佐野まもる

2016年09月13日

秋雲便りNo.10:夜食

毎日新聞では甘納豆の句でお馴染みの坪内稔典さんが「季語刻々」という俳句や短歌などを紹介するコーナーがあるらしいですね。ウチは読売新聞なのですが、長谷川櫂さんが「四季」というおそらく同じような内容のコラムを連載しているので楽しみにしています。


稲畑廣太郎句集『玉箒』から……「どこに季語があるのだろう?」と思った一句がコチラです。


『夕食は洋風夜食中華風』


朝ごはんと昼ごはんはなんだったのか気になる……ではなくて(^o^;)この句集には「夜食とる仕事の山を睨みつつ」「夜業終へシンデレラエクスプレスへと」などもあるそうです。「夜食」というと受験勉強のイメージが強いですが、秋の季語なんだそうです。秋は農村が多忙の季節。もともとは農民の夜の軽食のことだったみたい。「夜業」も秋の季語で、秋の夜長を働き通しなんて……今は季語になるのか微妙ですね。確実に労基案件ですわ。



『舌噛むなど夜食はつねにかなしくて』(佐野まもる)


夜遊びして「小腹がすいた」「コンビニでおでん買わない?」なんてノリではなく、ノルマをこなすための残業で、落ち着いて食べることも出来ない……そんな油まみれの作業服を着た労働者の姿を切り取った作品だと思いました。


佐野さんは、明治32年生まれ。昭和59年に亡くなられましたが、徳島市出身。板野郡上板町大山寺(四国別格二十霊場1番札所)に『雪嶺(せつれい)となるべき明日へ鐘を撞く』という句碑が建てられているそうです。徳島といえば瀬戸内寂聴さん!徳島県立文学書道館の館長さんなんですね。四国出身の文学関係者の方々、なにか共通するものがあるのか知りたくなりました。





rohengram799 at 00:15|この記事のURLComments(8)
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