日本書紀
2015年11月26日
暁雲便りNo.32:「オノマトペ」にあらず
今月は『神様の御用人』(浅葉なつ)の続編、2・3・4巻と続けて読んでいます。参考までにおぼろ雲便りNo.16:五十恵を…!
古代の神様の名前はふりがなをつけられても読みにくくて大変なのですが、最新巻の話では「名草戸畔(なぐさとべ)という神様が登場します。名草戸畔とは、はるか縄文の昔、名草地方(現:和歌山市海南市)を治めていたとされる女性首長のこと。名草戸畔は『日本書紀』に九州から攻めてきた神武軍に「殺された」と一言だけ記されているだけで謎の多い神様。土地にはその遺体を頭、胴体、足の三つに分断し(敵方に遺体を切断された説が有力)三つの神社に埋めたという伝説があります。
ところが、これとは違う物語が残っていることがわかりました。なかひらまいさんという方がいろいろ調べて、郷土史家の小薮繁喜氏と小野田寛郎氏の協力により『名草戸畔古代紀きの国くにの女王伝説』という一冊の本になりました。
ウェブサイト:http://studiomog.ne.jp/nagusa/
「神武軍は名草軍に撃退されて仕方なく熊野に行った。しかし最終的に神武が勝利し天皇に即位した。そのため名草は降伏する形になったが、神武軍を追い払った名草は負けていない」。小野田家では、名草戸畔は自分たちの遠い祖先と伝わっているそうです。
小野田さんの名前にアレ?と思ったアナタ、そう、戦後、フィリピンのルバング島のジャングルに約30年にわたって潜伏し、その後、日本に帰還した元日本兵・小野田寛郎さんです!ご実家は海南市小野田の「宇賀部神社」の宮司家なんだそうです。宇賀部神社は昔から「名草戸畔」の頭を祀ると言われていて、宮司家の小野田家には名草戸畔の伝承が代々口伝で残されていました。小野田さんは父や祖父からその口伝を聞いて育った最後の伝承保持者だったのです。
ルバング島から小野田さんが帰国した時にはエーッ、そんな人がいるんだ!という感想で、ご実家のこととかご家族のこととか気にした記憶がありません。だから、本文後のコラム的なものに小野田さんの名前を見つけてビックリしました………まさかここで小野田さんと巡り会うなんて( ̄□ ̄;)!!
物語中に小野田さんご自身は登場しませんが、もしあの戦争がなかったら、全く違う人生を歩まれていたのだろうなぁ……と考えてしまいました。神主さんになっていたかもしれないし、歴史学者、郷土史家になっていたかもしれない……これは小野田さんだけではありませんが、いくつもあった可能性や未来を奪ったのが戦争なんだとあらためて思いました。
このシリーズはまだまだ続きそう……神様の名前は覚えられそうにありませんが、神様とのご縁が深くなったかも……しれないと都合よく考えているワタクシです( ̄▽ ̄;)
古代の神様の名前はふりがなをつけられても読みにくくて大変なのですが、最新巻の話では「名草戸畔(なぐさとべ)という神様が登場します。名草戸畔とは、はるか縄文の昔、名草地方(現:和歌山市海南市)を治めていたとされる女性首長のこと。名草戸畔は『日本書紀』に九州から攻めてきた神武軍に「殺された」と一言だけ記されているだけで謎の多い神様。土地にはその遺体を頭、胴体、足の三つに分断し(敵方に遺体を切断された説が有力)三つの神社に埋めたという伝説があります。
ところが、これとは違う物語が残っていることがわかりました。なかひらまいさんという方がいろいろ調べて、郷土史家の小薮繁喜氏と小野田寛郎氏の協力により『名草戸畔古代紀きの国くにの女王伝説』という一冊の本になりました。
ウェブサイト:http://studiomog.ne.jp/nagusa/
「神武軍は名草軍に撃退されて仕方なく熊野に行った。しかし最終的に神武が勝利し天皇に即位した。そのため名草は降伏する形になったが、神武軍を追い払った名草は負けていない」。小野田家では、名草戸畔は自分たちの遠い祖先と伝わっているそうです。
小野田さんの名前にアレ?と思ったアナタ、そう、戦後、フィリピンのルバング島のジャングルに約30年にわたって潜伏し、その後、日本に帰還した元日本兵・小野田寛郎さんです!ご実家は海南市小野田の「宇賀部神社」の宮司家なんだそうです。宇賀部神社は昔から「名草戸畔」の頭を祀ると言われていて、宮司家の小野田家には名草戸畔の伝承が代々口伝で残されていました。小野田さんは父や祖父からその口伝を聞いて育った最後の伝承保持者だったのです。
ルバング島から小野田さんが帰国した時にはエーッ、そんな人がいるんだ!という感想で、ご実家のこととかご家族のこととか気にした記憶がありません。だから、本文後のコラム的なものに小野田さんの名前を見つけてビックリしました………まさかここで小野田さんと巡り会うなんて( ̄□ ̄;)!!
物語中に小野田さんご自身は登場しませんが、もしあの戦争がなかったら、全く違う人生を歩まれていたのだろうなぁ……と考えてしまいました。神主さんになっていたかもしれないし、歴史学者、郷土史家になっていたかもしれない……これは小野田さんだけではありませんが、いくつもあった可能性や未来を奪ったのが戦争なんだとあらためて思いました。
このシリーズはまだまだ続きそう……神様の名前は覚えられそうにありませんが、神様とのご縁が深くなったかも……しれないと都合よく考えているワタクシです( ̄▽ ̄;)
2011年09月09日
第569号:セキレイの鳴く頃に…(゜□゜)
『濡れて折る 袖の月影 ふけにけり 籬(まがき)の菊の 花のうへの露』(金槐和歌集 源実朝)
一年を15日ごとにわけて季節を表したのが「二十四節季」で、それをさらに5日ごとに分けたものが「七十二候」だそうで~それによると今の時期(9/8~12)は《草露白》(くさつゆしろし)というらしいです。
秋の花に朝露とか風情があっていいですよね~特に秋はキキョウとかリンドウとか紫色の花が多いのでまた一段と艶かしく~麗しゅうございます!!
菊といえば…菊の文字の入った神様「菊理媛神」(くくりひめ)がっいらっしゃいますね。死者(イザナミ)と生者(イザナギ)の間を取り持ち、仲直しさせたとして(古事記に記述があるとか…話せば長くなりますのでカットしております)縁結びの神とされているそうです。
イザナミとイザナギといいますと…お二人(?)が日本を創造した神様と言われていますね。 『日本書紀』にセキレイという綺麗な鳥も登場するらしいのですが(アニメを連想した方、多分関係ないハズ)このセキレイが尾と首を揺らすのを見て「男女のホニャララ」←何故か自主規制(笑)を知ったというのです……!
えっと~日本はコウノトリではなくセキレイが運んでくれたということになるのでしょうか?( ̄▽ ̄;)
一年を15日ごとにわけて季節を表したのが「二十四節季」で、それをさらに5日ごとに分けたものが「七十二候」だそうで~それによると今の時期(9/8~12)は《草露白》(くさつゆしろし)というらしいです。
秋の花に朝露とか風情があっていいですよね~特に秋はキキョウとかリンドウとか紫色の花が多いのでまた一段と艶かしく~麗しゅうございます!!
菊といえば…菊の文字の入った神様「菊理媛神」(くくりひめ)がっいらっしゃいますね。死者(イザナミ)と生者(イザナギ)の間を取り持ち、仲直しさせたとして(古事記に記述があるとか…話せば長くなりますのでカットしております)縁結びの神とされているそうです。
イザナミとイザナギといいますと…お二人(?)が日本を創造した神様と言われていますね。 『日本書紀』にセキレイという綺麗な鳥も登場するらしいのですが(アニメを連想した方、多分関係ないハズ)このセキレイが尾と首を揺らすのを見て「男女のホニャララ」←何故か自主規制(笑)を知ったというのです……!
えっと~日本はコウノトリではなくセキレイが運んでくれたということになるのでしょうか?( ̄▽ ̄;)