父母未生以前の自己

2016年12月03日

走雲便りNo.3:父母未生以前の自己

昨日は「明日町こんぺいとう商店街3」を読みました。 スカイツリーを見上げる下町のかたすみに、ひっそりと息ずく架空の商店街のアンソロジー3作目。こんぺいとうの角は24角なので、この商店街も戦後の焼け跡に24軒出来ました。 今回登場するお店は7軒です。


「明日の湯」という銭湯の話は、以前「こち亀」でもあったような、おなじみの富士山のペンキ絵の話。あの絵がなんとも言えずいいんですよね~! お風呂の話は漫画の「テルマエ・ロマエ」を思い出します(笑)  あと、ほっこり系の話が多いなかで、ちょっと異色だったのがドイツ料理店を舞台にした島本理生さんの話。不倫の密会場所としてこのお店が登場します。男は僧侶で、女も仏教系の学校出身という設定が、こう人間の煩悩の深さを感じました。 ラスト近くで「仏教って神様はいないんだっけ?」と女がきく場面があります。男は「いないね」と言ったあとに続けます。


「自分さえもないんだ。父母未生(ぶもみしょう)以前の自己って言って父と母がいて、さらに祖父と祖母、先祖がいて・・・・・・すべてはいろんな可能性が偶然に重なったもので、そういう人と人との間にかろうじて偶然にいま在るのが自分だから」


この部分だけを読むと、男が自分の存在をうやむや人間するために都合よく言っているようにも聞こえなくはないですが、人と人が出会うだけだけでなく、おつきあいを続けていくってスゴいことなんだなんだ・・・と思ってしまいました。偶然って都合のよい言葉ではありますがその中にはいろんな必然が詰まっているのかも。運命の赤い糸とかいうけれどその糸だって形になるまでは長い時間と手間がかかっているわけですからね~と、ちょっと脱線しながら本を読んでいました。 



いまいちピンとこない流行語大賞が決まり、今年の漢字とかニュースとか紙(誌)面を飾るようになるのでしょうね。私的にはやはり!スマホにしたことでしょう~それ以外何が?という気が(笑) 


ではでは、皆さま、慌ただしくも楽しい土曜日にして下さいませ。



rohengram799 at 09:25|この記事のURLComments(4)
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