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2018年10月29日

稲熟雲便りNo.31:水の星

今日の読売新聞の全面広告、アインシュタインのように 舌を出した樹木希林さんが Σ(・ω・ノ)ノ 朝日新聞は内田裕也さんやモックンたちとの家族写真だそう。うーん、朝日の方が見たかったかも。


https://search.yahoo.co.jp/amp/s/prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000758.000005069.html%3Fusqp%3Dmq331AQECAEoAQ%253D%253D




茨木のり子さんの詩集『倚りかからず』に地球をテーマにした作品があります。最後の言葉がなんとなく、せつなくかなしく響きました。




 『水の星』   茨木 のり子


宇宙の漆黒の闇のなかを
ひっそりまわる水の星
まわりには仲間もなく親戚もなく
まるで孤独な星なんだ

生まれてこのかた
なにに一番驚いたかと言えば
水一滴もこぼさずに廻る地球を
外からパチリと写した一枚の写真

こういうところに棲んでいましたか
これを見なかった昔のひととは
線引きできるほどの意識の差が出てくる筈なのに
みんなわりあいぼんやりとしている

太陽からの距離がほどほどで
それで水がたっぷりと渦まくのであるらしい
中は火の玉だっていうのに
ありえない不思議 蒼い星

すさまじい洪水の記憶が残り
ノアの箱舟の伝説が生まれたのだろうけれど
善良な者たちだけが選ばれて積まれた船であったのに
子子孫孫のていたらくを見れば この言い伝えもいたって怪しい

軌道を逸れることもなく いまだ死の星にもならず
いのちの豊饒を抱えながら
どこかさびしげな 水の星
極小の一分子でもある人間が ゆえなくさびしいのもあたりまえで

あたりまえすぎることは言わないほうがいいのでしょう



rohengram799 at 13:14|PermalinkComments(2)
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