あさのあつこ

2014年05月13日

浮き雲便りNo.6:待ってる

昨日は飛行機雲を見ましたが、「飛行機雲が立つ時は雨が近い」という天気予報(?)があるみたいですね。飛行機が飛んだ後に飛行機雲が残るということは、上空の空気にたくさんの水分がふくまれているということ→だから、雲がしだいに大きくなり、雨が降りやすい、ということらしいです。


昨日の夕方は雨降りになるのではとドキドキしていましたが、雨は今日の午前中でした。地震もあったし、蒸し暑いし……アイス食べたい! 冷夏の予報も出ていますね。農作物の収穫が気になる( ̄~ ̄;)


さてさて、今はあさのあつこさんの『待ってる 橘屋草子』という連作短編集を読んでいます。カバーイラストが少女マンガみたいに可愛くて…最初橘屋草子を「たちばなや・そうこ」と読み(『草子ブックガイド』とかあったし)そうこちゃんという女の子がけなげに働く物語かと思っていました←バカだ(-_-;)…正しくは「たちばなや・ぞうし」です!


12歳の春、貧しい少女・おふくは、江戸・深川にある料理茶屋『橘屋』で奉公を始めます。「藪要りには帰っておいで。待ってるからね」という母親の言葉が胸に沁みる。


「藪入り」は「草深い田舎に帰る」という意味からの言葉みたいです。正月と盆の16日前後に奉公人が主人から休暇をもらって、親もとなどに帰ること。また、その時期。特に正月のものをいい、盆のものは「後(のち)の藪入り」ともいうそうな。


「成人の日」って戦後にできた祝日で、最初は1月15日でしたよね(2000年から第2月曜日になった)。おそらくは次の日が昔の奉公人の休日だった「薮入り」と関係しているのではないかという記事を読みました。「薮入り」で父母のもとに帰ってくる若者たち、この日を鹿児島地方では「親見参(おやげんぞ)」といって、離れて暮らす子供らが親を見舞う日になっていたそうです。「成人の日」が法制化された敗戦直後の工場や商家などには、こうした風習がきちんと残っていただろうから、その前日を祝日にしたのは「大人になった自覚」云々よりも、一生懸命働く若者たちに連休を与えてやろうという「民主主義国家」としての「親心」が働いていたのではあるまいか。いわば「隠し連休」というわけ……みたいな話でした。


横道にそれたついでに『お釜さま(おかまさま)』という古典落語の演目があり、『藪入り』はこれを改作したものだそうで…『お釜さま』の内容はお察し下さい(; ̄ー ̄A


閑話休題。おふくを厳しく躾するのは美しく気丈な仲居頭のお多代。でもイジワルではない、彼女の言葉の裏にある“何か”があることを感じるおふく。彼女が「待ってる」のは何かは読んでのお楽しみでありますが、うら若い乙女が待つといえば…おほほ(o^ O^)シ彡☆ どの話にもお多代さんが絡んでくるみたいですが(まだ読みかけ)彼女のように粋に情をかける人間になりたい~!


そして「待つ」で『沖で待つ』という本を片手に、五木ひろしの『待っている女』あみんの『待つわ』など昭和歌謡を歌いたくなりますが←ないない!(笑)おやぢ乙女のワタクシが選ぶとしたらエミリィ・ディキンソンのこの詩でありましょう(*v.v)。。。。



《もしも愛が・・・・・》


一時間まつのも長いこと
もしも愛がすぐそこにあるとしたならば


永遠にまつのもみじかいこと
もしも愛が最後にむくいられるとしたならば




あなたは何を「待ってる」? あなたは誰に「待ってる」と告げますか?←最近、おサボりペースの私に毎日のブログ更新を「待ってる」とか言わないで~(/´△`\) ワタクシは皆さまからのコメントをいつも楽しみに待っています!!






rohengram799 at 19:06コメント(10) 
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