井原西鶴

2016年05月22日

香雲便りNo.23:桃栗三年、母九年(; ̄Д ̄)?

おはようございます\(´O`)/ いい天気です! 今日は「ショートケーキの日」(カレンダーを見ましょう、22の上に15イチゴが乗っていますねぇ)なので、イチゴの句が目につきました。


『一口目苺に届かず三口目に苺なくなる大福四口』(経塚朋子)


「お~いお茶」の俳句に『大福が苺含みて季語になる』というのがあったそうですが、確かに!と感心しました。大福だけでは季節はいつ?になりますもんね。苺は夏の季語、苺の花は春になります。


『ただ苺つぶし食べあふそれでよし』(中村汀女) ……コレは苺大福ではやっちゃいけないですね(; ̄ー ̄A あと「妖怪いちご大福」なるものがありました。子どもが喜びそう!

《江戸うさぎ》
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131105/13032185/



『九年母や頑固を通す生きっぷり』(加藤光樹)


こちらの句はちょっとナゾ……「九年母」ってなんですの? 母になって九年、子を持つ母は強くたくましくなりましてよ(≡^∇^≡)宣言では……ありません! クネンボはミカンの一種です。インドシナ原産で皮が厚く種が多いそうです。今でも沖縄地方ではミカン類は全て「九年母」と呼ぶらしいですね。ミカン類は種から植えると九年で実がなるので、九年で母になるという意味で九年母と呼ぶそうです。今は沖縄など限られた地域でしか栽培されていないようです。



古典落語にも『九年母』という噺がありました。九年母をもらった商家がそれを土産として丁稚に持って行かせますが、。丁稚は九年母を知らない。なんだろ?と不思議に思って袋の中を見ると入っているのはミカンじゃないか! その数がたまたま9個であったのでそのひとつをフトコロに……そして「“八年母”を持ってまいりましたぁ」 向こうの旦那がン( -_・)?と思い袋をのぞき「これは九年母ではないか」と言うと、ちょろまかしたのがバレた(;゜∇゜)と思っい、あわててフトコロの1つを取り出し「残りの1年母はここにございます!!」……( ̄▽ ̄;)



自分で書いておきながら「ちょろまかす」の語源が気になる……1688(元禄元)年に書かれた井原西鶴の『好色盛衰記』の中には《ちょろまかすと言ふ流行言葉も是れおかし》と、はっきりと流行語だと書かれていたそうな! 西鶴はこの言葉の語源を「ちょろまかすとは、チョロリとごまかす事」と書いているそう。「ちょろ」は、ひと目にとまらないほど巧妙ですばやいさまを表す「ちょろり」から……しかし別の説も存在しました。


江戸時代に荷物などを運搬する船のことを「伝馬船」と呼んでいて、それの小型の船の事を「猪牙(ちょき)船」と呼んでいました。この猪牙船は一人乗りでその軽量なことからかなりのスピードが出せたのですが、それより小型でスピードの出る船と言うのも存在していて、それの事を「ちょろ」と呼んでいたらしいのです。そんなムチャクチャ早いスピードを出すちょろを負かしてしまうほど素早く動くことを“ちょろ負かす”と言うようになり、次第に素早い動きで相手に悟られないように行動することをさすようになった……と。なんとなくそれっぽいですね。



ごまかさない、ちょろまかさない……都知事に言いたいような……皆さま、楽しい日曜日にして下さいね(*´∀`)♪





rohengram799 at 06:43コメント(8) 
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