北川冬彦

2018年04月21日

清和雲便りNo.21:雑草

4/21読売新聞・編集手帳に


いろいろな学会があるものだ。米国には「雑草学会」という研究者の集まりがあって、雑草は次のように定義されている。〈人類の活動と幸福・繁栄に対して、逆らい、妨害する植物〉


とあり、雑草学会を検索したら日本にもありましたわ。「雑草」というと、米国の定義のように考える人も多いのだろうけれど(名前がちゃんとある植物だって、場所によってはジャマで草むしりの対象になるけどね)明治33年に生まれ、平成2年に鬼籍に入った、北川冬彦( 社会的な関心が強く、尖鋭な批評的直感と暗喩の方法をもって、戦争の悲惨さなどを訴える詩を作った)という人の『雑草』という作品は、除草しないで欲しいと思いました。




 『雑草』 (北川冬彦)           


雑草が

あたり構わず

延び放題に延びている。

この景色は胸のすく思いだ、

人に踏まれたりしていたのが

いつの間にか

人の膝を没するほどに伸びている。

ところによっては

人の姿さえ見失うほど

深いところがある。

この景色は胸のすく思いだ、

伸び蔓(はびこ)れるときは

どしどし延び拡がるがいゝ。

そして見栄はしなくとも

豊かな花をどっさり咲かせることだ。




rohengram799 at 23:13|この記事のURLComments(2)
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