枕詞

2022年11月06日

水霜雲便りNo.4∶日曜日の隠り沼

こんにちは🐥
晴れていますが、風が冷たいですね。

18世紀のフランスを舞台に、世界に先駆けてレストランを開いた男性の奮闘を描いた『デリッシュ!』という映画、なんか面白そう〜と思いましたが、全国上映ではないのですね。関東は千葉と神奈川。舞浜まで映画を観に行くとかナイナイ……近くの映画館にさえずっと行っていない出不精なワタクシ、おフランスの話題にはやはり喰い付いてしまうのです😅


さてさて…コチラは柿本人麻呂の歌、ヌマってます!

隠り沼の下ゆ恋ふればすべをなみ妹が名告りつ忌むべきものを

こもりぬのしたゆこふればすべをなみいもがなのりついむべきものを

ひそかに片思い中のボク、どうしようもなくて好きなあの娘の名前を口にしてしまった! いけないことなのに(ノД`)シクシク

↑ かなりの意訳ですが、片思いじゃなくて恋人同士でもなかなか会えないのかも? 「隠り沼」は流れが滞った沼のこと。当時は好きな人の名を口に出して言うと悪いことがあると思っていたようですねぇ。そんな〜「物言わぬは腹ふくるるわざなり」ってことわざもあるのに。しかし…コモリヌノって音だけ聞くと、好きな人のことを考えてうわぁ~!!!と身悶えしながら毛布に包まっている様子を思い浮かべてしまうわぁ😆

※ちゃんとお勉強した人は「隠り沼の」は(隠り沼」→茂った草の下にあって見えないので)「下(シタ)」にかかる枕詞だとわかっていると思います!


自分の好きなこと、趣味でも何でも時間とお金を限りなく惜しまず使う状態を「沼にハマる」というようですが、恋愛関係は泥沼化しそう(⁠*⁠﹏⁠*⁠;⁠)と思いながらこの歌を鑑賞?しました🥸

今日の脳内BGMは百恵ちゃんの『絶対絶命』? それとも杏里の『悲しみがとまらない』? 高橋真梨子さんの『ごめんね…』で締めくくる?


意味なくメクルメク日曜日の昼下り、皆さま、明日からもどうぞご安全に💐




rohengram799 at 13:10コメント(4) 

2022年07月28日

涼天雲便りNo.14:知智乃実乃

ダンナさんとどうでもいい話をしていた時に出てきた疑問が「父の枕詞はなんだ?」でした。斎藤茂吉の短歌で「たらちねの母」は知っているけれど(それに付随する話も以前チラリと書いた)……で調べたらあった!! 今って本当に便利だわぁ(^ ^*)

ちちのみ‐の【乳実の】
同音の繰り返しで「父」にかかる枕詞。
母にかかる枕詞に「ははそばの」(ははそはの、とも)と言うのがあり、「ちちのみ」は「ちち」の実の意ではないかと。
「ちち」については未詳。山桃の類、トチの実、松毬(まつかさ)、イチョウ、イチヂクなどの諸説がある。
https://kotobank.jp/word/%E4%B9%B3%E5%AE%9F%E3%81%AE-2061537

「ははそば」は「柞(ははそ)」の葉。コナラ・クヌギの類の総称。
http://kemanso.sakura.ne.jp/hahaso.htm


三好達治の『いにしへの日は』 に「ははそはのはは」 が出てきます。 最後は平仮名ばかりなので、一瞬ナニが書かれているのだ?となってしまいました(;´∀`)
http://blog.livedoor.jp/supermilktea/archives/50244643.html



垂乳根について
http://rohengram799.livedoor.blog/archives/50772427.html



rohengram799 at 11:25コメント(6) 

2018年06月07日

芸香雲便りNo.7:あゆちがた・ナゴヤ

私の好きなアニメ(もとはPCゲームだったらしい)の『シュタインズ・ゲート』がパチンコになり、今週から全国導入~! なんか延々とリーチを繰り返して大当たりがこないような気がするけど(;´∀`)

http://www.pachinkovillage.com/news/?p=59136


今は『シュタインズ・ゲート ゼロ』が放送中なので、ネットの感想などを読みあさっています~ああ、ずっと引きこもってアニメを見続けたい!←50過ぎた大人の発言とは思えないですなヽ(;´ω`)ノ

http://steinsgate0-anime.com/



パチを作っているニューギンという会社は名古屋に本社があると知り、新聞に名古屋の歌枕が「年魚市潟」云々とか載っていました。「あゆちがた」と読むそうです。難読漢字ですな ( ゚ε゚;)


http://nagoya-sanpo.info/article/388896036.html


名古屋って独立したイメージで愛知県と言われてもピンとこないのですよね。そして海があるイメージも私の中にはなかったので、名古屋水族館にも違和感を持ってしまいました。そこで見つけた「ブタバナカメ」! カメなのにブタバナ・・・(´;ω;`)


http://www.nagoyaaqua.jp/ill_book/2014090813320971.html



子どもが幼稚園の時に葛西臨海公園の水族館に行ってから、ずーっと水族館とはご無沙汰かも・・・ペンギンとか見たいな。



rohengram799 at 00:39コメント(4) 

2016年06月02日

閑雲便りNo.3:難読、ナットク(;゜0゜)

『一石日和(いっこくびより)』という言葉がありました。降ったり晴れたり、天気の定まらない状態を言うそうです。


「降るごと降らざるごと」の「ごと」を「五斗」に掛け、「五斗と五斗で一石」というシャレらしいのですが、私には『一日石和』に見えてしまいます……読み方は「いちにち・いさわ」意味は「一日、山梨の石和温泉でのんびりゆったり過ごしましょう」……観光PR(≧▽≦)


そして『五風十雨( ごふうじゅうう)』を『五十風雨』と変換し、50代になると気候の変化が身体に響いて辛いわぁ、と勝手な解釈までするワタクシ……(;゜゜)


五風十雨の正しい解説(笑) 五日ごとに風が吹き、十日ごとに雨が降るの意から、気候が穏やかで順調なことで農作物によいとされる。また転じて世の中が平穏無事であること。「五日一風、十日一雨」ともいうそうです。



先月末でしたか、新聞に『これだけは知っておきたい! 難読漢字ドリル』という本の広告があり、5つばかり問題がありました。


1)玉蜀黍 2)行潦 3)剽軽 4)晩稲 5)葡萄染


それぞれヒントがあり、やさい・天候に関する言葉・性格・性格・色……で「玉蜀黍」(トウモロコシ)と「剽軽」(ひょうきん)はヒントなしでもわかりましたが、あとはナニかしら(´・ω・`)?



「行潦」読み方は“ニワタズミ”。 雨が降って、地上にたまり流れる水のこと。地上にたまった水が流れるようすから「流る」「すまぬ」「行方しらぬ」にかかる枕詞にもなっています。


「晩稲」性格を表す場合は“おくて”……成長・成熟の遅いこと、遅い人ですね。植物、特に稲の遅く生長する品種にもあります(-_-;) 「ばんとう」は遅く実る稲のこと。これを 「おくて」と言うこともあるそうで、話の流れをうまくつかまないと('_'?)になりますね。「早生・中稲・晩稲(わせ・なかて・おくて)」というそうで、おませさんは成長の早いワセからきたのかと思いましたが、これは違うみたいです( ̄0 ̄;)


「葡萄染」ブドウゾメではなくエビゾメ。赤みがかった少し薄い紫色のこと。葡萄葛(えびかずら)の熟した実のような色で、紫草の根を用いて染められました。平安時代に宮廷の女官に好まれたらしく『枕草子』に「女の表着は薄色、葡萄染、萌黄、桜、紅梅、すべて薄色の類(たぐい)」という表記がみられるそうです。『衣服令』によると服色条九番目の色。ちなみに「葡萄」の文字は江戸中期頃から「ぶどう」とよばれるようになったそうです。



う~ん、日本語、難し過ぎます! そしてほとんど書いたり使ったりする機会がない漢字・言葉なので、一晩寝たら……どころか寝る前にはもう忘れている気がします(;゜∇゜)






rohengram799 at 17:10コメント(6) 

2014年11月28日

琥珀雲便りNo.29:「空」おそろしい…( ̄~ ̄;)

♪I left my heart in San Francisco……


『想い出のサンフランシスコ』という歌を聞いたのは、たしか高校生の頃~当時、ファンだった宝塚のスターさんが歌っておりました。ワタクシには遠い異国で「アメリカの地図のどっち側?」みたいな場所なんですが、今月、二男が1週間ばかりサンフランシスコとロスアンゼルスに行ってきました。最初、高校時代の友だちがいるからと聞いていたので会うのかと思っていたら、どうもタイミングがあわなかったようで、完璧なひとり旅だったようです。1年前から計画し、休みをとるべく頑張っていたそうで……。


33ac1ba6.jpg


おみやげのマグカップです。尾形光琳の「燕子花図屏風」のモネかゴッホ画風みたいだ…と思いました(笑) サンフランシスコには無料で入れる美術館がたくさんあるそうな。私がそういう類いが好きだと知っているので、実用的なものを買ってきてくれたようです。作者は当然のことながらわかりません
(笑)

一緒に写したカードケースには私の両親の写真が入っています。「アメリカ旅行におじいちゃんとおばあちゃんも連れて行くから」と……両親は中国や香港には行ったことはありますが、それぞれ別の時期だったのでふたりで海外旅行は初めて!!ということになりますね。しかも孫からのプレゼントですよ! 子どもたちは何もしなかったのに。生前でないのは残念ではありますが、ゴールデン・ゲート・ブリッジでカードを持ち、記念写真も撮ってきてくれました。自転車で渡り、とっても気持ちよかったそうです(*´∀`)♪

ブログタイトルに「空」がありながら、飛行機には一回しか乗ったことがないワタクシ、アメリカひとり旅なんて私には想像も出来ない恐ろしさ! 「お母さんも一回海外に行った方がいいって!」とよく言われています。「痩せてエコノミーに乗るか、お金を貯めてファーストクラスで行くか」とも言われたような気もします……でも私には座席のクラスがわかりません( ̄∇ ̄;) あ、ロスアンゼルスはやはり治安が……みたいなことを言っていました。なんか雰囲気が違うそうです。

話は旅行から離れますが『空に三つ廊下(そらにみつろうか)』というシャレ言葉があるそうですね。「降ろうか」「照ろうか」「曇ろうか」の3つの「ろうか」を廊下に掛けています。天が、まるで「降ろうか、照ろうか、曇ろうか」と言っているように天候が定まらないこと。また『空知らぬ雨(そらしらぬあめ)』(空が知らない雨という意味で涙のこと)『空知らぬ雪(そらしらぬゆき)』(空が知らない雪という意味で風に舞う桜などの花びら)のこと)という表現も……美しいですなぁ。


そして地名「やまと」にかかる枕詞に『そらみつ』が。「日本書紀 神武」に饒速日命(にぎはやひのみこと)が大空から大和(やまと)の国を見たという伝承……「虚空見(そらみつ)日本(やまと)の國(くに)と曰(い)ふ。」……があるそうです。壇蜜さんみたいな美女を見つけたのではないかと思ったりして(^.^)

空を見上げたら、またトンでもインスピレーションがわいてくるかも~皆さま、どうぞよい週末をお過ごし下さいませ(*´∀`)ノ


尾形光琳「燕子花図屏風」
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/collection/detail.php?id=10301





rohengram799 at 09:27コメント(12) 
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