啓蟄
2021年03月05日
華節雲便りNo.5:およぐひと
今日は啓蟄。地方新聞にはカエルの卵の記事が……アップで見るとビックリしてしまいますわ(^_^;) 田んぼも少なくなってきたし、オタマジャクシを見る機会も減ってきているかもしれないですが。
*****
「およぐひと」 萩原朔太郎
およぐひとのからだはななめにのびる、
二本の手はながくそろへてひきのばされる、
およぐひとの心臓(こころ)はくらげのやうにすきとほる、
およぐひとの瞳(め)はつりがねのひびきをききつつ、
およぐひとのたましひは水(みづ)のうへの月をみる。
*****
この『月に吠える』に収められている詩は有名私立中学校の入試問題にもなったとか……小6の国語の教科書にも載っているとか……子どもが読む場合はこの文章をそのまま素直に受けとるんでしょうか? というか、どんな問題だったのか気になる!
文字通り素直に読んでも、なんかちょっとゾクッとするのは「たましひ」という言葉があるからなのか。泳いでいるのは海でもプールでもなくて、あちらとこちら、目には見えない世界ではないのか、と思ってしまいます。
身体が斜めにのびるのは力が入っていないからではないのか、瞳がつりがねを見ないで音をきいているのはなぜなのか……海の中でただ流されさまよっているのではないか。
こんなことを考えていたら同タイトル『およぐひと』という絵本があることを知りました。
https://www.cojicoji.com/shuhei/oyog.html
*****
天気予報とともに桜の開花予想について話題になる時期です。あの春からずっと、何年経っても「今年の桜」です。読むたびに胸がいっぱいになります。涙が出ます。
みちのくの今年の桜すべて供花 高野ムツオ
ではでは……皆さま、おだやかな週末をお過ごし下さいませ。
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「およぐひと」 萩原朔太郎
およぐひとのからだはななめにのびる、
二本の手はながくそろへてひきのばされる、
およぐひとの心臓(こころ)はくらげのやうにすきとほる、
およぐひとの瞳(め)はつりがねのひびきをききつつ、
およぐひとのたましひは水(みづ)のうへの月をみる。
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この『月に吠える』に収められている詩は有名私立中学校の入試問題にもなったとか……小6の国語の教科書にも載っているとか……子どもが読む場合はこの文章をそのまま素直に受けとるんでしょうか? というか、どんな問題だったのか気になる!
文字通り素直に読んでも、なんかちょっとゾクッとするのは「たましひ」という言葉があるからなのか。泳いでいるのは海でもプールでもなくて、あちらとこちら、目には見えない世界ではないのか、と思ってしまいます。
身体が斜めにのびるのは力が入っていないからではないのか、瞳がつりがねを見ないで音をきいているのはなぜなのか……海の中でただ流されさまよっているのではないか。
こんなことを考えていたら同タイトル『およぐひと』という絵本があることを知りました。
https://www.cojicoji.com/shuhei/oyog.html
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天気予報とともに桜の開花予想について話題になる時期です。あの春からずっと、何年経っても「今年の桜」です。読むたびに胸がいっぱいになります。涙が出ます。
みちのくの今年の桜すべて供花 高野ムツオ
ではでは……皆さま、おだやかな週末をお過ごし下さいませ。
rohengram799 at 15:30|この記事のURL│Comments(2)
2014年03月06日
東雲便りNo.5:蠢(うごめ)くおやぢ
ワタクシ、新しいメガネに替えて新しい世界が開けたような気がします(笑)右目が強度の乱視のためレンズはいつも在庫無しのお取り寄せで1週間くらい出来上がりを待つのですが、今回はそんなことをいってられないので「とりあえずあるものでお願いします!」とスピーディーに仕上げていただきました! 少し落ち着いたら本当に度のあったよいメガネを買って、今かけているのをスペアにしたいと思います。
さてさて…今日は『啓蟄』ですね。春の暖かさを感じて、冬ごもりしていた虫が外に這い出てくる時期です。「啓」には「ひらく、開放する、(夜が)明ける」などの意味が、「蟄」には「冬ごもりのために虫が土の下に隠れる、とじこもる」という意味があるそうです。
古い中国語で「虫」は広く動物を意味していて、なんと虎を「大虫」と呼んだ例もあるとか。陰陽五行で季節に生物を配分した五虫では、春は鱗虫(蛇魚等)、夏は羽虫(鳥等)、秋は毛虫(獣等)、冬は介虫(蟹等)……少しも風情を感じませんが、中央に裸虫(つまり人間)が配されているそうです。
日本語の「ムシ」は自然発生する小動物の総称と考えられていて、ヘビはムシの中には入っていなかったのですが、中国語の虫偏のついた蛇が入ってきたことにより、ヘビもムシとして扱われることに……! マムシっていますが、これは「ムシの中の虫」「真のムシ」という意味で「真虫(まむし)」と呼ばれるようになったそうです~ビックリですな(@ ̄□ ̄@;)!
日本人は無類の虫好きらしく(そんなことはない!という方もいらっしゃるでしょうが)平安時代から「虫放ち」「虫聞き」「虫合わせ」といった遊びがさかんで、虫売りという鳴く虫を売る商売もりっぱに成立していたそうです。今もスズムシとか売っていますよね。
『啓蟄』が和歌や俳句に取り上げられることはそれほど多くなく、季語として俳句にさかんに詠まれるようになるのは、近代になってからで、特に高浜虚子以降だとか。今回は虚子ではなく他の方の俳句です。
『啓蟄や指輪廻せば魔女のごと』(鍵和田ゆう子)
ゆうこさんのゆうの字は「禾(のぎへん)」に「由」だそうです。この漢字とは違うかも…変換しても見つからなかった。 「釉子」なのかな?
指輪をまわしても、髪をほどいても、メガネをはずしても(笑)乙女は魔女になれるかも……しれない!!
さてさて…今日は『啓蟄』ですね。春の暖かさを感じて、冬ごもりしていた虫が外に這い出てくる時期です。「啓」には「ひらく、開放する、(夜が)明ける」などの意味が、「蟄」には「冬ごもりのために虫が土の下に隠れる、とじこもる」という意味があるそうです。
古い中国語で「虫」は広く動物を意味していて、なんと虎を「大虫」と呼んだ例もあるとか。陰陽五行で季節に生物を配分した五虫では、春は鱗虫(蛇魚等)、夏は羽虫(鳥等)、秋は毛虫(獣等)、冬は介虫(蟹等)……少しも風情を感じませんが、中央に裸虫(つまり人間)が配されているそうです。
日本語の「ムシ」は自然発生する小動物の総称と考えられていて、ヘビはムシの中には入っていなかったのですが、中国語の虫偏のついた蛇が入ってきたことにより、ヘビもムシとして扱われることに……! マムシっていますが、これは「ムシの中の虫」「真のムシ」という意味で「真虫(まむし)」と呼ばれるようになったそうです~ビックリですな(@ ̄□ ̄@;)!
日本人は無類の虫好きらしく(そんなことはない!という方もいらっしゃるでしょうが)平安時代から「虫放ち」「虫聞き」「虫合わせ」といった遊びがさかんで、虫売りという鳴く虫を売る商売もりっぱに成立していたそうです。今もスズムシとか売っていますよね。
『啓蟄』が和歌や俳句に取り上げられることはそれほど多くなく、季語として俳句にさかんに詠まれるようになるのは、近代になってからで、特に高浜虚子以降だとか。今回は虚子ではなく他の方の俳句です。
『啓蟄や指輪廻せば魔女のごと』(鍵和田ゆう子)
ゆうこさんのゆうの字は「禾(のぎへん)」に「由」だそうです。この漢字とは違うかも…変換しても見つからなかった。 「釉子」なのかな?
指輪をまわしても、髪をほどいても、メガネをはずしても(笑)乙女は魔女になれるかも……しれない!!
rohengram799 at 20:02|この記事のURL│Comments(6)