新聞紙の詩
2011年03月25日
第446号:さくら新聞
『桜』という詩が新聞コラムにありました。
さくらだという
春だという
一寸(ちょっと)、お待ち
どこかに
泣いている人もあろうに
山村暮鳥の詩だそうです。「いちめんのなのはな」の黄色いじゅうたんの光景の詩は有名ですが、こんなさくら色の言葉もあったのですね。
私たちは、泣いている人がどこにいるかを知っています。そしてその涙のわけも知っています。
いろんなブログめぐりをしていると、今年の桜にもう出逢うこともあります。
あの日から2週間です。
桜を楽しみにしていた方々がたくさんいたと思います。桜を大事に育てていた方々も…。そのたくさんの方々の分も桜を待ちわび、開花を喜び、美しさに感嘆の声をあげ…生かされた命に感謝するのは不謹慎とはいわれないでしょう。
昨日、店舗スタッフと震災についての取り組みもろもろ、疑問点などを(ちょっと詰問ぎみになってしまいましたが)きいたり話したりしました。エジキになってしまったスタッフには申し訳ない(笑)
驚いたのは「新聞を読まない」こと。自宅になくても店ではとっているのだし…なおかつ「支援物資を受付中」などと公言しているのだから、市内での受付状況など確認しているかと思ったらそれも無し。
具体的なことが文面になかったため、着古した衣類を持ってきた人がいたとか…はぁ。だから「何でも受付ます」なんて書いてはいけないんだって。持ってきた方もちょっと…ではありますが(泣)
こういう時くらい、新聞に目を通したら…と思います。1日中テレビニュースにくいついてはいられないのだから。
『新聞紙の詩(しんぶんしのし)』
きょう此頃(このごろ)の新聞紙をみろ
此の血みどろの活字をみろ、
目をみひらいて読め
これが世界の現象(ありさま)である、
これが今では人間の日日(にちにち)の生活となったのだ
これが人類の生活であるか
これが人間の仕事であるか
ああ残酷に巣くわれた人間種族
何という怖ろしい時代であろう
牙を鳴らして噛み合う
この呪われた人間をみろ
全世界に手に取るようにみせる一枚の新聞紙
その隅(すみ)から隅まで目をとおせ
活字の下をほじくってみろ
その何処(どこ)かに赭土(あかつち)の痩(や)せた穀物畠(こくもつばたけ)はないか
注意せよ
そしてその畝畝(うねうね)の間にしのびかくれて
世界のことなどは何も知らず
よしんばこれが人類の終焉(おわり)であればとて
貧しい農夫はわれと妻子のくう穀物を作らねばならない
そこに残った原始の時代
そこから再び世界は息をふきかえすのだ
おお黄金色(こがねいろ)した穀物畠の幻想(げんそう)
此の黄金色した幻想に実る希望(のぞみ)よ
同じく山村暮鳥の詩です。今、心に響きます。
今日も1日穏やかに過ごせますように。
さくらだという
春だという
一寸(ちょっと)、お待ち
どこかに
泣いている人もあろうに
山村暮鳥の詩だそうです。「いちめんのなのはな」の黄色いじゅうたんの光景の詩は有名ですが、こんなさくら色の言葉もあったのですね。
私たちは、泣いている人がどこにいるかを知っています。そしてその涙のわけも知っています。
いろんなブログめぐりをしていると、今年の桜にもう出逢うこともあります。
あの日から2週間です。
桜を楽しみにしていた方々がたくさんいたと思います。桜を大事に育てていた方々も…。そのたくさんの方々の分も桜を待ちわび、開花を喜び、美しさに感嘆の声をあげ…生かされた命に感謝するのは不謹慎とはいわれないでしょう。
昨日、店舗スタッフと震災についての取り組みもろもろ、疑問点などを(ちょっと詰問ぎみになってしまいましたが)きいたり話したりしました。エジキになってしまったスタッフには申し訳ない(笑)
驚いたのは「新聞を読まない」こと。自宅になくても店ではとっているのだし…なおかつ「支援物資を受付中」などと公言しているのだから、市内での受付状況など確認しているかと思ったらそれも無し。
具体的なことが文面になかったため、着古した衣類を持ってきた人がいたとか…はぁ。だから「何でも受付ます」なんて書いてはいけないんだって。持ってきた方もちょっと…ではありますが(泣)
こういう時くらい、新聞に目を通したら…と思います。1日中テレビニュースにくいついてはいられないのだから。
『新聞紙の詩(しんぶんしのし)』
きょう此頃(このごろ)の新聞紙をみろ
此の血みどろの活字をみろ、
目をみひらいて読め
これが世界の現象(ありさま)である、
これが今では人間の日日(にちにち)の生活となったのだ
これが人類の生活であるか
これが人間の仕事であるか
ああ残酷に巣くわれた人間種族
何という怖ろしい時代であろう
牙を鳴らして噛み合う
この呪われた人間をみろ
全世界に手に取るようにみせる一枚の新聞紙
その隅(すみ)から隅まで目をとおせ
活字の下をほじくってみろ
その何処(どこ)かに赭土(あかつち)の痩(や)せた穀物畠(こくもつばたけ)はないか
注意せよ
そしてその畝畝(うねうね)の間にしのびかくれて
世界のことなどは何も知らず
よしんばこれが人類の終焉(おわり)であればとて
貧しい農夫はわれと妻子のくう穀物を作らねばならない
そこに残った原始の時代
そこから再び世界は息をふきかえすのだ
おお黄金色(こがねいろ)した穀物畠の幻想(げんそう)
此の黄金色した幻想に実る希望(のぞみ)よ
同じく山村暮鳥の詩です。今、心に響きます。
今日も1日穏やかに過ごせますように。
rohengram799 at 07:10|Permalink│Comments(8)