しずかの朝

2013年05月01日

ヒコーキ雲便りNo.26:キミの朝

おはようございます。今日から5月!さわやかな晴れの朝にはなりませんでしたが、小澤征良さんの『しずかの朝』を読んで気分は清々しいです。起承転結のはっきりした物語が好きな人には平坦に感じるかもしれませんが、ゆったりとおだやか、でもちゃんと心に残るものがあって、今月の一冊目にはふさわしい~なんてf(^^;


指揮者・小澤征爾さんの娘さんということを知らず「どこかできいたことのある名前」くらいだったワタクシ、買う決め手になったのはタイトルでした。祖父も漢字で「静」という名前だったから…というまた単純な理由であります(笑)しかし、ここからまた世界は広がる!!


しずかは25歳。家庭のある恋人と別れ、勤めていた会社は倒産(T-T)不思議な縁に導かれ、亡命ロシア貴族の未亡人ターニャが住む横浜の洋館で暮らすことになります。このおばあさん(日本人なんだけどターニャと呼ばれている)は征良さんの母方の祖母がモデルなんだそうです。「この小説を、祖母入江麻木に贈ります。」とあったのですが「どちらさま?」だったもの知らずな私、解説を読んで「そうなんだ」…ハズカシ~!!晩年は料理研究家として活躍されたそうで、本の中にもビーフストロガノフのレシピがありました。


しかし、義理の母上さまはもちろんお貴族さまなので、躾というか立ち振舞いにとても厳しかったそうです。 「座るときは足を組むか、きちんと膝をつけて座りなさい」 「あなたが一生心がけなくてはならないことは、 どういうふうに自分を保つかということ。 顔が美しいとか姿がいいということじゃなく、 あの人はなんて魅力的なんでしょう、と言われるようになることよ」 「黒は誰にでも似合うっていうけれど、それはうそよ」などなど…本当に年中小言をいわれたそうです。でも彼女はそれを吸収して、すっごく魅力的な女性になった!!何冊か本も書いているみたいで……その中にはこんなステキな言葉が。


「二十歳よりも三十歳、四十歳よりも五十歳と人生には季節季節に花があるように、その年ごとの喜びがあるものなのよ」


征良さんの作品でもターニャが同じようなことを言っていました。その征良さんが何年か前に『言葉って「種」みたいだな、と思います。「種」が出会いを通して芽を出して、成長して、深まっていくという感じがします。』と話されている記事を読みました。私の言葉の種はどんなカタチかなかな?ヒマワリの種みたいに食べても美味しいのだといいなぁ~φ(°°)


♪かわろうとする魂と/よどんでしまう魂と/ああ 体じゅう輝きながら/旅立ってゆけ朝に


『きみの朝』のこの歌詞が大好き~(*^^*)


♪モーニング モーニング
きみの朝だよ モーニング モーニング きみの朝だよ


皆さまの朝が毎日輝きますように~今月もどうぞよろしくお願いいたします(((^^;)



rohengram799 at 08:20|この記事のURLComments(16)
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