函館

2016年06月16日

閑雲便りNo.21:二日月

函館市で震度6弱の地震のニュースに驚いています。津波の心配はないとはいえ、雨も降っている様子……まだ詳しいことはわかりませんが、皆さまのお知り合いの方々など大丈夫でしょうか?

昨日ようやく都知事が辞任しましたね。今までさんざんごねて、不信任をたたきつけられる前に自分で……そしてあい変わらず不満タラタラ、オレの功績を認めろや!みたいな挨拶に都民でなくてもムカつきました。

『えごの花大学生だ放つておけ』(田中哲也)の俳句も『エゴの塊 枡添なんだろ 棄てておけ』って感じです。次の都知事候補もいろんな名前が出ていますが、とにかく「恥ずかしくない人」にしてほしいです……。



千葉県の今年の夏の課題図書コーナーが本屋さんに出来ていました。気になったのは、小学校の中学年向けの絵本でいいのかな? 『二日月 (ふつかづき)』(伊藤美来 ・作 丸山ゆき・絵)です。

主人公の小学生「杏(あん)」に待望の妹「芽生(めい)」が生まれました。でも芽生は病院のせいで障がいをもって生まれてしまい、杏も両親も今にも死んでしまいそうな芽生になんとか生きてもらうよう、頑張っています。同時に杏は芽生に対してどう接していいのかわからないことも……。杏は親友の一人に妹を紹介しただけで、学校のほかの人には妹の障がいについては話していません。友だちが障がい者の事を「かわいそう」「迷惑」「なりたかった訳じゃない」などと、いろいろなことをいうのを聞きいて嫌な気持ちになっていました。そんなある日、母親が学校の杏のお芝居の発表会に、芽生をつれて見に来ると言います。それに対して「芽生を恥ずかしい」と思います。そしてそう思ってしまった自分にショックを受けて……。大人でも難しい問題ですね。名前がイマドキだなぁって思いました。

タイトルの『二日月』が気になったので調べてみたら「繊月(せんげつ)」とも言うそうです。新月(しんげつ)は月が見えませんが、次の日には日没後1時間前後のまだ明るい空に、繊維の様に細い月が見えることがあるので、この名前がついたようです。三日月はおなじみですね。こちらはわりとはっきり見えるので、初月(ういづき)・若月(わかづき)・眉月(まゆづき)など多くの異称がありました。今だとなにかと話題の「ホテル三日月」が浮かんでしまいますが(O.O;)(oo;) ホテルにしたらいい迷惑でしょうねぇ。


今日はダンナと映画『64 ロクヨン 後編』を観てきました。初のプレミアムシートは座り心地がよかったです! 映画の方は結構詰め込んできたなぁ~という感じがしました。上映後、わりとすぐに明るくなってしまい余韻に浸れないのもありました。原作は買ったので、文字でロクヨンの世界をどっぷりたっぷり楽しみたいと思います。あと仲村トオルが出てるんですが、どうしても『ビーバップハイスクール』のイメージがあって、なんだか私の中では浮いてしまいました(^。^;)



6月も後半になりました。皆さま、お身体に気をつけてこのジメッとした季節を乗り切りましょう。



rohengram799 at 15:24コメント(8) 

2016年05月12日

香雲便りNo.13:海峡の鎮魂歌(レクイエム)

今日もアツい1日になりましたね(;´д`)ゞ!


おぼろ雲便りNo.6:愛の宝石慶雲便りNo.20:はなやか!な火曜日(*´∀`)♪で作品を紹介させていただいたことがある、深津十一さんのブログで「書店での購入は九州でなければできません」という雑誌を知りました。九州につながりがない人はダメよ!ということはなく、内容も自由。ただ販売が九州onlyということだそうです。「通販で入手することはできますので、興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。」とのこと。伽鹿舎さんサイトの『片隅02』のページです。
  
http://m.kaji-ka.jp/editor/5716



さてさて……この前『海峡の鎮魂歌(レクイエム)』という熊谷達也さんの本を読みました。熊谷さんは仙台在住だそうで、あの震災から半年後、悩み迷いながら筆をとった長編小説で『烈風のレクイエム』を改題したものです。


昭和のはじめに函館を襲った3つな大きな「災害」。昭和9年の大火災、20年の大空襲、そして29年の青函連絡船「洞爺丸」の転覆事故。その全てに遭遇する函館の潜水夫・泊(とまり)敬介。大火災では母と妻を失い、幼い娘は行方不明のまま。避難する時に出逢った母子と生活するようになり、子どもが産まれますが、戦争によりまた思わぬ方向に事態が進みます。九死に一生を得て、迷い、絶望し……それでも助け合いなから生き抜いていこうとするく男とその「家族」の物語です。


「喪失」「再生」「鎮魂」の三部構成。ちょっと出来すぎじゃない?と思う再会などありますが、あの混乱の時代だからこそあり得たように感じますし、その奇蹟と思えるような出来事がないとあまりにも辛すぎると思いました。ただ遺体引き揚げ等に関して描写がかなり詳細なので、震災や火災、事故などで身近な方を亡くした人には読むのは拷問に近いものがあるかと思います。


敬介の血のつながりのない長男は、戦時中、自ら予科練に入ります。戦後、復員した息子に自分の後を継いでほしいと思いますが、頑なに拒否されます。それは実子でないことの反発ではなく、まだ幼い弟に対しての気づかいではなく……彼はあの特攻兵器「伏龍」の訓練兵だったのです。


伏龍は潜水服を着て、爆雷のついた竹槍を持ち、水中に潜って、近づいてきた敵に自爆攻撃をするというもの。「水際特攻隊」「幻の特攻兵器」「人間機雷」等、様々な異名で語られていますが、回天に比べたら知らない人の方が多いのかも……。潜水夫の仕事を知っていたから、伏龍がどんなに粗末なものかわかってきます。文章でもそれが綴られています。訓練中の仲間の死亡事故も見てきました。彼の人生が大きく変わったのは当然だと思えます。

http://blog.goo.ne.jp/raffaell0/e/8f5109701a1cecae47d2570716275399

http://magazine9.jp/60th/seguchi/index.html




物語の最後の方にこんな文章があります。心に留め置いて毎日を過ごしていきたいと思いました。



『人と人を結びつける絆は、人生の苦難や嵐を乗り越えれば乗り越えただけ、いっそう太くて頑固なものになる。ただし、その絆は、人の努力によってのみ作られる。裏返せば、努力を怠ったとたん、存在したはずの絆はあっさり切れる、ということだ。
そして、なにかの因果で生き延びてしまった者は、与えられた日々を精一杯生きることでしか、死者の魂を悼み、鎮めることができないし、それが残された者に課せられた義務なのだろう……。』




体調管理が難しい天気になっています。皆さま、どうぞお気をつけ下さい。





rohengram799 at 19:15コメント(8) 

2015年12月02日

色雲便りNo.1:いろいろ師走

12月になりました~ウチにいくつかあるカレンダーの1つは函館のどこかの(笑)クリスマスツリーの写真です。今日は冷えるし、冬の函館かぁ…温泉でゆっくりしたい!と思っていたらテレビで湯の川温泉にマッタリつかるおサルさんたちの映像が流れた~!うらやましい~!



昨日は喜多南さんの『絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート』という長いタイトルの文庫書き下ろしを読みました。絵本作家で童話マニアの不思議少女と彼女に振り回される真面目なクラス委員の少年。アニメ向けだな~という内容ですが、知らない童話の世界を絡めた青春ミステリーはおもしろかったです。あ、名前は「ももとせ・ななひめ」と読みます。長い名字にハデな名前、イマドキかしら(´・ω・`)?


最初は白雪姫をモチーフにした話だったのですが、グリム童話初版では王子さまのkissではなく王子の家来に背中を蹴られて毒リンゴを吐き出すという……ちっともメルヘンではないですね(-o-;) 他に『ヘンゼルとグレーテル』『雪の女王』『シンデレラ』『狼と少年』『眠れる森の美女』『幸福な王子』が出てきます。


シンデレラの男バージョンとしてロシア民話『魔法の馬』が紹介されていました。絵本でもあるんですね。馬の絵本は『スーホの白い馬』しか見たことがないかも。目から火花をちらし、鼻から煙をふきあげている。人間の言葉を話すという不思議というかスゴい馬です。高い塔の窓辺にいる姫のもとへ馬で駆け上がり指輪を指から抜いた者が姫と結婚できるという条件をクリアした三人兄弟の親孝行な末息子が逆玉にのりました!的なハッピーエンドらしいです(; ̄ー ̄A



リンゴといえば、以前書いた新人さんが昨日休みなのに、職場にリンゴをもって現れました。「オスカーさんとはしばらく会わないから早いうちにと思って」と言われましたが、土曜日に仕事一緒ですよ~リンゴはそんなにすぐ傷まないはずだけど……すぐ届けたい!ところが不思議系オバサマなのかしら? 有り難く頂いてきました。リンゴの赤は可愛らしい(´∇`) そういえば愛媛発の日向夏×アンコール(キングと地中海マンダリンの交雑種)から出来た「姫の月」というミカン?があるそうですね。あと宮崎の完熟キンカン「たまたま」……もしいただく機会があればですが、誰からもらうかで受け取る時の反応が違ってきそうです(≧▽≦)
 



今月は寒くて慌ただしいけれど、カラフルな色に囲まれて元気に過ごしたいと思い「色雲便り」にしてみました。「いろくも」さんという名字は奈良県に数軒いらっしゃるようです。



ではでは…今月もどうぞよろしくお願いいたします。皆さま、お身体に気をつけて下さいませ。






rohengram799 at 15:02コメント(14) 
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