枕詞

2014年11月28日

琥珀雲便りNo.29:「空」おそろしい…( ̄~ ̄;)

♪I left my heart in San Francisco……


『想い出のサンフランシスコ』という歌を聞いたのは、たしか高校生の頃~当時、ファンだった宝塚のスターさんが歌っておりました。ワタクシには遠い異国で「アメリカの地図のどっち側?」みたいな場所なんですが、今月、二男が1週間ばかりサンフランシスコとロスアンゼルスに行ってきました。最初、高校時代の友だちがいるからと聞いていたので会うのかと思っていたら、どうもタイミングがあわなかったようで、完璧なひとり旅だったようです。1年前から計画し、休みをとるべく頑張っていたそうで……。


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おみやげのマグカップです。尾形光琳の「燕子花図屏風」のモネかゴッホ画風みたいだ…と思いました(笑) サンフランシスコには無料で入れる美術館がたくさんあるそうな。私がそういう類いが好きだと知っているので、実用的なものを買ってきてくれたようです。作者は当然のことながらわかりません
(笑)

一緒に写したカードケースには私の両親の写真が入っています。「アメリカ旅行におじいちゃんとおばあちゃんも連れて行くから」と……両親は中国や香港には行ったことはありますが、それぞれ別の時期だったのでふたりで海外旅行は初めて!!ということになりますね。しかも孫からのプレゼントですよ! 子どもたちは何もしなかったのに。生前でないのは残念ではありますが、ゴールデン・ゲート・ブリッジでカードを持ち、記念写真も撮ってきてくれました。自転車で渡り、とっても気持ちよかったそうです(*´∀`)♪

ブログタイトルに「空」がありながら、飛行機には一回しか乗ったことがないワタクシ、アメリカひとり旅なんて私には想像も出来ない恐ろしさ! 「お母さんも一回海外に行った方がいいって!」とよく言われています。「痩せてエコノミーに乗るか、お金を貯めてファーストクラスで行くか」とも言われたような気もします……でも私には座席のクラスがわかりません( ̄∇ ̄;) あ、ロスアンゼルスはやはり治安が……みたいなことを言っていました。なんか雰囲気が違うそうです。

話は旅行から離れますが『空に三つ廊下(そらにみつろうか)』というシャレ言葉があるそうですね。「降ろうか」「照ろうか」「曇ろうか」の3つの「ろうか」を廊下に掛けています。天が、まるで「降ろうか、照ろうか、曇ろうか」と言っているように天候が定まらないこと。また『空知らぬ雨(そらしらぬあめ)』(空が知らない雨という意味で涙のこと)『空知らぬ雪(そらしらぬゆき)』(空が知らない雪という意味で風に舞う桜などの花びら)のこと)という表現も……美しいですなぁ。


そして地名「やまと」にかかる枕詞に『そらみつ』が。「日本書紀 神武」に饒速日命(にぎはやひのみこと)が大空から大和(やまと)の国を見たという伝承……「虚空見(そらみつ)日本(やまと)の國(くに)と曰(い)ふ。」……があるそうです。壇蜜さんみたいな美女を見つけたのではないかと思ったりして(^.^)

空を見上げたら、またトンでもインスピレーションがわいてくるかも~皆さま、どうぞよい週末をお過ごし下さいませ(*´∀`)ノ


尾形光琳「燕子花図屏風」
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/collection/detail.php?id=10301





rohengram799 at 09:27コメント(12) 

2014年02月27日

紅雲便りNo.24:ヨミビトシラズ…(;゜∀゜)

国公立大学の二次試験が終わりましたね~受験生の皆さま、ご家族の皆さま、関係者の皆さま、お疲れさまでございました<(_ _*)> ワタクシ、何も出来ないので、一足お先にサクラサク!で昨晩はサクラの香りの入浴剤のお風呂に入ってみました←意味不明すぎる行動だと自分でもわかっているのですが…なにかしたかたのですぅ~人( ̄ω ̄;)


さてさて…二男が先週末、スノボを楽しむため長野に出掛けたのですが、栗を使ったお菓子をお土産に買ってきてくれました。私、長野は蕎麦と野沢菜のイメージしかなかったのですが(なんて貧相な…)小布施の栗って有名なんだそうですね。私がもらったのは栗庵風味堂というお店の初栗というお菓子でした(*^^*)


そして職場で長野と言えば『みすず飴』の話になりました~私がみすず飴を知ったのは漫画で、主人公が小さい頃に食べたゼリーみたいなお菓子があったけど、名前が思い出せない…でも食べたい! 同僚の女の子がお土産に買ってきて「これだよ、これ!」みたいな話だった気がします(;^_^A
http://www.misuzuame.com/product/ame.htm


なんで「みすず」っていうのかな?と思ったら、信濃にかかる枕詞が「みすずかる」なんですね。「みすず」とはシノダケのことで「篠竹の生い茂る」という山国を形容したらしい、という説がありました。あとこの竹の根元近くでスズが採れたとか?

そういえば中学時代でしたか、山梨・甲斐の国の枕詞はなんだ?という話が出たことがありましたが、手持ちの辞書には奈良の枕詞くらいしかなくて、図書室で調べるなんて思いつかず、親にきいても「知らない」だったので、すっかり忘れていたのですが、せっかくの機会なので調べてみました。

……「なまよみ」ってナニ? 「生煮え」とか「棒読み」なら知っているけど……漢字で「生黄泉」ってなんなのぉ~( ; ゜Д゜) これもいろんな説があるみたいで、山に囲まれていてどんな場所かよくわからないから、黄泉の国みたいなとこじゃないのか?と思われたとか(万葉集にすでに詠われている)昇仙峡の景観が黄泉っぽいとか、富士山=不死の山が近くにある場所とか…完全に黄泉の国ではないので、半分だけ黄泉の国のイメージで「なまよみの」だとか……。自分では山とか緑とかアケビとか自然や植物関連の枕詞だと思っていたので、あまりの展開に(゜д゜) 山梨県人ってみんな片足を棺桶に突っ込んでるみたいじゃないかっ!!←言い過ぎ? 秘境ではなく桃源郷のイメージはなかったのかしらん……(;_;)


きちんといろんな文献を読んで調べて考察して……ではないし、詳細不明みたいだし…実際、ナゾだらけですが、郷土愛が深まったような気がします……そして夜も深まり、日付がかわってしまいました! おやすみなさいまし(-_-)zzz





rohengram799 at 00:08コメント(7) 

2013年03月22日

らくだ雲便りNo.36:むらぎもの

今日はあたたかいですね~風がないので、ちょっと歩くと汗ばむ感じ。近くの中学校のグランドからは体育会系の部活の雄叫び(笑)が聞こえ、ハクモクレンやコブシ、レンギョウなどが咲き、チョウチョも飛んで…春ですなぁ。



『むらぎもの心楽しも春の日に鳥のむらがり遊ぶを見れば』(良寛)


良寛さまも鳥たちが集まりエサを探したりバサバサしているのを見て春を実感、喜ばれているご様子。『むらぎもの心さへにぞ失せにける夜ひるいはず風の吹ければ』という昼夜冷たい風に心も寒々としていた時期を乗り越えての春ウララ♪ってどちらが先に出来た句かは知りませんが(-_-;)



ところで「むらぎもの」という言葉を皆さまはご存じでしたか?私は「貢ぎ物」みたいに「むらぎ・もの」で切れる言葉なのか?などと最初は思っていたのですが(バカ丸出し!!)「むらぎも」は「群肝」、昔は臓腑に心が宿ると考えたことから、「心」にかかる枕詞なんだそうです。枕詞なんて「あおによし」とか「たらちね」くらいしか浮かばないワタクシ、50年近く生きてきて初めて知りました!!


「臓腑に心が宿る」…昔は「心=脳」みたいな考えはなかったのですね。まぁ今も臓器移植をしても心臓が記憶しているという小説とかあるくらいですし、実際あっても不思議ではない気がします。



昔といえば、今日『縄文美術館』という写真集みたいなのを立ち読みしました。表紙が<石のアンパンマン>みたいで興味深く(笑)よく教科書で見た縄模様の土器だけでなく、笑っている顔とかヴィーナス的な像とかイノシシやクマなどいろいろあって、楽しい(*^^*)


一番「人間って変わらないなぁ~」と思ったのは手形・足形を残していること。ちゃんと焼き物なんですが、子どものもありました。ぎゅう~と握った棒みたいなのとか、歯形まで!!「赤ちゃんに土(粘土?)食わせたんかい!!」と縄文人にツッコミをいれてしまいましたが、記念に残したかったんでしょうか?足のサイズ23.5のも残っていました。「かわく前のコンクリートに足跡つけちゃった!!」みたいで笑えました(^.^)



『むらぎもの心牡丹に似たるかな』(松瀬青々)


日々、別の宇宙をさ迷うワタクシの心は花に例えたら何かしら?…深く考えないようにしようっと(°°)ノ°




rohengram799 at 17:00コメント(8) 
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