサ葉書を漁っているのかと。私も文通していたので、切手の貼り方など懐かしく思いました。しかし、にーちゃん、謎(?)を解いたはいいけれど、心境は・・・どうよ(ーー;)

読了日:4月17日 著者:江戸川乱歩
敬語で旅する四人の男 (光文社文庫)敬語で旅する四人の男 (光文社文庫)感想

なかなか会社員四人が旅しているという感覚になれなかった。田舎から出てきたばかりの大学生が旅しているような感覚だった。最初の話はそうか~母親が家を出たのは好きな男と暮らすためとは限らないのだと・・・父親が家を出て好きな男と暮らすのは想像出来たのになぁ。企業の障がい者雇用のこともうまく取り入れているなと思った。あそこまでフォローしてくれる会社があるかどうかはわからないけど。アルエちゃんとのその後が一番気になるけれど、他の三人のこれからも気になる。これが女四人だともっとぐちゃぐちゃになるんだろうなぁ。

読了日:4月17日 著者:麻宮ゆり子
八重子のハミング (小学館文庫)八重子のハミング (小学館文庫)感想

『それに紙おむつをしていればそれでいいというものでもない。おむつをあてて事足れりとするのは「介護」ではなく、おむつを汚さないよう、トイレに連れていって用を足せるよう心を配るのが本物の「介護」である。』(p137) 私は介護経験はないのですが、どのページも八重子さんへの愛にあふれていて、自分の体調も完璧ではないのにスゴいなと思いました。またお母さんも気丈でステキな人だったし、家族の協力が八重子さんの最期をゆたかにしてくれたのだと思いました。孫たちも立派です。

読了日:4月17日 著者:陽信孝
壁と孔雀(ハヤカワ文庫JA)壁と孔雀(ハヤカワ文庫JA)感想

タイトルはそういう意味かぁで正直特に感慨もなく・・・動物学者で獣医だった父親の営業日とSPという職についていることもあるのか、初対面の相手を鳥や動物に例えて性格を把握するみたいな。北海道の歴史みたいなのものをベースに物語を仕上げたかったのだろうけれど、後半にいろいろ詰め込みすぎな気がしました。材質から違和感のあるネット環境とか、昭和っぽい雰囲気を今に持ち込んだけど、なんか空回りしていたような、期待していたのと違ってガッツリ度65%って感じ? 座敷牢ガッツリ活かされていないじゃないかと。

読了日:4月18日 著者:小路幸也
写真で見る海軍糧食史写真で見る海軍糧食史感想

本当は以前見たミリメシのムックを探していたのだけれど、見つからなかったのでこちらを立ち読み。文字はほとんど読まずに写真や一覧表みたいなのものをパラパラと。サンドイッチやジャムパンとか食べていたのか。車座になってヒコーキ野郎たちがご飯を食べている様子など、こんな時代じゃなかったらなぁ・・・仲間同士で和気あいあい楽しく「この後ナンパしようぜ!」みたいな雰囲気にも見えました。もっとカラーでいろいろ缶詰とか見たかったです。

読了日:4月18日 著者:藤田昌雄
マンガでわかる戦後ニッポンマンガでわかる戦後ニッポン感想

書店で立ち読み。「抱きしめたい」(かわぐちかいじ)「犬を飼う」(谷口ジロー)「あなたを忘れない」(村上もとか)は読んだことがあったけれど、ああ、こんな時代があったよねと思いました。時代の変化ってスゴいなと。高度成長とかバブルとか、今の若者には私以上に昔話なのかもしれないなぁ。

読了日:4月18日 著者:手塚治虫,水木しげる,つげ義春,はるき悦巳,ちばてつやほか
骨の博物館2 頭の骨 (骨の博物館 2)骨の博物館2 頭の骨 (骨の博物館 2)感想

本屋さんで見つけて立ち読み。鳥のクチバシは頭蓋骨は一部とか言われると、近くにあった鳥類の図鑑をしみじみ眺めてしまう。蛇の骨とか考えたこともなかった。まだ読んでいないけれど、倉橋由美子さんの作品に『髑髏小町』というのがあって、美しい頭蓋骨とそうでないのがあるのかなどとアホなことを思ったので、読んできましたが、カピバラさんの歯はこうなっているのか~と。1と3も読んでみたいです。

読了日:4月18日 著者:
新・戦争のつくりかた新・戦争のつくりかた感想

『人のいのちが世の中で一番たいせつだと、今までおそわってきたのは 間違いになりました。 一番たいせつなのは、「国」になったのです。』立ち読み本。この本の内容だけでいろいろ言うことは出来ないけれど、考えるきっかけのひとつになるのはいいと思う。銀英伝でヤンさんが言っていた『人類の社会には思想の潮流が二つあるんだ。人の命以上の価値があるという説と命に優るものはないという説とだ。人は戦いを始める時前者を口実にし、やめる時に後者を理由にする。それを何百年、何千年と続けてきた。』を思い出した。

読了日:4月18日 著者:りぼん・ぷろじぇくと
毛皮を着たヴィーナス (河出文庫)毛皮を着たヴィーナス (河出文庫)感想

女性の方がどこまで本気なのかがよくわからなかった。マゾッ気のある男が本当に好きで彼の望を叶えるべく、本当はイヤなのに女王様になっているのか、二重人格的な性質なのか、最後までわからなかった。読解力がないのも(ーー;) 「げに平手打ちは百の説法に勝るのではあるまいか。一発食った方が物分かりが早いのである。特に教えてくれるのが、肉づきの好い小さな女性の手である場合には。」(p150)は印象的な文章だった。あと「今日はあなたにすごくお熱なの、わかる?」(p213)おネツとか今は死語だろ!と笑ってしまった!

読了日:4月19日 著者:L・ザッヘル=マゾッホ
失うた帳面を記憶力で書き復した人失うた帳面を記憶力で書き復した人感想

タイトルそのまま、こんな能力が欲しい!本文の内容より「病目に茶を塗る」という表現がなんかツボに入った。東京に茶ノ木稲荷神社があり眼病平癒の伝説が。その昔、神のお使いである白きつねが誤って境内のお茶の木の枝で目をついて怪我をし、境内の霊泉で目を洗ったところ、目の傷が治ったのだとか。お茶で目を洗ったとかじゃない(^_^;)氏子の間では正月の3が日はお茶を飲まない風習や、特に眼病を患っている人たちの間では7日、あるいは21日もしくは49日の間、お茶を飲むこと断って願掛けをするようになったらしい。そうなんだ(笑)

読了日:4月20日 著者:南方熊楠
ママがおばけになっちゃった! (講談社の創作絵本)ママがおばけになっちゃった! (講談社の創作絵本)感想

テレビとかでよく取り上げられていたので、内容は知っていたけれど読むのは初めて。さみしくてママのパンツをはいているところが、おかしくて悲しい。でも早くやめた方がいいと思う(;´д`) パパがさみしくてママの下着を身につけていたらヤバいと思いました・・・いい話なのにスミマセン! 最後に子どもから、ママから、メッセージを書くページがあるのがよかった。宝物の一冊になると思う。

読了日:4月20日 著者:のぶみ
海を照らす光 (上) (ハヤカワepi文庫)海を照らす光 (上) (ハヤカワepi文庫)感想

最初からイザベルは好きになれないなぁと思っていたけれど、話が進むにつれてもっとイヤになってきた・・・同情すべきところはあるけれど、でもやっぱり自分勝手だと思ってしまう。トムの心情が息苦しい。彼は救われるのだろうか? 下巻にいきます。

読了日:4月20日 著者:MLステッドマン,MLStedman
海を照らす光 (下) (ハヤカワepi文庫)海を照らす光 (下) (ハヤカワepi文庫)感想

残念ながら最後までイザベルを好きになれなかったし、特に誰かに感情移入もできなかったかなぁ。文庫2冊にしないで1冊にまとめてよかったのに。映画はどんな風に仕上がっているんだろう? 灯台をメインにしているのか? 想像していた作品と違ってガッカリ感が大きい。やっぱり子どもが1番の被害者だと思う。

読了日:4月20日 著者:MLStedman,M・L・ステッドマン
七代目七代目感想

「かぶき大阿闍梨」を読みたくて購入。ラストが美しい。風景も人の心も。今まで読んだ歌舞伎作品は耽美・妖艶で、芸に取り込まれていくようなものが多かったけど、こちらは人情味あふれる作品集かな?「イブの息子たち」でバージルが蘭丸とヤマトタケルを桜と青竹に例えた場面があったと思うけど、赤江作品が妖艶な桜ならこちらはしなやかな青竹に近いかも? 歌舞伎のことは全く素人だけど、このどちらも楽しめた。「七代目」成田山も近いし、目黒不動にも2月に行ったしでおおーっ!と。内容もよかった。ドラマでみたい。 あとがきもよかった。

読了日:4月21日 著者:竹田真砂子
茶碗継ぎの恋―編集者風見菜緒の推理 (ハルキ文庫)茶碗継ぎの恋―編集者風見菜緒の推理 (ハルキ文庫)感想

「清浄歓喜団」というお菓子は以前雑誌で見たことがあったので、あれかぁと。他に鉄輪の女とか一応は知っているものもあった。算額はクラクラした(笑) もっと茶碗継ぎのことが書かれていたらよかったのに。DVとか引きこもり、出版界の事情みたいな現代の出来事と、江戸時代のウンチクみたいなものと、両方ちょっと詰め込みすぎな気が。主人公の父親が時代小説を書く趣味があるとかいらないのでは? なんだか京都を舞台にした初回は2時間放送!とふれこみがあるテレビドラマみたいだった。『東京ダモイ』はよかったのになぁ。

読了日:4月21日 著者:鏑木蓮
完全保存版 頭骨図鑑完全保存版 頭骨図鑑感想

カラーページが少ないし、前に読んだ図鑑に比べたらやっぱり質が落ちるというか、子ども向けっぽい感じ。ツノのある動物はやはりカッコよかった。ヘラジカとかスゴいなと。

読了日:4月21日 著者:吉田賢治
秘密 (講談社文庫)秘密 (講談社文庫)感想

木原さんの本は2作目。 「ディスレクシア」という症状をはじめて知りました。(ディスレクシアとは、知的に問題はないものの読み書きの能力に著しい困難を持つ症状を言います。充分な教育の機会があり、視覚・聴覚の器官の異常が無いにも関わらず症状が現れた場合に称します。)人間関係、家族関係の難しさ、自分とは違う人間だとか決めつけてしまう傲慢さ。ただあまーい!だけの話も楽しくていいけど、この作品のように身近な出来事としていろいろ考えさせてくれるのも、この歳になると読んでよかったよ!と満足感が大きくなります。

読了日:4月21日 著者:木原音瀬
ばかな汽車ばかな汽車感想

タイトルが気になり読んでみた。たしかにバカだ・・・汽車自体がバカじゃないんだけど、そのワケは言えない(笑)

読了日:4月23日 著者:豊島与志雄
さよなら ママがおばけになっちゃった! (講談社の創作絵本)さよなら ママがおばけになっちゃった! (講談社の創作絵本)感想

本Tubeで作者の読み聞かせ動画を見ました。読み聞かせって難しいなぁと・・・内容より本を持つ手(指先)とか気になってしまいましたわ。大泣きしている絵はこちらも悲しくなってしまった。内容については、なんかう~ん、ビミョーかなぁ。自分の子どもは成人しているし孫はいないしで読む相手もいないし・・・自分が小さい時に自主的にこの絵本を読みたいと思うことはないだろうなぁ。

読了日:4月23日 著者:のぶみ
([ひ]3-1)いとの森の家 (ポプラ文庫)([ひ]3-1)いとの森の家 (ポプラ文庫)感想

最初からベッタンコになったカエルをいくつも踏みつけて登校する場面があって、リアルに脳内に浮かんでうわぁ~!となってしまったけれど、だんだん転校先の学校になれていく様子とか田舎の四季の移り変わりや、他の人への思いやりやいのちについて考える場面など、子どもらしい雰囲気がたくさん描かれていた。白石ハルさんをはじめて知った。明治32年生まれ。昭和35年夫の没後から福岡市内外の刑務所,更生施設,福祉施設をめぐり慰問。死刑囚からは母としたわれた人。昭和56年82歳で亡くなる。ハルさんについてもっと知りたくなった。

読了日:4月23日 著者:東直子
猫感想

猫の性格というか愛情の深さを感じた話。へんにベタベタした書き方でないのが読みやすくてよかった。猫と一緒に暮らしてみたい。

読了日:4月25日 著者:豊島与志雄
鬼カゲさま鬼カゲさま感想

いい話だった・・・忠義者の人馬一体の昔話というか。絵本になりそうな話だったけど、どこかにあるのだろーか?

読了日:4月25日 著者:豊島与志雄
入梅入梅感想

この人のことを知らないので、本を読んだ後からWikipediaでしらべてビックリ! こんなに若くして・・・と思いました。 戦争でダンナさんを亡くし小さい息子を育てている主人公だったし、文章もしっとりした印象だったので、30代後半くらいで書いたのかな?なんて勝手に思っていたら違ったので衝撃でした。過去は過去と割りきり生きていくのは大変、誰かと過ごした記憶があるなら、なおさら独りはさみしい。書き出しからしてとても雰囲気のある作品で(虫嫌いの人にはちょっとだけど)タイトルもいい。他の作品も読みたい。

読了日:4月27日 著者:久坂葉子
おだんごぱん―ロシアの昔話 (日本傑作絵本シリーズ)おだんごぱん―ロシアの昔話 (日本傑作絵本シリーズ)感想

おだんごぱんってなんだ?と気になって(笑) 初期のアンパンマンより愛想のない顔がなんともいえない! 内容は泳げたい焼きくんに近いか(^^;))) うまい口車にのってはいけないと思いました。さすがキツネだと妙に感心しましたわ。 歌のある物語は楽しい。子どもは喜びそう。

読了日:4月27日 著者:
駅前旅館 (新潮文庫)駅前旅館 (新潮文庫)感想

昔、田舎の最寄り駅近くにこの表紙のような旅館がありました。今はビジネスホテルが多くなり、番頭さんという言葉も懐かしくなりましたが、この話は風俗小説、お仕事小説でもあるなと思いました。呼び込みとか、かなりのテクニックが必要打なと(笑) 甲府の湯村温泉が出て来て、自分の知らないご当地ソングも知ることができ、面白く読めました!

読了日:4月29日 著者:井伏鱒二


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