ふきのとう

2012年03月23日

第729号:闇にゐる蕾

今日はまた雨ですね~あたたかいのか寒いのか、なんだかわかりません(-.-)


以前、鶴彬(つる・あきら)さんの『手と足をもいだ丸太にしてかへし』という川柳を紹介しました。昭和12年、日本は中国と戦争をはじめ、その年に発表したものだそうですが、直ちに治安維持法違反で検挙され、翌年勾留中にかかった赤痢がもとで、29歳で亡くなりました。


今日の朝刊にはその鶴彬さんの別な作品が載っていました。


『暁をいだいて闇にゐる蕾』


繰り返し繰り返し読んでいると、明け方に少しずつ薔薇の蕾が開き、艶やかな姿と香りを誇っているかのような光景が目に浮かんできます。


薔薇の華やかさでなくても、どんな蕾にも内包されているであろう「輝き」が感じられます。パンドラの箱に最後に残された「希望」のような…。


蕪村の句に


『莟(つぼみ)とはなれもしらずよ蕗の薹(ふきのとう)』


というのがありますが~自分が「つぼみ」だとは知らないで生きてきただろう、お前さん。実はオレも知らなかったよ(((^_^;)~みたいな!


小さな植物に対する愛情にほのぼのとし、また季節がくればつぼみを膨らませ、花を咲かせる自然の営みに対する畏敬の念のようなものも感じられて好きな作品です。


今だけでなく、いつの時代もいつの年頃でも「悩み」「苦しみ」は各々あったと思うのですが、その中からうまれた<いのち>が凝縮したような言葉に励まされる毎日であります。


私もまた「つぼみ」であることを許されるならば…暁を胸に抱きながら花開く“あした”を待ちたいです( ̄ー ̄)





rohengram799 at 12:12|PermalinkComments(12)