五家宝

2015年03月12日

咲雲便りNo.12:パパイヤ夫人の魔法(*^O^*)

昨日は森絵都さんの『架空の球を追う』を読みました。水色の空に白い雲、飛んでいく5色の風船の表紙にひかれて(文春文庫)買ってしまった一冊(´∇`)薄いのに中身は大変充実していました!!



表題作は少年野球を見守るお母さん方の会話がメインになっています。他の話も本当に日常の「ああ、あるある」「うん、ありそうだよね」という11編です。なんかうまく最後はオチがついて落語みたい!!と思うものも……。『異国のおじさんを伴う』もおもしろかったけれど、コレはなんかふふっと苦笑いしてしまうタイプですね。最後の『彼らが失ったものと失わなかったもの』は美しい短編映画になりそう……と思いました。タイトルから想像するものとは違いましたが(;^_^A



私が一番気に入ったのは『パパイヤと五家宝』です。一人の晩餐を楽しむ食材を買いに寄った高級スーパー、ウワァ~やっぱりどれも高いわ~と思っている「私」。しかし2000円のパパイヤを躊躇せずに籠に入れたパンツスーツの和風美人(40歳前後・指輪で既婚を確認)に導かれるかのように、野菜など同じ品物をカゴに入れていきます。お肉コーナーでは迷いなくサーロイン肉を手にするパパイヤ夫人!! 150gで3180円( ; ゜Д゜)……ためらいながらもカゴ入れついでにサイコロ型の牛脂も放り込むやっばり庶民な私!

そしてパパイヤ夫人はお菓子コーナーへ。クッキーやらウェハースやら……輸入菓子以外にも和菓子が充実していて、実家の母親がよく食べていた「五家宝」が急に私を現実に引き戻したのです~パパイヤ夫人の魔法がとけた!!


高級品はもとの場所に戻し、豚肉のしょうが焼きをメインに献立を考えて買い物をし直し、レジへ……がっ!!そこで悲劇が……商品を全部スキャンして空っぽになったはずのカゴにいたのは……返してなかった牛脂でした( ̄□ ̄;)!!



……籠の中身とは不相応なそれから目を背け、彼女が私を一瞥する。 責めているのではない。むしろ哀れむような眼差しだ。豚の薄切りロース肉を選びながらもちゃっかり牛脂をせしめていく女。高価なステーキ肉には手が届かないが、せめて脂の匂いだけでも楽しみたいのか? ならば見逃してあげましょう。……



レジのお姉さんは牛脂を豚肉の入ったカゴに入れてくれました……違うの、違うのよ、お姉さん!!これには深いわけが……(とは書いてないですが)と心中で叫ぶ私を知らずにパパイヤ夫人は他のレジでスマートにお買い物を終えていたのでした(≧∇≦)



「五家宝」の名前はだいぶあとから知りましたが、田舎でも食べていました。商売をしていたのでよくお客さんにお茶を出したついでにお菓子も……で、おせんべいよりもやわらか系が年上の皆さまには人気(o⌒∇⌒o) 私はみどり色(ヨモギ?)しか実家では食べたことがありませんでしたが、きな粉もあるんですね。熱くて渋いお茶によく合いますね~食べたくなってきましたわ。


《五家宝》
http://syaruruk.exblog.jp/11315525/



高級スーパーでお買い物をするためには、電車に乗って遠くまでいかないといけないワタクシ、徒歩圏内のスーパーをハシゴするのが日課になっています。さぁ、チラシcheckだ( ̄▽ ̄;)





rohengram799 at 09:21|この記事のURLComments(8)
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