青池保子さんの漫画『イブの息子たち』シリーズに見せたがりのヴィーナスが出てきたことがありました。あまりにも見せたがりなので、フローラが髪の毛をボンドでガッツリかためていましたわ💦 よく教科書などで見る、大きい貝殻の「ヴィーナスの誕生」を思い出して下さいませ(((^^;)


年末からチマチマとミロの『乳房の神話学』(角川ソフィア文庫)という本を読んでおります。このミロという人はヘンなことに研究熱心なのか、他にも共著でありますが『おなら大全』とか『でぶ大全』とかあります。


エロ本ではなくて、神話の時代から豊穣の象徴としての乳房、彫刻やら絵画やら、文学やら、本当に色んな話が詰まっていて、なかなか先に進めません。信じられないことでありますが、とにかく胸を見せたい!チラリズムではなく、バーン!となんの恥じらいもなく見せまくる女性が溢れた時代があり、教会にも平気で行ったらしいです。隠しなさい!イヤよ!で、教会などが困っている様子などが書いてありました。フランス、ルイ王朝の時代の話ですかね。肉体美(?)に目覚めた女性たちが凄すぎます・・・!


「この聖なる場所に来たりて、なにゆえかほどに身を飾り立て、体形をわざわざ見せつけてまで、人々の視線を集めようとなさるのか。胸も肩も腕もむき出しにするのみならず、贅を凝らした服装をするのがふさわしいとお考えか。ここは偉大なる救世主であられる主が、至高の肉体を通じて、不滅を願う魂に滋養を与え、貞潔への愛を吹き込み、色欲の焔を消して下さる場所。だのにあなた方ときたら、あえて申し上げるが、自分の肉体で人々の目を奪い、魂を惑わせ、官能をかき立て、情欲の火に油を注いでいるではないか。この不信心はいかなるものか。イエス・キリストの肉体にあなた方の肉体を、神の慈愛にあなた方のみだらな愛欲を並べようとでも言うおつもりなのか。」(p77〜78)


本当はもっと口汚く罵りたいのでしょうけど( ̄~ ̄;)


1692年には、胸を隠すファッションが流行した。といって、まったく隠してしまうのではなく、「スティンケルク」という薄手の肩掛をかけるだけだったのだが、それはその年の夏、ベルギーのスティンケルクで、取るものも取りあえず戦闘に加わり勝利を収めたフランスの将校連中が、ぞんざいにネクタイをしめたままで戦ったことに由来する、いわば戦勝記念のファッションであった。(P80)



『ベルばら』を読んだことがある方ならわかると思うのですが、パリの下町のおかみさんたちが肩にかけて胸のところで結んでいるショールみたいなヤツ、あれは「フィシュー」というらしいです。アントワネットの晩年の肖像画にも見られますね。貴族の方々などは豪華なものを身に着けていたようです。

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こちらのブログは他の記事も家具や人形、時計などアンティークでステキな物の話がたくさんなので、漫画に興味ない方でも楽しますので・・・オススメします(*^^*)



この本には文学の中の乳房についてもたくさん書かれていて、短歌や詩、風刺画やポスターなどの写真もあり、世の中の移り変わり等もわかります。まぁ買うのにちょっと勇気がいるかもしれませんが。また500ページ近くあるので持ち歩きには適さないかも(´-ω-`) サクサク読めないし、私も自宅でしか読まないです。だからいつまでも読み終わらない!



大きくても小さくても、女性ならこのうっとおしさがわかるのではないかしら、という桂信子さんの歌で今日は〆たいと思います。


『ふところに乳房ある憂さ梅雨長き』