平谷美樹

2018年01月24日

新光雲便りNo.18:遊技場御掃除之者

「掃除ってのは、神業だって」「穢(けが)れを祓(はら)い清める、尊い仕事だってな」・・・以前読んだ『神様の御用人』シリーズの中にこんな言葉がありましたが、これは彼らのためにはあるような言葉かもしれない!な『江戸城御掃除之者』2巻を読み終わりました。


https://www.kadokawa.co.jp/product/321707000572/


江戸城御掃除之者の組頭・山野小左衛門は、またも上司から極秘任務を命じられます。紅葉山の御文庫からなくなった本の捜索・・・消えたのは蘭語の洋書1冊と漢書2冊。漢書の方はどうやら艶本らしいく、その話でちょっと盛り上がったりしてしまったり(笑) しかし、将軍の御蔵書が消えたとなれば一大事。疑わしき人物を御風干に乗じて誘い出そうと策を練りますが、同時に黒鍬者との掃除合戦も始まって・・・な第1話。


第2話は今の浜離宮の「池から魚が減るのはナゼだ?」を解決するために寒い中、池浚いをすることに。一度行ったことがあるので、当時、あの場所の掃除を・・・と考えただけでクラクラしてしまいました。ここにケチケチ将軍・吉宗も出てきたりして。知知武(ちちぶ)ってどんな魚だ?と思ったらダボハゼのことらしいです。


遊技場(パチ屋だけど)御掃除之者である私には、このままメンバーが本当に羨ましくて仕方がないです。みんな自分の仕事に誇りを持って、それぞれ頑張っている。草むしりだって手を抜いたりしない。どこかのN氏とは全く違うのです!←力入っちゃうわ!


「武士は戦いのためによい刀を手に入れた。御掃除は戦でござる。よい道具はよき御掃除をするための刀だ。優れた武士は刀を疎かにはせぬ。だから掃除之者は道具を疎かにはせぬ」



山野の長男も見習いとして初参加した煤納めの第3話は得にコミカルな場面が多くて楽しかったです。掃煤納めの日の胴上げの風習、知りませんでした。

https://edo-g.com/blog/2016/12/new_year_holiday_season.html/2



早くも次巻が待ち遠しいですが、その頃には「遊技場御掃除之者」から引退しているかもしれません(^^;)(;^^)




rohengram799 at 14:31コメント(4) 
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