2020年01月13日

献春雲便りNo.13:最初の質問

俳句の季語で次の季節が近づいて来ていることを表すものに「春隣(晩冬)」「夏隣(晩春)」「秋隣(晩夏)」「冬隣(晩秋)」がありますが、夏が隣というのは、汗だくなオッサンと狭いベンチにふたりでいるような気分になって、暑苦しい気持ちになってしまいます〜ベタベタした肌の感じとか、想像しなくていいのにしてしまう💦

山田富士郎さんのこちらの短歌は、なんとなく怖くもあり、残酷さもあるけれど「生きるってこういうことだと気づいた少年の夏」というノスタルジー的なものもあり(あくまで私の鑑賞)好きです。

蝉をとらへ仔にあたへたる母猫の眼の金色の永遠の夏


さてさて……今日は「成人の日」。各自治体の成人式も予定されていると思います。新成人たちにこの質問をしたら、なんとこたえるのでしょう? 国語の教科書にも載っていたそうですが、読んだ世代なのかな? 絵本もありました。




「最初の質問」 長田弘



今日あなたは空を見上げましたか。

空は遠かったですか、近かったですか。

雲はどんな形をしていましたか。

風はどんなにおいがしましたか。

あなたにとって、いい一日とはどんな一日ですか。

「ありがとう」という言葉を今日口にしましたか。



窓の向こう、道の向こうに、何が見えますか。

雨の滴をいっぱいためたクモの巣を見たことがありますか。

樫の木の下で、あるいは欅の木の下で、立ち止まったことがありますか。

街路樹の木の名前を知っていますか。

樹木を友人だと考えたことがありますか。



この前、川を見つめたのはいつでしたか。

砂の上に座ったのは、草の上に座ったのはいつでしたか。

「美しい」と、あなたがためらわず言えるものは何ですか。

好きな花を七つ、挙げられますか。

あなたにとって、「わたしたち」というのは、だれですか。



夜明け前に鳴き交わす鳥の声を聴いたことがありますか。

ゆっくりと暮れていく西の空に祈ったことがありますか。

何歳のときの自分が好きですか。

上手に年を取ることができると思いますか。

世界という言葉で、まず思い描く風景はどんな風景ですか。



今あなたがいる場所で、耳を澄ますと、何が聞こえますか。

沈黙はどんな音がしますか。

じっと目をつぶる。すると何が見えてきますか。

問いと答えと、今あなたに必要なのはどっちですか。

これだけはしないと、心に決めていることがありますか。



いちばんしたいことは何ですか。

人生の材料は何だと思いますか。

あなたにとって、あるいはあなたの知らない人々にとって、

幸福って何だと思いますか。



時代は言葉をないがしろにしている。

あなたは言葉を信じていますか。






自分に問いかける時間、考える時間、大切だなと思いました。そして、私は「言葉の力」を信じています。



rohengram799 at 00:00コメント(4) | 絵本・昔話・童話・法話 | わたしにできること 

コメント一欄

1. Posted by 猫ムスメ   2020年01月13日 11:04
「最初の質問」、素晴らしい詩ですね。
生きてゆく上で大切な事が詰まっている気がします。高校一年生くらいの教科書に載っていたらみんなふと答えを考えるかもしれません。
2. Posted by ミューちゃん   2020年01月13日 17:01
オスカーさん、こんにちは
もう何回もココで書いてると思いますが、成人式に関しては僕は4月生まれで、今更感が有ったので、式には出なかったですね。今朝も情報番組を観ていたら朝早くから気合いを入れて、振袖や髪形をキメてる人が多く居ましたが、そんなに重要な日なのか❓て思ったりします
3. Posted by オスカー   2020年01月13日 20:16
猫ムスメ様
中3の教科書に載っているらしいです。自分たちの時代と国語の教科書に載っている作品って変わりましが、大人になっから思い出す作品が多いといいなぁと思います。
4. Posted by オスカー   2020年01月13日 20:19
ミューちゃん様
今年もなんだそりゃ!?視たいに服装の新成人の姿をニュースで見ました。花魁みたいな格好をして何が嬉しいのかわかりません……18歳成人になっても式典は20歳らしいですが、なんだかなぁですね😑

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メッセージ

名前
メール
本文
記事検索
月別アーカイブ