怪談

2019年01月22日

萌月雲便りNo.22:冬のオバケ

朝から消防車のサイレンが……空気がカラカラに乾燥しています。火の用心!


さてさて……キツネであれこれ調べていた時に歌舞伎の『保名』にキツネがでて来たような、と思い検索したところ、キツネよりもよく時代劇で病気のお殿様が頭に巻いているハチマキに関心がいってしまいました。この中に江戸時代以降鉢巻髪型で身分を表していたので、帽子文化が盛んにならなかった、というようなことが書いてあって、おおー!と思いました。確かに町人髷とか有ったし、女性も既婚と未婚で結い方が違ったし。


【保名】
http://mizuki-kasou.blogspot.com/2018/10/2.html?m=1


【髷について:ちょっとadult系?もアリ】
http://genkaisplash.blog137.fc2.com/blog-entry-305.html




こちらは何を調べていた時に見つけたのか忘れてしまいましたが、河鍋暁斎(1831─1889)という人が描いた絵を見ました。冬に見る幽霊画にウワァヘ(゜ο°;)ノ でしたが、わりと私好みだったのでブログに書いておこうと。地獄太夫は人気のキャラなのかな?

河鍋は幕末から明治を生きた絵師で、幼い頃に浮世絵師の歌川国芳に入門、狩野派に学び19歳の若さで修業を終え、さらに流派に捉われず様々な画法を習得。仏画から戯画まで幅広いです。埼玉に美術館があるみたいです。行ってみたい!



【河鍋暁斎:幽霊絵や地獄太夫など】

http://artmatome.com/%E6%B2%B3%E9%8D%8B%E6%9A%81%E6%96%8E%E3%80%80%E3%80%90%E7%95%A5%E6%AD%B4%E3%81%A8%E4%BD%9C%E5%93%81%E4%B8%80%E8%A6%A7%E3%80%91/



怪談を詠んだもので最近知った、吉井勇さんの一首。話し方が少し怯えた感じなのか、唇がちょっと震えてしまっているのか、所作が艶っぽいのか………いろんな意味でドキドキ( 〃▽〃)!


『怪談を君が口より聴くときは戀がたりよりなまめかしけれ』



【追記】

暁斎は狂斎と名乗っていたらしい。名前を変えるきっかけとなったのがコチラの一件らしい(;-ω-)ノ

https://muchasgracias908.blog.fc2.com/blog-entry-101.html?sp



rohengram799 at 07:24|この記事のURLComments(0)

2018年10月03日

稲熟雲便りNo.5:秋の『怪談』

小池真理子さんの『怪談』(集英社文庫)を読みました。秋に怪談というと、飯田蛇笏の「くろがねの秋の風鈴鳴りにけり」みたいに、季節外れのもの悲しさみたいな喪のを感じますが、どちらかといえばファンタジーに近いかも?


「岬へ」「座敷」「幸福の家」「同居人」「カーディガン」「ぬばたまの」「還る」・・・稲川淳二さん的な、正統派(?)ホラーというより、人間の心が造り出した「なにか」を書いているように感じました。怖いことは怖いのだけれど。特に「カーディガン」はアヤシイものの正体がわからない不気味さ、でも気になって引き付けられつてしまうところとか、ヒャー!でしたね。


私が1番好きなのは「還る」です。昭和16年生まれの女性が語る、還暦をむかえるまでのいろんな嬉しいこと、悲しいこと、出逢いと別れ。



愛したり愛されたり、求めたり失ったり、泣いたり笑ったり、魂と呼んでもいいのでしょうけれど、一刻の休みもなく、井戸を掘り下げていくようにして、自分の意識の底の底を掘り続けていた人の心が、そんなに簡単に消えてなくなってしまうものだとは、どうしても思えなくて。いい年をしておかしいかしら。(p249)



死んだというのに、やっぱりまだ心は生きているのね。その心に衣装をまとって、粘土細工みたいに顔やら姿かたちやらを作って加えて、そうやってあちら側の世界から死者はもどってくるのね。あちら側の世界とこちら側の世界はいつも、目に見えないところでつながっていて、そのつながっていることに気づくことにできた人だけが、還ってきた人と再会を果たすことができる……そんなふうに思います。(p281)



東雅夫さんの解説もよかったです~お盆やお彼岸の時期に読みたくなる作品のひとつですわ。


https://blog.goo.ne.jp/tetokosan/e/265a5409623a3f2ddefa6d1b8623a5fa

rohengram799 at 11:10|この記事のURLComments(2)

2016年07月12日

布雲便りNo.12:枝豆

明日は『オカルトの日』だとか……それに合わせたわけではないのですが、岡本綺堂、小泉八雲、橘外男、池田彌三郎などの怪談全15話を収録した『見た人の怪談集』を読み終わりました。なんというのでしょう、怖い((((;゜Д゜)))と思うものばかりでなく不思議だったり、イマイチよくわからなかったり(文体や文字が古い…差別用語がバンバン出る時代の作品がほとんど)いろいろなのですが、小泉八雲の蒲団にまつわる怪談は怖いというより切なく美しい物語だと思いました。訳した人がうまいのかしらん?



今は『海馬』の最初の作品「鰻」を読んでいますが、ウナギさんという名字の方がいるみたいですね。ウナギにあう名前はいったいなんなのか? また「じゅん菜でウナギをつなぐ」なんてことわざ(?)もあるとか……どちらもヌルヌル(◎-◎;) じゅん菜でウナギは縛りようがありません。転じてぬらりくらりして要領を得ないこと。「ひょうたんでナマズを押さえる」ともいうそうです。



夏と言えばビールに枝豆!のイラストなどよく見かけますね。


『枝豆やこんなものにも塩加減』(北大路魯山人)


作者は『美味しんぼ』ではお馴染みの、陶芸家で料理の研究家としても有名だった魯山人(笑) 「こんなものにも」とは枝豆をバカにしてるのか(`Δ´)と庶民は思ってしまいますが、ちょっとした匙加減一つで味は変わりますね~! 句の出典は不明だそうですが、辻嘉一さんという懐石料理「辻留」の主人が書いた『味覚三昧』(1979)とい本から(だと思われる)の一文がコチラ!


「塩水を煮立たせた中へ大豆を入れ、蓋をしないで茹でると色よく茹であがります。しかし、本当の旨味は、水から塩加減の中でゆっくり軟かく茹でて、蓋をしておき、冷えるのを待っていただくと、その味わいは素晴しく、歯ざわりはむっちりとして、味が深いものですが、退色して茶っぽくなり、いくらでも食べられるので気をつけましょう」。


ムッチリとした奥深い味わい……よく聞く「素材本来の味」ってヤツですか!? お店ではツヤツヤしたグリーンの枝豆が見た目もよくて美味しそうに感じますが、自宅だったら別にいいかも……なんか小麦色に焼けた肌のムチムチな、昔懐かしいヤマンバギャル姿の娘と縁側に並ぶオヤジを想像してしまう~「お前ももうそんな格好は卒業しないとな」と缶ビールを渡して涼みながら、都知事選の話なんかしたりして(^。^;)



うなぎの神様・三嶋(みしま)神社についてはコチラで!
http://kyoto.wakasa.jp/detail/25/502/




rohengram799 at 23:59|この記事のURLComments(8)

2015年05月30日

碧雲便りNo.30:グーッ!ときて(丿 ̄ο ̄)丿

夜中1時過ぎの地震には驚きました! 北関東が震源の地震はしばらく続くのでしょうか、梅雨入りしたら土砂災害などにも注意喚起を怠りなくしなくてはしなくてはいけませんね。



さてさて、昨日書いた面接の話ですが、やっぱりね……みたいなオチがついていたようです。珍しく連日店に顔を出した担当者ですが、結局、その人はやってこなかったそうです……どういう話をして面接しますね♪になったのかは知りませんが、今どき働こう!という意欲のある中高年がケータイを持っていないという時点であやしいと思わなかったのでしょうか……今は公衆電話を探すのも大変なご時世だというのに、緊急時に連絡できないというのは困りますよね。担当者が常駐しているワケではないし、店舗用としてケータイを支給されてもいないし…。


そして「来週日曜日に入るから」という求人広告は3週間たっても全く見ていないんですが、ナニをしているんでしょうか? 例によって「えーっ、そんなはずないんだけどなぁ~じゃあ確認してみるね」……その場でして下さいよ……いつも「今は本社に担当の人がいないからムリ」で、その後はコチラから言わない限りスルーです。まぁきいたところで「忘れちゃった~(σ*´∀`)」ですから…。なんだろう、もう基本的な部分で合わないというか納得出来なくて……もうグーパンチしたい……☆(゜o(○=(゜ο゜)o



こんな気持ちをクールダウンさせるべく、怪談実話系の『ずっと、そばにいる』を読んでいます。普通の怪談話と違い、やはり作家の力量で、怖いというより物語に引き込まれる感じがあります。短いのに読ませる!感はさすがであります~『そっと、抱きよせて』も購入済みです(≧∇≦)


この時期は冷たいビール一杯!でイライラを解消できたらよいのですが、飲めないのが残念……でも酒がらみのマンガは読みます(笑) この前は『ホイス』なるものが出てきました。ホイスとは……昭和30年頃、当時あまり質の良くなかった焼酎の臭いと味をカバーするために生まれたノンアルコールで、ホイス:焼酎:炭酸水を 4:6:10で飲むのがメーカーからの黄金比とされているそうです。由来は当時高級であったウイスキーをもじってホイスキーが「ホイス」となったとか。詳しくはコチラのブログをお読み下さいませ。恵比寿もお酒飲みにはたまらん!街なんでしょうねぇ……(^_^)/□☆□\(^_^)


http://blogs.mobile.yahoo.co.jp/p/blog/myblog/content?bid=mana_big&id=16431914



今日明日、運動会のところもあるでしょうか? こまめな水分補給で応援もがんばって下さい~グーッと楽しい気分で祝杯をあげられる週末になりますように(´∇`)




rohengram799 at 15:17|この記事のURLComments(14)TrackBack(0)

2010年10月31日

第320号:『聖なる人々』へのあこがれ

11月14日まで神奈川近代文学館で「小泉八雲展」が開催されているそうですね。


八雲といえば、アイルランド出身で、ラフカディオ・ハーンのこと。約120年前に来日!JAPANは神秘の国だったに違いありません。たくさんの民話や神話にふれて、あの『怪談』話が完成したのでしょう。


アイルランドの詩人、イエーツはこんな言葉を残しているそうです。


【いつの時代でも純真な人や、古代の叡智ある人たちは、あの「聖なる人々」に会ったり話したりしているのだ。】


『聖なる人々』をある人は妖怪と畏れ、ある人は妖精と憧れ…どちらにも《妖》が使われているところがなんとも~であります(笑)


直接お会いすることは難しく、お話するなんてきっとムリ……大人だからワガママ言わない(泣)聞き分けは良いのさっ!!


だからだから~(´Д`)


せめて、書物の中でお会いしましょう…静かな時間を共有し、無言のまま語り合いましょう。


そんな秋の午後であります。




rohengram799 at 15:15|この記事のURLComments(5)
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