2019年01月21日
萌月雲便りNo.21:キツネとうさぎ
今年のセンター試験も終わりましたね。私には全く縁のない世界ですが、1日目の国語の問題だけは見ています(笑) 2日目の理数系なんて見向きも来ませんわ。
今年は現代文というか小説が 『花の精 』でした。(まだ読んでいない)
http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/139008/123750/90566181
で、古文?でいいのかな、『玉水物語』というキツネの物語でした。今はネットですぐ現代文が出てくるので有り難い。読んだらとてもよかったです~いじらしいキツネに涙(´;ω;`)
https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00013653/explanation/otogi_01
どころかでタヌキは道路で轢かれているのを見るけど、キツネは見たことがない、と書いてあった気がするけれど、言われてみれば確かに……鹿がぶつかった、とかは聞いたことがあるけど、キツネはないなぁ。
♪男はオオカミなのよ~気をつけなさい~
ピンクレディはこう歌っていましたが、イヤイヤ、キツネもやるときゃやりますぜ!な、なんとも色彩があざやかで色っぽい詩がありました。週のはじめから、テンションがあがるおやぢの朝( 〃▽〃)
『うさぎ 』 平田俊子
あなたはキツネになってわたしを食らえ。雪のなかでぴょんぴょんはねるわたしを見つけ、血走った目で追ってこい。
わたしは逃げる。あなたに追いかけられるため。
時々ふりむき、あなたの姿を確かめ、ぴょんとはねる、ぴょんとはねる。心臓が高鳴る。耳がぴんと立つ。うれしい。あなたがわたしをほしがるなんて。こんなにもいっしんにおってくるなんて。
あなたの足音、あなたの鼓動、あなたのうなり声をわたしの耳は聞く。高まる体温、高まる食欲、飛び散る汗をわたしの耳は聞く。
あなたは決してあきらめるな。足の皮がめくれようと、切り株でつまずこうと、立ち上がりわたしを追ってこい。わたしの肉のうまさを思え。三日ぶりにありつく獲物の味を思え。わたしの肉はすこぶる美味だ。
冬山である。
一面の雪である。
徹底的にふたりきりである。
わたしは逃げる。あなたは追いかけろ。きっとわたしはあなたにつかまる。泣きながら笑い、笑いながら泣いて、やがてあなたに追いつかれてしまう。あなたはわたしに飛びかかる。あたたかな腕。激しい鼓動。ほとばしる汗。耳にかかる息。待っていたよ、この時をずっと、
もう一千年も昔から。
あなたはわたしの首を思いきり咬むがいい。そこがわたしの弱点だ。
白い毛が舞う。赤い血がしたたる。雪がよごれる。空が近い。
ふたつのまなこに虹をうつして、薄笑いしてわたしは絶へる。
待っていたよ。この時をずっと。
行間とか違うかも(汗) 『ターミナル』(1997年)から。平田俊子さんは昭和30年(1955年)生まれ、島根県出身の方です。
今年は現代文というか小説が 『花の精 』でした。(まだ読んでいない)
http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/139008/123750/90566181
で、古文?でいいのかな、『玉水物語』というキツネの物語でした。今はネットですぐ現代文が出てくるので有り難い。読んだらとてもよかったです~いじらしいキツネに涙(´;ω;`)
https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00013653/explanation/otogi_01
どころかでタヌキは道路で轢かれているのを見るけど、キツネは見たことがない、と書いてあった気がするけれど、言われてみれば確かに……鹿がぶつかった、とかは聞いたことがあるけど、キツネはないなぁ。
♪男はオオカミなのよ~気をつけなさい~
ピンクレディはこう歌っていましたが、イヤイヤ、キツネもやるときゃやりますぜ!な、なんとも色彩があざやかで色っぽい詩がありました。週のはじめから、テンションがあがるおやぢの朝( 〃▽〃)
『うさぎ 』 平田俊子
あなたはキツネになってわたしを食らえ。雪のなかでぴょんぴょんはねるわたしを見つけ、血走った目で追ってこい。
わたしは逃げる。あなたに追いかけられるため。
時々ふりむき、あなたの姿を確かめ、ぴょんとはねる、ぴょんとはねる。心臓が高鳴る。耳がぴんと立つ。うれしい。あなたがわたしをほしがるなんて。こんなにもいっしんにおってくるなんて。
あなたの足音、あなたの鼓動、あなたのうなり声をわたしの耳は聞く。高まる体温、高まる食欲、飛び散る汗をわたしの耳は聞く。
あなたは決してあきらめるな。足の皮がめくれようと、切り株でつまずこうと、立ち上がりわたしを追ってこい。わたしの肉のうまさを思え。三日ぶりにありつく獲物の味を思え。わたしの肉はすこぶる美味だ。
冬山である。
一面の雪である。
徹底的にふたりきりである。
わたしは逃げる。あなたは追いかけろ。きっとわたしはあなたにつかまる。泣きながら笑い、笑いながら泣いて、やがてあなたに追いつかれてしまう。あなたはわたしに飛びかかる。あたたかな腕。激しい鼓動。ほとばしる汗。耳にかかる息。待っていたよ、この時をずっと、
もう一千年も昔から。
あなたはわたしの首を思いきり咬むがいい。そこがわたしの弱点だ。
白い毛が舞う。赤い血がしたたる。雪がよごれる。空が近い。
ふたつのまなこに虹をうつして、薄笑いしてわたしは絶へる。
待っていたよ。この時をずっと。
行間とか違うかも(汗) 『ターミナル』(1997年)から。平田俊子さんは昭和30年(1955年)生まれ、島根県出身の方です。
rohengram799 at 08:21│Comments(4)│絵本・昔話・童話・法話
この記事へのコメント
1. Posted by 猫ムスメ 2019年01月21日 10:41
玉水物語はツイッターでもワードのランキングに入ってました^^ 結構読んだ人多いみたいですね。
ところで一昨日ちょうど夫とイソップ童話の話になり、夫が小さい頃感銘を受けた話として「キツネと鹿?? の話」を挙げてました(鹿だったかどうか&タイトルは不明)。なんでもキツネと鹿が穴に落ち、キツネが鹿を踏み台に外へ出るけど、約束を破って鹿を引き上げてやらずそのまま逃げた…みたいな話だそうです。
他の物語と違いキツネが制裁を受けるでもなくそのまま終わるので、子供心にも「口約束は信用しちゃいけない」「お人好しは馬鹿をみる」と学び、感心したとか…(笑)。
私も家にイソップ童話の本はあったので読みましたけど、その話は知りませんでした。そんな救いのない話、ありましたっけ!?
ところで一昨日ちょうど夫とイソップ童話の話になり、夫が小さい頃感銘を受けた話として「キツネと鹿?? の話」を挙げてました(鹿だったかどうか&タイトルは不明)。なんでもキツネと鹿が穴に落ち、キツネが鹿を踏み台に外へ出るけど、約束を破って鹿を引き上げてやらずそのまま逃げた…みたいな話だそうです。
他の物語と違いキツネが制裁を受けるでもなくそのまま終わるので、子供心にも「口約束は信用しちゃいけない」「お人好しは馬鹿をみる」と学び、感心したとか…(笑)。
私も家にイソップ童話の本はあったので読みましたけど、その話は知りませんでした。そんな救いのない話、ありましたっけ!?
2. Posted by ミューちゃん 2019年01月21日 16:57


今日は朝から僕の愛猫・タロウ君を動物病院に連れて行った事から


3. Posted by オスカー 2019年01月21日 17:23
猫ムスメ様
キツネと鹿の話、私も聞いたことがないです。ライオンが入る話は読みましたが、内容も違うし…。幻の作品!?(笑) イソップだったらありそうなところがとても気になります! 本屋さんとかに行ったら気をつけて探してみますね。
キツネと鹿の話、私も聞いたことがないです。ライオンが入る話は読みましたが、内容も違うし…。幻の作品!?(笑) イソップだったらありそうなところがとても気になります! 本屋さんとかに行ったら気をつけて探してみますね。
4. Posted by オスカー 2019年01月21日 17:27
ミューちゃん様
キツネは飼うのに条件はいらないようですが、タヌキは保護した場合のみ飼育出来るみたいですが、大きな動物病院じゃないと診察出来る獣医さんがいないかも。
タロウ君は大丈夫でしたか? お大事に!
キツネは飼うのに条件はいらないようですが、タヌキは保護した場合のみ飼育出来るみたいですが、大きな動物病院じゃないと診察出来る獣医さんがいないかも。
タロウ君は大丈夫でしたか? お大事に!