2017年09月03日

竹酔雲便りNo.3:8月の本棚~読書メーターversion

8月の読書メーター
読んだ本の数:50
読んだページ数:13064
ナイス数:1611

余命10年 (文芸社文庫 NEO こ 5-1)余命10年 (文芸社文庫 NEO こ 5-1)感想
平均寿命がこの前発表されましたが、明日どうなっているかなんてわからないんですよねぇ。余命宣告されてから迎える死とある日突然やったくる死と・・・読みながら河野裕子さんの短歌を思い出していました。アニメやコスプレ、アキバと馴染みのない人には何でそんなものに夢中に?と思うだろうけれど、はしゃぎっぷりに共感しました。主人公の心の揺れがかなしくせつなく、綺麗事じゃないつぶやきが胸に響きました。救いのあるラスト、ちょっと出来すぎじゃない?と思うかもしれないけれど、このくらいは許してもらいたいなぁ。
読了日:08月01日 著者:小坂 流加
悲しい本 (あかね・新えほんシリーズ)悲しい本 (あかね・新えほんシリーズ)感想
絵柄もよかったし谷川さんの訳もよかった。悲しい気持ちをこんなにうまく伝えられるとは・・・さすがだと思いました。
私も誰かのろうそくになれるでしょうか・・・? 斉藤一人さんの「ロウソクみたいな生き方をしたいと思っている。ロウソクって、自分を燃やしながら周りを照らすよね。それで、自分の炎を他に分けても炎は減らない。それで最後まで燃えていって、燃え尽きる直前が一番炎が大きい。俺も、こんなふうに、人の心に灯をともしながら生きたいな、って思うんだ」という言葉を久々に思い出しました。

読了日:08月02日 著者:マイケル・ローゼン
代理処罰 (光文社文庫)代理処罰 (光文社文庫)感想
タイトルと表紙買い。読みながら世界地図が欲しいわ、と思ってしまった。国の場所はわかっても都市がどこにあるのか、別の都市との距離感がわからない。国際結婚の難しさとかブラジル移民の苦労とかブラジル国内の治安とかでも、リオオリンピックの時に見た街の様子など思い出した。物語としては、ニブイ私でも途中でなんとなくわかっちゃったよ~になったけど、酷評するほどではないかなと。もう何年かした後にどんな作品を書いているかなと気にはなる作家さんかも。

読了日:08月02日 著者:嶋中 潤
縁結び雑貨店「華伊菜講(かいなこう)」のよろず相談 (宝島社文庫)縁結び雑貨店「華伊菜講(かいなこう)」のよろず相談 (宝島社文庫)感想
タイトルの縁結びという言葉と、あまりチャラチャラしていない表紙のふたりが気にいったので購入。京都の名所がわかりやすくしつこくなく説明されていてよかった。相談事は特にハデなものはなくて、解決法(?)も「なぞはすべて解けた!」的なものもなくて、しみじみするかな。話が進むにつれて主人公に対してン?となるのだけれど、それは最後にそうだったのか!みたいな。それで納得とはいかないけれど、続編ありきなのかな? 男性の名前が「類」なのであの美形の彼が浮かんでしまうのだけれど、星野源さんのイメージに近いような。
読了日:08月03日 著者:宇木 聡史
死体蝋燭死体蝋燭感想
タイトルからしてホラーだと・・・和尚様、演技派!と思いたいけれど、あんなこと言って実は本当はやっぱり・・・なんじゃないかと思ってしまう。
読了日:08月04日 著者:小酒井 不木
ラピスラズリ (ちくま文庫)ラピスラズリ (ちくま文庫)感想
タイトルと表紙買い。内容もそのまま、不思議で幻想的な世界。線の細いペン画をイメージするような、木彫りの人形のアニメーションでみたいような作品。冬の間に眠り続ける宿命を持つ種族(?)とか、クマの冬眠とはレベルのは違う、不思議な世界感。人形の存在も妖しくこわいけど、視覚的にも刺激をうけたい作品。
読了日:08月05日 著者:山尾 悠子
去年の木去年の木感想
一本の木とことりの物語。来年もまた・・・の約束の結末が悲しいρ(・・、)
読了日:08月06日 著者:新美 南吉
純愛小説 (角川文庫)純愛小説 (角川文庫)感想
久しぶりの篠田さん。「ほんとうの大人のための“ロマンティック・ラヴ”」ラブではなくラヴなのにひかれて購入(笑) 4つの短編で、一番印象的なのが家の溜めに生きてきた女性の最初で最後の恋を描いた「鞍馬」。鞍馬は暗い間、という言葉を思い出す。人の心のうちなんて本当のところ、誰にもわからないのだと思う。ある意味、無理心中にような恋の終わり、人生の幕引きは見事と言えるかも。息子の彼女に恋心を抱くオヤジは純粋な分、哀れさが・・・。篠田さんの作品には山梨の地名がよく出てくるのが、山梨生まれとしては嬉しい。
読了日:08月06日 著者:篠田 節子
夜と会う。: 放課後の僕と廃墟の死神 (新潮文庫nex)夜と会う。: 放課後の僕と廃墟の死神 (新潮文庫nex)感想
タイトル買い。最初に主要キャラ4人のイラストがあるんだけれど、なんともビミョー。名前もビミョー。内容もビミョーというか、対象が小学生なのかなと思ってしまった。中学生でもちょっと子どもっぽい、アニメみたいな展開。だからサクサク短時間で読めた(笑) アタッシュケースが武器になるとか(^o^;) 猿島のことは知らなかったので勉強になった。そういう点や時代劇ネタは嬉しいのだけれど、バランスが悪いような気がして。他の作品は違うのかな? 軽いノリなのに、あの新潮文庫のお馴染みのぶどうマークがあるのが、スゴい違和感。
読了日:08月06日 著者:蒼月 海里
円朝なぞ解きばなし (ハルキ文庫)円朝なぞ解きばなし (ハルキ文庫)感想
一編ずつ独立した話だと思っていたら連作短編集だった。知らない噺や
お江戸の粋な風習等が描かれていて、なかなか面白かった。一編ずつ独立した話だと思っていたら連作短編集だった。最後のなぞ解きは、コイツがあやしい!とわかっていたところに、犯人のひとり語りがちょっと長くて、橋田壽賀子の長台詞か!とツッコミを入れたくなったけど(笑) 史実を尊重した上での一部フィクション(あとがきより)、最後の最後にちょっとザワッ!とした。
読了日:08月07日 著者:和田 はつ子
夢百首雑百首 (1977年)夢百首雑百首 (1977年)感想
ふらんす堂さんの8月4日ブログ記事(http://fragie.exblog.jp/)
にこの本のことが書いてあって、写真を見たりして欲しくなり、Amazonで検索し即購入しました。古い字体が読めなかったりしてちょっと苦労しましたが、どの作品も若い頃読んだ数少ない福永作品の雰囲気があって、よかったです。ヤブキリとか虫の作品や学校の成績など、ちょっとオチャメさんだわ!と感じる作品もありました。こういう装丁の本はステキです。電子書籍にはない贅沢さです。カヤツリグサの絵は福永さんが描いたもの。
読了日:08月07日 著者:福永 武彦
見張る男 (角川文庫)見張る男 (角川文庫)感想
タイトルと表紙買い。不動産屋に不信感を持たせる小説。ストーカーじゃないかと。!合鍵を持っているということは、自分の知らない間に入り込まれる可能性もあり・・・「屋根裏の散歩者」みたいなところもあり、やっぱり異常だわ、と思う場面が多々あり・・・淡々と彼の仕事(?)内容を聞かされている感じ。過去の諸行もなんでコイツを報知した!と思ってしまう。ラストの「わたしは背景に溶けこみ、あなたの空気を吸う。静かに家に入っていく。愛を届けるために。」がゾワゾワする・・・!
読了日:08月08日 著者:フィル・ホーガン
夜哭烏 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)夜哭烏 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
今回はまたハデな仕掛けというか、映像化を狙っていますか?(笑)みたいな展開! 後半はまるで忠臣蔵のよう、と思ってしまいました。お前は清水一学か!みたいな悪役がたまりません! 火消しの組織の複雑さ、この本を読まなければ「暴れん坊将軍」のめ組のイメージしかなかったかも。 3巻も出ると思いますが、ニューフェイスの登場が楽しみですわ。深雪はあい変わらずで、新之助、お気の毒さまでした(^o^;)
読了日:08月08日 著者:今村翔吾
文豪エロティカル (実業之日本社文庫)文豪エロティカル (実業之日本社文庫)感想
表紙は安っぽいエロ本みたいで好きじゃないけど、アンソロジーだったので購入。読んだことがあるのは「少女病」と「好色」だけで他の8作品は初めて。川端康成の「舞踊靴」のエロさ(あの伏せ字はなんなんだ!)堀辰雄の「燃ゆる頬」の少年が目覚める季節(笑)など、楽しめたヽ(*`゚∀゚´)ノ 解説もわかりやすくてなかなかよかった。詠み終わってみると、やっぱり表紙がなぁ~もっと違う雰囲気だったらみんな買いやすいと思う。
読了日:08月09日 著者:芥川 龍之介,谷崎 潤一郎,ほか
金曜日の本屋さん 秋とポタージュ (ハルキ文庫)金曜日の本屋さん 秋とポタージュ (ハルキ文庫)感想
今回は親子関係をメインにした話だった。『ハルさん』は私も好きな作品。出てきた作品はどれも読みたくなって困る。夏・秋ときて次は冬かな~それで一区切りつけるのか?なんて考えてしまった。
読了日:08月10日 著者:名取佐和子
二ノ橋 柳亭二ノ橋 柳亭感想
『洋食セーヌ軒』が気になっていたのだけれど、こちらを購入。表題作は、架空の店について書いたはずなのに、そこに行ってきたという人物があわられ・・・なんで?と。謎らしい謎ではないけれど、ラストがなんとも言えない趣があって好き。戦中・戦後の話では、本人の体験談なのかな?と。トルコ(風呂)とか今では聞かない言葉とか懐かしい。ものすごく面白いとか怖いとか切ないとかではないのだけれど、どこかであった話なんだろうな、と素直に感じられる短編集。あとがきまで読んで、作者のことを知って、読んだ!という気になる一冊かも。
読了日:08月10日 著者:神吉拓郎
きみは嘘つき (ハルキ文庫)きみは嘘つき (ハルキ文庫)感想
新刊コーナーで見つけて、表紙とタイトルが気に入ったので買った一冊。大人の嘘、子どもの嘘、誰かを何かを守るための嘘、気づかないうちについている小さな嘘。他人に対してだったり自分に対してだったり。彩瀬まるさんの「花が咲くまで待って」は少女や少年の心の動きがうまく描かれていて、さすが!だった。こんなに時代もあったような、なかったような(笑) 寺地はるなさんの「恋の値段」も好き。買ってよかった。面白かった。
読了日:08月11日 著者:彩瀬まる・加藤千恵・寺地はるな・中澤日菜子・額賀澪・椰月美智子
さよならをいえるまでさよならをいえるまで感想
いつも一緒にいて、これからもずっと一緒にいると思っていた愛犬との突然の別れ。父親が息子の気持ちを受け止めてくれてよかった。きちんとさよならを言えてよかった、立派だったぞ、少年! 絵もよかった。
読了日:08月11日 著者:マーカ゛レット ワイルト
異世界落語 3 (ヒーロー文庫)異世界落語 3 (ヒーロー文庫)感想
最初はなかなかペースがつかめなかったけれど、半分くらいからだんだん異世界の感覚が戻ってきました。相変わらず女性キャラが強いですな~そしてまだ問題は解決していない、次回に新な出来事が・・・の含みを持たせてのハッピーエンド、う~ん、どうなるのかなぁ。あんまり長く引っ張られると飽きてしまうので、うまいことサクサク話を作っていって欲しいです。
読了日:08月12日 著者:朱雀 新吾
エクスタシィ―大人の恋の物語りエクスタシィ―大人の恋の物語り感想
皆川博子さんの「紅地獄」は読んだ記憶があったけれど、やっぱり好きだわ、この雰囲気。具体的なエロ描写はさすが阿木燿子さんというか(笑) 他は少しずつ溶け出していくようなしみこんでいくような・・・さすがベテランの作家さんたちのアンソロジー。表紙もなんとなくクリムトを連想する感じて「大人の恋の物語り」にあっていたと思う。稲葉真弓さんの「浮き島」タイトルが素晴らしいです。
読了日:08月12日 著者:高樹 のぶ子,小池 真理子,藤堂 志津子,篠田 節子,皆川 博子,稲葉 真弓,高橋 洋子,阿木 燿子
([よ]2-1)ずっと名古屋 (ポプラ文庫)([よ]2-1)ずっと名古屋 (ポプラ文庫)感想
名古屋16話に名古屋以外の8ヵ所(愛知に隣接している場所?)の旅、書き下ろしの「ずっと名古屋」・・・自分の思っている名古屋のイメージってナナちゃん人形とコメダだったので、当たり前にそれ以外があることを実感(; ̄ー ̄A ただやはり土地勘がないし、店の名前とか知らないし、多分こちら○○みたいな店なんだろうな~と想像する感じ。名古屋っぽさを楽しみたい、いかにも名古屋のイメージを楽しみたいと思うならちょっと物足りないかも。1話が短いのですき間時間に読むにはオススメかな。第十一話の書店の話が好き。
読了日:08月14日 著者:吉川 トリコ
林檎の木 (集英社文庫)林檎の木 (集英社文庫)感想
自分勝手な男が自分に都合のいいように作り上げた恋物語って感じ。吐き気がするくらい、この主人公の男が自分勝手だ。上手く仕上げたら悲恋物語で宝塚の舞台にでもなりそうだけれど、ひとりの女の子の人生を台無しにして本当にムカつくわ~!
読了日:08月14日 著者:ゴールズワージー
Tarzan(ターザン) 2017年 8月24日号[新編 性(SEX)學]Tarzan(ターザン) 2017年 8月24日号[新編 性(SEX)學]感想
夏休みはこういう話題の雑誌が増えるような(笑) p56~57の「文学的言い換えは、大人の嗜み。官能小説の巨匠に学ぶ、エロ言葉。」では、団鬼六先生、川上宗薫先生、宇野鴻一郎先生の作品から問題が~なんだそれは?みたいな全く好みに合わないものもあるけれど(笑)よくまぁこんな表現を、と感心するものも。山田詠美さんが「恋する相手は大切にしましょうね。セックスって動物にも出来るんです。人間は脳みそを使いましょう。」と書いていました。なんでも真剣に學ぶって大事!だと思う。トレーニングは健康維持のためにもいいはず。
読了日:08月15日 著者:
世界堂書店 (文春文庫)世界堂書店 (文春文庫)感想
お盆なので久生十蘭さんの『黄泉から』のみ再読。最後の場面が好き。

米澤さんの解説に「新盆にはじめて知った恋心、ちぐはぐな棚飾り、そして南の島に降る雪。豊かなイメージが、かなしむにも遅すぎる物語を控えめに彩っていく。
ゴーストストーリーでありながら、何も「出て」は来ない。本当はゴーストストーリーですらないのかもしれない。けれど、姿形は見えなくとも、相手を思いやることは出来る。 死んだ彼女の弔いにリキュールを買う会話が、不思議に胸に残っている。」とありますが、この場面も好きです。






読了日:08月15日 著者:
緋色のメサイア (光文社文庫)緋色のメサイア (光文社文庫)感想
表紙とタイトル買い。なんだろう・・・思っていたほどホラーでも耽美でも官能的でもなかった。絵画や美術商、昭和と平成の交互の展開とか期待していたのになぁ。途中「発展家」という言葉があり、うわ~、懐かしい!と思ってしまった(笑) 中途半端な一族の話だった。
読了日:08月15日 著者:小玉 二三
花模様女剣戟花模様女剣戟感想
「ストリップ修学旅行」も面白かったけれど、これも楽しい! 「花模様女剣戟」というタイトルもこれ以外はないように思える。 舞台に対する真摯な姿勢もよかったし、ほんのりお色気(?)があるのが、またおやぢ心をくすぐります。胸にきつく巻かれたサラシ、まぶしい!(笑)
読了日:08月16日 著者:小野 佐世男
本日も休診 (集英社文庫)本日も休診 (集英社文庫)感想
藍川京先生のブログで初めて名前を知り、本を教えていただきました。入手するまでに時間がかかりましたが、今月33回忌法要があったそうです。 昭和のエロおやじ!のエッセイという感。今だったらすぐにセクハラよ!と言われそう。奥さまのことも面白おかしく書かれているし、他の人たちのこともイヤミにならないイジリがほほえましいです。笑える話ばかりではないけれど、素朴でおおらかでユーモラス! 昭和59年(私がハタチの時だ)発行の初版本で定価240円でした。
「また本日も休診」も読むのが楽しみ。
読了日:08月17日 著者:見川 鯛山
だがしょ屋ペーパーバック物語 (だいわ文庫)だがしょ屋ペーパーバック物語 (だいわ文庫)感想
ペーパーバック物語がメインタイトルなのかな? だがしょ屋だけでもよかったのでは? 駄菓子屋に古書店、店主のヤマトさんみたいなおばあさんになりたい(笑) 駄菓子も本もたくさん出てきて楽しい!巻末にある本のリストを見るとあれもこれも読みたくなってからではないとしまう。小さな事件(?)もうまく解決してるし、読みやすく面白かった。3つの物語構成で「7月のフエガムの音色「8月の…」「9月の…」が川原泉さんの「愚者の楽園 8月はとぼけている」とかを思い出して笑えた。コミックス「美貌の果実」を読み返そう(笑)
読了日:08月17日 著者:竹内 真
鬼畜の家 (講談社文庫)鬼畜の家 (講談社文庫)感想
タイトルと表紙買い。保険金殺人、物語の中の話ではなく、実際にニュースでよく聞く話だけれどこんな人間がいるのが恐ろしい。関係者の話からいろんな背景が見えてきて、えっ、と驚き、もしかしたら、と思ったらまたえっ!な展開になったり・・・ちょっとン?おかしくない?と納得出来ないところもあったけれど、なかなかおもしろく読めた。人の話を良くきいて精査するって大事!と思った。わたしは鬼畜になるつもりはないけど、刑事にも探偵にもなれないな(ーー;)
読了日:08月19日 著者:深木 章子
黒猫シャーロック ~緋色の肉球~ (メディアワークス文庫)黒猫シャーロック ~緋色の肉球~ (メディアワークス文庫)感想
読みやすかった。1話目からお鼻がツーンとしてしまった。シャーロック・ホームズは読んだことがないのだけれど「赤毛組合」が作者のオススメだった。三毛猫をキャリコ・キャットというのは初めて知ったわ。あと猫に限らずペットや動物たちへの接し方とかも考えさせられた。続編があったら嬉しいかな。たまにはあたたかい気持ちになるものも読まないと(笑)
読了日:08月19日 著者:和泉 弐式
スマホを落としただけなのに (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)スマホを落としただけなのに (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
怖い・・・ネットのこととか全く知識がないに等しい私、Facebookとかなんだかよくわからないからやっていないけど(友人・知人も少ないし)絶対スマホを落とさないようにしようと思った。あとラストにまだ何かあるんじゃないかとドキドキした。小説としての面白さはなんとゆーかビミョー!
読了日:08月19日 著者:志駕 晃
黒門町伝七捕物帳 (光文社時代小説文庫)黒門町伝七捕物帳 (光文社時代小説文庫)感想
捕物作家クラブという存在を初めて知った。どの作家が描く伝七も中村梅之助の姿と声で再生されてしまった! どの話も趣がありよかった。「くちなし懺悔」は現代風のドラマにしたらメロドラマっぽくなりそう(笑) 縄田さんの選ぶ作品はやっぱりいいな。それぞれの作家の他の作品も読みたくなった。
読了日:08月20日 著者:
銀河英雄伝説 7 (ヤングジャンプコミックス)銀河英雄伝説 7 (ヤングジャンプコミックス)感想
オベ様登場! 義眼の調子が悪すぎるだろ~!あの顔にあの軍服はキツいなぁ(笑)・ちょっとおふざけが過ぎる場面がありました目につくかなぁ・・・やっぱりこの人の絵は苦手。
読了日:08月20日 著者:藤崎 竜
小さいそれがいるところ 根室本線・狩勝の事件録 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)小さいそれがいるところ 根室本線・狩勝の事件録 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
最初は鉄オタの蘊蓄についていけなくて、う~ん、と思ったのだけれど、だんだん物語に引き込まれた。無人駅のノートとか、行動のってなんかワクワクして楽しい。コイツ、あやしいよね、とスゴい胡散臭さはプンプンしていたけど(笑)タイトルが長いなぁ、と思ったけれど、「それ」が「アレ」だったとは! 前向きな気持ちになれるラストがなかなかよかった。あと鉄道に関しての歴史はもっと学ぶべきだと思った。
読了日:08月20日 著者:綾見 洋介
蛍の唄 (新潮文庫)蛍の唄 (新潮文庫)感想
う~ん・・・主人公の高校生ゆかりにも担任にもイライラするというかモヤモヤするというか・・・戦争に冠する話を身近な人に聞きましょうというのは結構ある夏休みの宿題だと思うけれど、無理矢理話させようとするのがイヤ・・・語らないことがすでに語っているごとにならないかと思うから。ゆかりの伯母の戦時中の恋愛話をキャーキャー友だちに話す場面とかキライ。私も同じくらいの年だったらスゴい!と目をキラキラしたのかしら・・・? 父親もだれかに話したいごとにだったかもしれないけれど、娘の無神経さが本当にイヤだった。
読了日:08月21日 著者:早乙女 勝元
別れの夜には猫がいる。: 泥棒猫ヒナコの事件簿 <新装版> (徳間文庫)別れの夜には猫がいる。: 泥棒猫ヒナコの事件簿 <新装版> (徳間文庫)感想
メガネっ娘に三つ編み! 表紙買いです!(猫のイラストはあまり可愛くなかったけれ) シリーズ物の二作目だったみたい。でも、それを気にせずにたのしく読めた! 別れさせ屋ではなく強奪屋! このくらいのテクニック(エロい意味ではなく)欲しいなぁと思ってしまった。「夜啼鳥と青い鳥」で「青い鳥」ってそういう話だったのか!と驚きました。表題作もよかった。新しい仲間ができたので、また続きがあるといいなぁ。
読了日:08月22日 著者:永嶋 恵美
バラの中の死 (光文社文庫)バラの中の死 (光文社文庫)感想
タイトルと表紙買い。作者は2006年に亡くなっているので、もう新作は読めない。傑作推理小説集とあるけれど、推理よりも登場人物の心の動きに注目する作品かも。発表去れた時期がバブル期になるのかな、そんな都会の浮かれた雰囲気もあるし、全く恩恵なんかなかったわ、みたいな山奥が舞台の話もあり。薔薇やひまわり、チューリップなどの花やインコやウグイス等の鳥も出てきたりして、なんとなく女性読者を意識した作品のようにも感じた。それはちょっとムリがあるだろ、というところもあったけれど、昭和の残照的な作品集かな。
読了日:08月22日 著者:日下 圭介
後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)感想
前から本屋さんで平積みされているのを見て気になっていたのだけれど、読み始めたら思っていた以上におもしろかった! 歴史には疎く、服装もいまいち想像出来ないところも多かったのだけれど、そんなのは置いといて~ってくらい、ワクワクして読みすすめました。次巻も楽しみ! 飲水病って糖尿病のことかな? 正しい医学の知識がない時代には間違った治療法で死期を早めた人もいるんだろうなぁ。学ぶことの意義や大切さをあらためて考えた。
読了日:08月23日 著者:篠原 悠希
後宮に月は満ちる 金椛国春秋 (角川文庫)後宮に月は満ちる 金椛国春秋 (角川文庫)感想
食べ物に関してもいろんな気なる作品(笑) 今回も麗華とか作児とか、いろんな意味でうわぁ・・・!となるキャラが登場。特に作児はおいおい・・・(;´д`)となってしまうけれど、彼の存在によりまた遊圭は世の中を知ることになったんだなぁと。年相応の少年らしい、無知さ、無謀さがまた保護欲、母性をくすぐるではないか!(笑) ラストがまたせつない・・・明々の涙がかなしい。春はいつやってくるのか。次巻が待ち遠しい。
読了日:08月23日 著者:篠原 悠希
暗夜鬼譚 春宵白梅花 (集英社文庫)暗夜鬼譚 春宵白梅花 (集英社文庫)感想
1994年にスーパーファンタジー文庫で刊行されていた作品なんですね。ちょっと昔っぽいような、と感じたのは気のせいではなかったのかと。「……いま、美しくない想像をしてしまったわ」に爆笑! 馬頭鬼のあおえがラブリーで好き。「鬼灯の冷徹」のあのふたり(?)を思い出した。次巻も楽しみだ。
読了日:08月25日 著者:瀬川 貴次
遊行天女 (集英社文庫)遊行天女 (集英社文庫)感想
作者が私と同じ年の生まれだった・・・この作品がうまれた(発表された)頃の自分を振り返るとヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァな気分になる・・・! 今回もあおえの出番があって嬉しかった!
夏樹くんのクチビルにはとんだ災難だったけど、いいこともあったし(笑) 深雪の乙女心も可愛らしい。弘季との交流も楽しみだし。他の作品も読んでみようかな。
読了日:08月25日 著者:瀬川 貴次
逢魔が山逢魔が山感想
絵本のような表紙が気に入り購入。戦国時代の四国のとある三川が舞台。悪いヤツらに追われる、山に逃げ込む、みんなで力をあわせて頑張る! 山にまつわる言い伝えなど、日本昔話に冒険小説がプラスされた少年たちの成長物語で、ワクワクしたりドキッとしたり。兄弟の関係がまたいい!お兄ちゃんも弟もかわいい! 小説宝石で連載されていたそうで、エロい雑誌だと思っていた私はビックリ(^o^;) 作者は私と同じ年生まれだった~瀬川さんもそうだったけど、今の自分との違いをビシバシ感じるなぁ・・・せめてよき読者でいようと思う。
読了日:08月25日 著者:犬飼 六岐
サヨナラ、おかえり。 (光文社文庫)サヨナラ、おかえり。 (光文社文庫)感想
表紙とタイトル買い。サヨナラした後に再会して「おかえり」。相手はもう亡くなっているけれど、また会えてうれしいと思える人も存在もあるもので。孫ブルーなんて記事を読んだ後の「草葉の陰」。じいちゃんとお兄ちゃんの気持ちがなんとも言えない。猫のプリンの話もオバケ親方も他のみんなも生きることについて、あらためて考えさせてくれた。「恨みや怒りは生きている理由になっても死ぬ理由にはならないもんだね」タカコさんの言葉が沁みる。『怪しの晩餐』とはエライ違い(笑)
読了日:08月26日 著者:牧野 修
人間の顔は食べづらい (角川文庫)人間の顔は食べづらい (角川文庫)感想
タイトルと表紙の雰囲気からして、グロいんだろうなぁ~と思っていたけれど、案外そうでもなく、むしろ心理戦って感じだった。物語が進んでいくにつれて、えっ、そうなの?が何回も繰り返されて、ラストにはおいおい、やっぱりソレかよ~みたいな(笑) 頭の回転のいい人には真相がすぐわかるのかなぁ? パンクには多分ずっと縁がないと思うけれど、モリエールの「守銭奴」とか出てきた小説を読みたくなった。
読了日:08月26日 著者:白井 智之
神様の御用人7 (メディアワークス文庫)神様の御用人7 (メディアワークス文庫)感想
今回は表紙がまた美しい~内容も、ああっ、胸が痛い~せつない~!で、ラストがまた意味深ではないではないですか! すでに次が気になって仕方ないですわ。穂乃香ちゃんのおにーちゃん、相変わらずだ(笑)
読了日:08月27日 著者:浅葉 なつ
交換ウソ日記 (スターツ出版文庫)交換ウソ日記 (スターツ出版文庫)感想
昔、自分も交換日記をしていたので懐かしくなりタイトル買い~ウソ日記ではなかったと思う(笑) いやぁ、青春ですなぁ~私がまだもっと若かったら、なんだよ、これ・・・って感じで好きになれなかったかもしれない。学生時代を懐かしむ余裕が出てきたのかも。
「っ黒田あぁぁぁぁああぁっ!」と叫ぶ場面がたまらない(笑)
絶対バレてるよな、と思ってツッコミもいれたくなるんだけと、グダグダしてるなよ~と思いながらも、がんばれー!となってしまうのが、年をとったということかな(^o^;)
読了日:08月27日 著者:櫻いいよ
グレイス (中公文庫)グレイス (中公文庫)感想
タイトルと表紙買い。内容にも期待していたのだけれど、前半の遠藤周作『沈黙』みたいな重苦しく、荘厳、壮絶な状況から後半はうん?なんなの?な話に。主人公が五右衛門? なんだか雰囲気が変わってイマイチ。前半は大河ドラマの『黄金の日々』を連想させてくれて(古いな)、もっと骨太の作品かと思っていたのに。信仰心についても明確な答は期待していなかったしムリだと思っていたけれど、それなりに満足感が欲しかったのに、中途半端感にモヤモヤしている・・・主人公の夢のまた夢、夢オチ作品に仕上げてくれた方がよかったかも。
読了日:08月29日 著者:萩 耿介
犬神の弟子 (招き猫文庫)犬神の弟子 (招き猫文庫)感想
可愛くて面白い話だった。お家騒動もあったし。定番と言えば定番かもしれないけど、ぬらりひょんや猫又、青坊主などが出て来て、小学生でも時々時代説明をしたら一冊読みきれるのでは? 恋物語まで発展しなかった人間のふたり(笑)がいるので、続編があったら嬉しい。連載漫画の打ちきりみたいな終わり方だったので(^o^;) お菓子をたくさん食べながら妖怪図鑑とか読みたくなる一冊だった。
読了日:08月30日 著者:森山 茂里
かくも水深き不在 (新潮文庫)かくも水深き不在 (新潮文庫)感想
読み終わった後もまだ混乱している感じ。カウンセリングは学生時代にけっこう評判のいい現職の先生の授業を受けたことがあるので、なんとなくソレを思い出しながら読みきったのだけれど・・・。タイトルも内容もそれぞれスゴいというか自分のイヤな部分をさらけ出されるようなところもあって、その時の精神状態が良くないとぐわーんぐわーんとなりそう(わかりにくい表現だけど)。
精神の安定、正常、異常とか、救いってなんなのかなぁ・・・。モヤモヤするわけではないけれど、純粋に楽しむにはむずかしい本だった。文章は読みやすかった。
読了日:08月31日 著者:竹本 健治
葬式の行列葬式の行列感想
「大場宇兵衛」平仮名で「おおばうへえ」という名前を書かれるとなんともマヌケな雰囲気に・・・でもかえってコレが彼の驚きを表しているような。ベタといえばベタな短い怪談だけど、最後の「ぶらぶら病」が「らぶらぶ病」と読めてしまい、最初からなかった怖さがお笑いになってしまった! ぶらぶら病ってノイローゼっぽいものなのかな?
読了日:08月31日 著者:田中 貢太郎

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rohengram799 at 15:28コメント(2) 
月刊・空のお城図書館 

コメント一覧

1. Posted by なう60   2017年09月04日 08:36
おはようございます。
毎月の読書の数そして懇切な感想、素晴らしく感嘆です。益々のガンバリを期待しています。
2. Posted by オスカー   2017年09月04日 10:27
なう60様
ありがとうございます。以前は枠線付で読みやすく表示出来たのですか、今はうまくいかず・・・タイトル・感想・読了日・作者の順になっています。最後の話はとても短く、キリよく50冊に出来ました(笑)

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