木原敏江

2014年11月01日

琥珀雲便りNo.1:イカすNovember

しとしと雨の土曜日になりました。月始め、三連休の方には残念な初日に……( ´△`)


私の中では11月は琥珀色のイメージなので、今月は「琥珀」を使おう!と思っていました(´∇`) 琥珀とは、数千万年~数億年前、地上に繁茂していた樹木の樹脂が土砂などに埋もれ化石化したもので、いわば「樹脂の化石」。映画『ジュラシック・パーク』は、琥珀の中に閉じ込められた恐竜の血液を吸った蚊の化石から、恐竜のDNAを抽出し絶滅した恐竜を現代に蘇らせるという話だったとか?(見ていないので失礼)


「琥」の文字は、中国において虎が死後に石になったものだと信じられていたことに由来するそうで、人名で「琥雲(こゆく)」と読ませるらしいですね~書や陶芸の大先生の名前みたいですな( ̄▽ ̄;)


木原敏江先生のマンガに『ベルンシュタイン』という作品ががあるのですが、これは先生が1984年に東欧を旅行した時にガイドさんが琥珀のことをベルンシュタインと言うのだと教えてくれたことがきっかけになっています。ドレスデンからプラハに向かうツアーバスの車窓を眺めているうちに「……ねぇ ちいさな流星ように こんなふうに見知らぬ国を走り抜けていくと お話が浮かんでくるね」……その時の空想物語の完成形が『ベルンシュタイン』というステキな作品になったワケです~!


話は琥珀からハズレますが、中学や高校の音楽で『わが祖国』(モルダウ)って習いましたよね? 合唱コンクールで私も歌いましたわ。「モルダウってきれいねー」と感動して口にしたところ、プラハを案内してくれた日本びいきのツアーガイドさん(ドレスデンの方とは別人)はちょっと悲しそうにこう言ったそうです。


「……この川はブルタヴァ川です チェコの人はモルダウとは呼びません」


チェコは今までもいろんな大国に踏みにじられた歴史を持つ国(東欧諸国はだいたいそうですが)、モルダウはその外国式の呼び方だったのです……異国を旅する時、その国・その土地の歴史を知らないと無用に人を傷つけてしまうのですね。この旅行記の他エッセイなども載っているのは『夢占舟(ゆめうらぶね)』という本ですが、発行が1986年なので皆さまが目にする機会はなかなかないかもしれません(´;ω;`)



さてさて……琥珀色よりちょっと落ち着いた色がセピア色という感覚だったワタクシ、これを機会にセピアも調べてみたのですが、Wikipediaでいきなりショーゲキの文章が…『セピア(sepia)は、イカ墨のこと。また、イカ墨由来の黒褐色をも意味する。』( ̄□ ̄;)!! 「かつてモノクロ写真などにこの色のインクが用いられたために、古い写真は褪色し淡い褐色になった。それを見て昔を懐かしむことから、現在では懐古趣味をあらわす代名詞としても用いられる。」うんうん、セピア色の思い出とか使うもんね!でも、もともと"sepia"には「イカの墨」の意味があって、さらにギリシア、スペインやイタリアなど一部の国ではコウイカそのものをも指す…んだそうです。日本では「イカスミ=セピア」は成立していないですね。イカスミは東洋的でセピアは西洋的、前者は狭い茶室で「一期一会」後者は華やかなティータイムで「スコーンも美味しくてよ(*^O^*)」な……あ、違う(´・ω・`)?



今年も後2ヶ月になりましたが、体重と白髪の増加以外は変化のない相変わらずのワタクシです。どうぞまたよろしくお付き合いくださいませ。





rohengram799 at 16:15コメント(8) 

2013年10月16日

しらす雲便りNo.37:アンタの薔薇ぁど

台風お見舞い申し上げます。伊豆大島の被害状況をニュースで見聞きしましたが……。今回の台風で、被害にあわれた方々の生活が早く落ち着きますように。行方不明の方々が一刻も早く見つかりますように。救助の方々が二次災害に巻き込まれませんように。亡くなられた方々のご冥福を祈ります。


千葉はお昼頃には雨もやみました。下の子は電車が止まっていたので、早く出掛けたのに着いたのはお昼だったそうです!マンション9階の窓ガラスが割れた!という貼り紙がありましたが(12階建て・ウチは6階)植木かなにか飛ばされてきたのでしょうか?←部屋ではなくエレベーターホールのガラスでした!


実家に電話をしたらまた2階の一部が雨漏りになってしまったようですが、母は元気そうでした。本当は明日、病院にいく予定だったのに「十三夜だからいろいろ売らないと」といって明後日にかえてもらったと言っていました。そんなにお客さんもこないのですが、やはり店をあけるのが生きがいになっているようです。


この前、秋薔薇の話を書きましたが、今日は『ベルばら』でおなじみ、深田恭子が「私は生まれ変わり(*^^*)」(今でもそう発言しているのか?)というマリー・アントワネットさまの命日であります。


昔、遠藤周作さんの書かれた小説を読んだことがありますが、大体の情報は『ベルサイユのばら』からなワタクシ(笑)今回ちょっと調べて見たら、当時のおフランスでは入浴習慣がなかったけれどオーストリア時代から入浴していたので、嫁いでからも習慣にしていたとか。また、当時のヨーロッパお貴族さまが愛用していたムスクや動物系香料を混ぜた非常に濃厚な東洋風の香りよりはお気に召さなかったらしく、薔薇やスミレ、ハーブなどの植物系香料から作られる、現代の香水に近い物を愛用していたそう。お気に入りの香水は晩年を過ごしたタンプル塔へ持ち込まれていたそうです。獄中生活もそれなりに優雅だったのでしょうか?


王妃さまの愛人・フェルゼン伯爵の肖像画を見たことがありますが「アレ、こんな人がよかったの?」という感想…当時はハンサムだったのかしらん?


今回のタイトルはツイストの『あんたのバラード』と木原敏江さんの漫画『薔薇ぁど』をあわせてみました。両方、懐かしい…!フェルゼン伯が、ガニマタでスタンドマイクを持ち♪あんたにあげた愛の日々を~今さら返せとは言わないわ~と熱唱する姿を想像しながら今日は仕事をしてしまいました!





rohengram799 at 19:03コメント(0) 

2012年12月08日

サバ雲便りNo.40:心の冬薔薇

『冬薔薇に寄せたる戀の一首かな』(加藤三七子)


《池田理代子の世界》なる本を見つけ買ってしまいました!! ポイントがつく本屋にはなくて「立ち読みでいいか~」と思っていたのですが、木原敏江さんとの戦友対談をじっくり読みたくて…。木原さんの『天まであがれ!』という新撰組の作品にこよりちゃんという女の子が出てくるのですが「“りよこ”を反対から読んだ名前をつけたのかな~」と今頃になり思いました(--;)


パチンコで『ベルばら』もあるんですが、オタ息子が「当たると“オスカール!!”とか名前を呼ぶのがハズカシイ~(~_~;)」と言っていました。あかんたれの志垣太郎がアンドレ氏の声担当だから許してくれよ…('~`;)アニメになった時に田島令子さんのオスカル様はうん!!と納得でしたが、後はビミョーな気持ちでしたわ。内容自体も「?」な部分もありましたが、今は笑い飛ばせるくらい大人になりました(笑)


理代子先生の過去の作品紹介も懐かしく……私は週刊マーガレットに読み切りで載った『雨あがり』という読み切りが好き!!理代子先生というと歴史大作なイメージの人も多いかもしれませんが、身近な社会問題も取り上げていてサスガだな~と思います。



団鬼六先生の『往きて還らず』を読み終わってから、今日が日米開戦の日だと気がつきました。歴史上、開戦日や終戦日はありますがきっちり線をひいたように戦争は始まり終わるものではないのですよね。正しいと信じていたものが180度変わる…そんな時代を生き抜いた人たちが確かに存在したのだと思い、しばし台所で考えました。


「心の冬薔薇(ふゆそうび)」という言葉が映画『連合艦隊』の主題歌だった《群青》(谷村新司)にも出てきます。私も映画館で見ました。


♪君を背おい歩いた日の ぬくもり
背中に消えかけて 泣けと如く 群青の海に降る雪…


心の冬薔薇……ちょっと店長や担当者が代わり、コミュニケーションがとりにくくなり、なんだかなぁ…と感じることが多くなった私には「心の冬装備」が必要なのかも…(´Д`)




rohengram799 at 12:20コメント(15) 

2012年06月20日

あかね雲便りNo.60:風がぁ~!!

台風一過はよいのですが、まだまだ風が強いです~まぁ、吹き飛ばされる心配は微塵もないワタクシですが(((^^;)歩きにくい!!


ところで、台風に名前がついているのは結構知られていると思いますが、アメリカはちょっと置いといて(笑)日本が付けた台風名ってどーもセンスなさすぎ(-_-;)と思いません?


「コップ(コップ座)」「トカゲ(とかげ座)」「カジキ(カジキ座)」
「ウサギ(うさぎ座)」「クジラ(くじら座)」「コンパス(コンパス座)」など…最初はたしかテンビン(てんびん座)だったような…気象庁の方々が決めたのでしょうか?台風だからあまり美しい名前は…と思ったのかもしれませんが「台風・ウサギ」とかこのまま世界中に発信されたってことですよね?言いやすいのかしら?


他の国では花の名前や神様の名前などバラエティー豊かなんですけど…。巡洋艦や護衛艦などの方がずっと日本的で美しい名前を使っていますよね。「光宙(ピカチュウ)」なんてつけないだけいいのかしら?(--;)


『いつもより星多き夜君ねむる枕元までワープできたら』(*)


この句を見つけた時手に木原敏江さんの『岩を枕に星を抱き』というマンガを思い出しました。最近、少女マンガとはご無沙汰ですわ(--;)


今夜、綺麗な夜空が見られるでしょうか~?


(*)https://blog.goo.ne.jp/rainbow506/e/ffb66b07ed9a132a21a12741e0188fe1



rohengram799 at 12:10コメント(9) 

2012年02月24日

第701号:そういう時代でありましたよ…(T-T)

梅の開花が遅れていて、梅祭りの開催時期が延期されているとか…今日は晴れですが明日はまた雨の予報、植物も混乱しているのではないかと思いますね(´д`)

梅といって次に思い出すのは桜ですね。という半ば無理矢理なツナギですが『雷桜』を読み終わりました。私、ずっと「カミナリサクラ」というタイトルだと思っていましたが「ライオウ」なんですね。カバーのフリガナをみて「アレ!?」…よかった、人に言わなくて!!でもライオウなんて相撲取りの雷電(ライデン)みたいでロマンチックじゃないし。

映画になったのは知っていますが、コレは映像ではなく漫画にした方が良い作品ではないかと思いました。特に桜を美しく描ける方がいいです。個人的には木原敏江さんに描いて欲しい~ラスト近くのお別れの場面はきっと素晴らしく美しく描いて下さるはず!

映画は誰を主人公にしたのか知りませんが、この時代だからこその人々の生きざまですね。今は亡き中島梓さまがドジさまのイラスト集に『木原敏江論文』なるものを書いていたのですが、その中にこんな文章がありました。


足利義満もまた世阿弥に対し、あくまで「たまたま将軍であり権力をもつところの一人の人間である。世阿弥は、「余を恨むか」と義満に問われるが、何もこたえない。(略)その無言につづくコマ―「そういう時代でありましたよ」(略)その中にあったからこそ、ルイはルイであり、義満は義満として生き、世阿弥は世阿弥として生きるだけのこと、それしかなかったのである。


※ルイとは『アンジェリク』という作品に出てくるルイ14世のこと


『雷桜』には幼い頃さらわれた娘、その家族や奉公先の殿様や家臣たち、隣接する藩との確執などいろんな出来事と人物が出てきますが、誰を主人公にしても物語が成立する「うまさ」があるなと思いました。それは決して技巧的ないやらしい意味ではなくて、登場人物が一人一人それぞれ「そういう時代」に生きたという実感が全編にあったからだと思います。個人的には、榎戸さまラブです(笑)

あと、角川文庫の中古本を購入したのですが、くにゃくにゃと丁度良いしなり具合で(笑)本自体が手に馴染み読みやすかったです!こういうのも嬉しいんですよ(^-^)v





rohengram799 at 10:34コメント(7) 
メッセージ

名前
メール
本文
記事検索
月別アーカイブ
プロフィール

オスカー

QRコード
QRコード