吉野弘

2018年10月09日

稲熟雲便りNo.12: I was bone

先月23日の読売新聞・編集手帳に、ブラジルで開かれている国際捕鯨委員会(IWC)総会で、商業捕鯨の一部再開を盛り込んだ日本の提案が反対多数で否決されたことに関連して「雪鯨橋」のことを書いていました。


鯨の骨で出来た橋があるとは! 一頭、一体の骨を使って橋を作れるのは鯨くらいしか出来ないでしょうね。その由来、歴史は日本人の鯨との関わりについてさせられます。


【雪鯨橋】

http://tomanosu.hatenablog.com/entry/2017/05/05/040855



あと、本当につながりでコチラも・・・まるでダビデ像のような仁王さまにビックリします。う~ん、寝てみたい( 〃▽〃)・・・ではなく拝みたいです。


【一心寺】

http://blog.taisukedouga.jp/entry/2015/12/29/225402




今回のタイトルは、吉野弘さんの詩「I was born 」のborn(うまれた)とbone(ホネ)をかけてみました (;゚∇゚)


吉野弘さんの詩はコチラです!

http://www.matatabi.net/Poetry/Yosi_03.html




rohengram799 at 00:35コメント(0) 

2018年09月28日

菊咲雲便りNo.17:ほぐす

樹木希林さんの訃報をワイドショーが取り上げた時に、必ずといっていいほどあの「ゼクシィ」のコマーシャルが流れていましたよね。以前、茨木のり子さんの『知命』という詩を紹介しましたが、「ほどく」と「ほぐす」の微妙な違いが人間関係と夫婦関係なのかしら、なんて思ってしまいました。最初、タイトルを見た時に「心身をほぐしてリラックス!」な詩かと思ったら違ったので、あら・・・となりました(。・ω・。)





『ほぐす』   吉野弘


小包みの紐の結び目をほぐしながら
思ってみる
- 結ぶときより、ほぐすとき
すこしの辛抱が要るようだと

人と人との愛欲の
日々に連らねる熱い結び目も
冷(さ)めてからあと、ほぐさねばならないとき
多くのつらい時を費すように

紐であれ、愛欲であれ、結ぶときは
「結ぶ」とも気付かぬのではないか
ほぐすときになって、はじめて
結んだことに気付くのではないか

だから、別れる二人は、それぞれに
記憶の中の、入りくんだ縺(もつ)れに手を当て
結び目のどれもが思いのほか固いのを
涙もなしに、なつかしむのではないか

互いのきづなを
あとで断つことになろうなどとは
万に一つも考えていなかった日の幸福の結び目
- その確かな証拠を見つけでもしたように

小包みの紐の結び目って
どうしてこうも固いんだろう、などと
呟きながらほぐした日もあったのを
寒々と、思い出したりして


    

rohengram799 at 10:23コメント(0) 

2018年07月06日

炎昼雲便りNo.4:風流譚

『風流譚』 吉野弘


葭(ヨシ…善)も

葦(アシ…悪)も

私につけられた二つの名前です

どちらの名前で呼ばれてもハイと答えます


善のさかえる世の中は

悪のはびこる世の中です

私にはよくわかる理屈ですが

人は首を傾げることでしょう






この詩の「私」はいったい「ナニ」なんでしょうね。「人」ではないということだけはわかりますが・・・( ̄~ ̄;) 「風流」というより「禅問答」のようです。


いろいろなことがありますが、おだやかな週末でありますように。台風、大雨、どうぞお気をつけ下さい。



rohengram799 at 11:57コメント(12) 

2018年04月21日

清和雲便りNo.20:身も心も

ある日のお昼時、中学校のちかくを通ったら何か音楽が聞こえてきました。給食の時間だったのかな? 私の中学時代は水曜日だったか、週に1回だけ生徒のリクエストを受け付けて、そのレコード(笑)を放送委員に渡すと流してくれたような気がする~! みんなで大丈夫かなぁ、と言いながらダウン・タウン・ブギウギ・バンドの『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』をリクエストしてキャーキャーしていたような・・・もう40年くらい前だから記憶がイマイチだわ。



玉置浩二さんと宇崎竜童さんが歌う『身も心も』をYouTubeで聴いて、いいわぁ ♪o((〃∇〃o))((o〃∇〃))o♪ とひとりニヤニヤする今のワタクシ。特に2番の歌詞の♪愛とは呼ばず あなたに 愛しい そう打ち明けよう が好き。阿木燿子さんの詞はセクシーでクラクラしてしまいますわ。同じタイトルの吉野弘さんの『身も心も』も好き・・・音読は出来ないけれど(笑)





『身も心も』


身体は
心と一緒なので
心のゆくところについてゆく。

心が 愛する人にゆくとき
身体も 愛する人にゆく。
身も心も。

清い心にはげまされ
身体が 初めての愛のしぐさに
みちびかれたとき
心が すべをもはや知らないのを
身体は驚きをもってみた。

おずおずとした ためらいを脱ぎ
身体が強く強くなるのを
心は仰いだ しもべのように。

強い体が 心をはげまし
愛のしぐさをくりかえすとき
心がおくれ ためらうのを
身体は驚きをもってみた。

心は
身体を一緒なので
身体のゆくところについてゆく。
身体が 愛する人にゆくとき
心も 愛する人にゆく

身も心も?





最後の「?」がスゴい・・・何気ないけど、威力があるのよ・・・ そう、いつまで経っても、どこかにこの「?」はあると思うのさ~( 〃▽〃)







rohengram799 at 13:50コメント(2) 

2017年04月22日

菫青雲便りNo.21:SCANDAL~闇が広がる

今日の読売新聞の「編集手帳」には吉野弘さんの『SCANDAL』という詩が紹介されていました。この詩は他の新聞コラムでも何回か引用されているようです。それだけ世間、特に政治の世界でのSCANDALがたくさんあるということですね。



吉野さんの詩に『祝婚歌』というのがあります。「二人が睦(むつ)まじくいるためには 愚かでいるほうがいい」。結婚式のスピーチでよく使われているようです。結婚式場のパンフレットに使いたいという問い合わせも多かったようで、吉野さんはこんな問い合わせに、「どうぞ自由にお使いください」と言っていたそう。しかし、高校国語の教科書に掲載したいという申し入れは、辞退。



その理由は「 結婚が当面の課題ではない高校生には、ふさわしくない。詩を本当に理解するためには、言葉の意味だけでは不十分だ。年齢や生活経験が必要な場合もある」というものだったらしい。詩に対しての責任感のようなものを感じました。また作品ひとつひとつがどんなに大切なものかが伝わります。



『SCANDAL』

スキャンダルは
 キャンドルだと私は思う。

 人間は
 このキャンドルの灯(ひ)で、しばし
 闇のおちこちを見せてもらうのだと私は思う。

 みんな
 自分の住んでいる闇を
 自分の抱えている闇を
 見たがっているのだが
 自分ではスキャンダルを灯(とも)すことができないので
 他人のスキャンダルで
 しみじみ
 ひとさまの闇を覗(のぞ)くのだと私は思う。
 自分の闇とおんなじだわナ、と
 納得するのだと私は思う。





闇と聞くと、宝塚の舞台『エリザベート』のてわ「闇が広がる」を思い出しますわ。


♪闇が広がる 人はなにも見えない
 誰かが叫ぶ 声を頼りにさまよう
闇が広がる この世の終わりが近い・・・



皆さまは暗闇の中の光になって下さい~よい1日を!





rohengram799 at 11:21コメント(6) 
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