帚木蓬生

2013年08月22日

入道雲便りNo.25:シモフリの記憶

今日はダンナと『終戦のエンペラー』を見に行ってきました。チラシを読んでずっと楽しみにしていたのに……なんだよ(`Δ´)とちょっとお怒りモードになってしまいました。日米間の恋愛は大変だったのよ~としたかったのかもしれないけれどかえってへんな話になって中途半端!終戦直後の日本の様子を丁寧に描いているわけでもなく…亡くなられた夏八木勲さんの演技は良かったですが、物語全体としてはガッカリでした。


お話は変わりますが、新聞の新刊広告に『移された顔』というのがありました。「他人の顔を移植されたら、心は「自分」のままでいられるのだろうか?……交通事故によって脳死となった親友の顔が、大火傷を負った私の顔に移された。彼女の家族は、恋人は、私の親は、そして私は、これまでと同じように、暮らしていけるだろうか?」


移植された臓器が記憶を持っているという話はいくつか読んだことがあるのですが「顔移植」の場合も記憶は残っているのかしら?などと考えてしまいました。生前キライな人に会ったら顔がひきつるとか…でもそんなことより全く見知らぬ人の顔ではなく親友の顔になるなんてどんな気持ちなんでしょうか……自分で望んで整形するのと違いますからね。まわりの人たちの困惑も想像すると恐い(-_-)
小さい頃は「毎日好きな顔に変えて学校に行きたい!」と思っていましたが、実際そう出来たらどうなんでしょ~怪人二十面相になれるか←(゜゜;)\(--;)


記憶についての小説では以前読んだ北野勇作さんの『かめくん』が好きなのですが(亀記憶と書いてカメモリー!)私自身に記憶保存機能があるとしたらどのくらいの容量があるのかなぁ~身体に脂肪がたっぷりなので霜降り肉みたいな状態でメモリーされている気がしてきました(~_~)






rohengram799 at 23:20コメント(11) 

2013年03月24日

らくだ雲便りNo.38:くぅ~(~_~)の色紙

今日は思っていたより天気は悪くなかったですが、桜はだいぶ散ってしまいました。おちょこをふせたような形で路面におちている花が多く、椿のドサッ!とした重量感に比べてその軽さがちょっとせつないワタクシです。


さて…今日はまたミョ~な出来事がありました。午後、郵便受けに何か入っているので取り出してみたら色紙が2枚…いかにも女の子たちの文字で寄せ書きっぽい…えっとぉ……ウチの下の子は明日卒業式だし、今日は母の誕生日だけど全く関係ないよね?


どうも近くの中学校の部活で卒業生が後輩たちに書いたものらしい(あと2年あるから頑張ってとか書いてあった)……集合ポストだから入れ間違いなのかな、とは思いましたが両隣に中高生はいない。仕方ないので、テケテケ中学校まで持って行きましたよ~(--;)


私が驚いたのは、その色紙が封筒や袋に入っていなくて、そのまま郵便受けに入っていたこと。もしウチのポストが悪ガキにイタズラされてゴミとか入れられていたら色紙も汚れる可能性だってあるのに……そういうことは考えないのかしらん?「次は○○にまわしてね」とかメモがあるかと思ったけどソレもなかった。意地悪なおばちゃん、もしくは腐った根性のオッサンだったら色紙はゴミ箱行き、空き地に放り投げる等々の行為をするかもしれないんだよ~もっと気をつけないと!!と思いました。直接渡せるならその方がずっと安全でいいのに……。


帚木蓬生さんの短編集に『空の色紙』というのがあるのですが、「そら」ではなく「くう」と読みます。主人公の小野寺摂二は精神科医(作者もそう)。殺人容疑者の精神鑑定のため鹿児島へ行くのですが、知覧で亡くなった兄の書いた色紙と出会います。彼の妻は兄の妻でもありました。「かわいそうだから」というより「労働力として」嫁を引き留める意味で、兄弟との再婚は多かったみたいですね。この話はどうだったか、もうだいぶ前に読んだので記憶にはないのですが。今の15歳くらいの子どもたちには特攻隊や戦争なんてドラマやゲームの中でのものなのかなぁ、なんて考えてしまいました。


何はともあれ、無事に色紙が「Misaki」ちゃんと「Madoka」ちゃんの手に届きますように!そしてお届けものはきちんとしようね~(((^^;)




rohengram799 at 17:25コメント(15) 

2012年07月27日

あかね雲便りNo.104:ばらまくら

「これ、ばらまくら?」と方言ぽくしゃべると、チラシでもあちこちにポイポイするみたいだわぁ~と思いながら《薔薇枕》という美しい言葉に出逢い、カチカチする「金曜日の妻」であります!!←つまみ出さないでぇ~かな!!(((^_^;)


加藤楸邨さんの俳句で薔薇枕という言葉の入った句を新聞で読んだ気がしたのですが、その新聞は見つからず…加藤三七子さんという方が『薔薇枕つくる横顔見せゐたり』という句を詠んでいらっしゃいました。また作者は違いますが『薔薇枕』という歌集を出されている方々もいらっしゃるのですね。この場合、絶対漢字の「薔薇」がいいですよね~(^.^)


さて、薔薇枕ですが、おそらく花びらを乾燥させて袋に入れて枕にしたものだと思われます。今なら普通の枕にローズオイルを数滴とか、薔薇の香りのグッズのあれこれを部屋に置いたら、ローズルーム完成!!ってなりそうな気がしますが、実際作るとしたら小さいものでもスゴく大変そう…と思っていたら、作られた方の記事がありました。素晴らしい!!


http://plaza.rakuten.co.jp/yu3447/diary/201206280000/


よくバリ島なんかのホテルで、ベッドやお風呂にお花がたくさんありますが、あれって実際はジャマではないのかしら…といつも思ってしまいます(~_~;)浴槽のは網ですくうのかしらとか排水口に詰まりそうとか…全くロマンのカケラがないおばちゃんでスミマセン('~`;)


ステンドグラスのことを『薔薇窓』というと帚木蓬生さんの同名小説で読んだ記憶がありますが、正確にはちょっと違うみたいですね。でも美しいからいいや(笑)




rohengram799 at 15:05コメント(10) 

2011年04月29日

第470号:愛を釣りに沖で待つ(^。^)y-~

芥川賞受賞作品の『沖で待つ』(絲山秋子)…タイトルからして海のオトコ達の苦悩やら葛藤やらのドシリアスな展開かと勝手に想像していたら全く違いましたわ(((・・;)


夫が妻に書いていたラブレターもどきの詩の一節がタイトルでした。


『俺は沖で待つ/小さな船でお前がやって来るのを/俺は大船だ/なにも怖くないぞ』


男性って港、港に女をつくり…気ままな水兵さんな感じですけど(笑) 船として一ヶ所に留まり、ましてや小舟を待つイメージなどなかったので、新鮮といえば新鮮…「お刺身でもいただけます」みたいな(笑)


沖にいる自分のところまで来い!!というのは亭主関白な気もしないではないが…「ある程度は人生の荒波を乗り越えないとダメだぜぃ!」みたいな感じなんでしょうか( ̄▽ ̄;) しかし、そこまでしてたどり着く価値のある殿方は世の中にどれくらいおられるのかしらん…女もそうですが(-_-;)


芥川賞はガチガチのいかにも純文学、難解で長編、直木賞はざっくばらんなアサヒ芸能か週刊大衆が(笑)みたい…というとんでもない先入観を持っているワタクシ(~o~) 本を買う時は受賞作云々なんて考えませんが、山本周五郎賞の『閉鎖病棟』(帚木蓬生・エロゲーにあらず!!)はすごく納得しました。


医者で作家のせんせ~は多いですが、私はこの方の作品が大好きです。どんな人間に対しても限りない愛を感じるから。『アフリカの蹄』もオススメです!!



rohengram799 at 10:34コメント(9) 
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