きつねの窓

2013年05月30日

ヒコーキ雲便りNo.47:いちばんめ…いわく σ(^_^;)?

昨日はあれから『嫁の遺言』という短編集を読みました。作者は加藤元さん、私の名付け親のお坊さまの名前と似ていたのでついつい買ってしまったのですが、男性かと思っていたら女性でした(((^_^;)


表題作の『嫁の遺言』は主人公が満員電車でふと触れた冷たい手の感触が亡くなった妻だと思うところから始まります。ホラーでもなくものすごく泣ける!!を強調するでもなく、淡々とした語り口が「そういうこともあるかもね」と思わせてくれるお話。7つある作品の中で私が一番好きなのは高校時代付き合っていた彼と同級生の結婚式で再会する『いちばんめ』。


♪よくある話じゃないか~と言われそうですが、まだまだ若い高校生カップル、彼女はすすんでる(笑)友だちのアドバイスを真に受けて「私は結構イケイケなんだから」的な振る舞いをしたり、相手からサヨナラを言われるのがこわくて大好きなのに自分からふっちゃって……。再会して彼もへんな意地を張っていたことがわかったけれど、彼も結婚が決まっている。柏原よしえちゃんの名曲『最愛』や吉田秋生さんの名作『櫻の園』の女の子たちを思い出しちょっと胸キュンでありました。


そして『窓の中の日曜日』という作品で『きつねの窓』という童話(でいいのかな?)を知りました。きつねの話は『ごんぎつね』か『てぶくろをかいに』くらいしか知らなかった私('~`;)安房直子さん作で国語の教科書にも載っているとか?


白狐を追いかけていた猟師は、桔梗の原に迷い込む。その白狐が化けた染物屋に入り、お客として白狐の話を聞く。桔梗の花の汁で染めた指で作る窓に、もう2度と会えない人や懐かしい風景が見えることを知る。猟師は鉄砲を代金代わりに、自分の指を染めてもらう。しかし、家に帰ってきた猟師は習慣で手を洗ってしまい、そのふしぎな窓の光景を二度と見る事はできなくなった……絵本でとてもきれいな色で描かれているのがあるらしく、探しにいかねば!!と思いました。


花と言いますと『サンザシの丘』という警察物も読んだのですが、サンザシの花がわからなくて調べてみました。野ばらみたいな白い花でした。花言葉のひとつが「希望」…今はほとんど話題にならない中国残留孤児に絡んだなんとも言えない社会派の小説でした。


小説を読むって忘れていた過去を思い出しますね。短編集の最後は『お帰り、ボギー』というタイトルだったのですが、小学校時代にジュリーの『カサブランカ・ダンディ』がはやって、そのフリのマネをして給食の時間に口に含んだ牛乳を吐き出すバカヤロー(笑)のくだりに思わず吹き出してしまいました。給食の時間っていろいろあったな~って。そしてこの歌詞♪ききわけのない 女の頬を
ひとつふたつ はりたおして~……今だとすぐDVで通報されそう(笑)子どもは意味なんか解らず歌いますねからね( ̄▽ ̄;)


♪ボギー ボギー
あんたの時代はよかった
男のやせがまん 粋にみえたよ~


うーん、さすが阿久悠さんの歌詞はカッコいい!!そして歌うジュリーもカッコ良かった(過去形で申し訳ない!!)……“いちばんめ”に書きたいことからだんだん話がズレてきたのでこの辺で失礼致します~今日も長々とお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m




rohengram799 at 14:40コメント(7)トラックバック(0) 
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