相撲教習所

2016年08月23日

乗雲便りNo.20:どすこい!

昨日は台風の影響で職場の駐車場に水溜まり……なんてカワイイものではない池みたいなのがあちこちに出来て、店内トイレの通気孔から雨漏りまであり、バタバタと疲れた1日でした。皆さまは大丈夫でしたか? しばらくはこんな天気が続きそうですね。


前に読んだ『父からの手紙』(小杉健治)がなかなかおもしろかったので、タイトルがイマイチだなぁ(´-ω-`)と思いつつ、父と祖父が大相撲が好きだったので供養も兼ねて『土俵を走る殺意』を買ったのがお盆さんの頃……先日読み終わりました。小杉さんは時代小説も書いていますが、私は未読です。


東京オリンピック前後の日本、集団就職で「金の卵」と言われた学生たち、話とは違う劣悪な環境の就職先、山谷のドヤ街など……輝かしい高度経済成長の真只中、その繁栄の裏の様々な不正を中学卒業後、東北の田舎から角界入りした一力士の動向を通して語られます。ミステリー要素ももちろんありますが、相撲の取組の様子なども小さい頃にテレビで見ていたので、映像化しやすくサクサク読めました。


東京・両国国技館の敷地内に『相撲教習所』があるというのをこの本で知りました。相撲部屋に入門した新弟子たちを半年間の実技と座学を通じて力士に育てる場所だそうです。各部屋でいろいろ教えるのかと思っていましたが、違うのですね。


新弟子は全員、相撲教習所に通わなくてはいけないそうです。たとえ幕下付け出しであっても、です。入門から6カ月間は通うのですが、その間本場所がありますが、場所に出場することは「実習」ととして認められているそうです。東京にしかないのですが、新弟子は地方場所で力士として出場するので、6カ月間の教育といっても実質的な教育時間数はかなり少なくなります。試験はないので、出席することが一番大事!


教習所では実技と教養に分けて、力士を教育・指導。ただし、大学相撲部出身者は実技は免除されるます。実技の指導は普通、力士経験者や現役力士が担当します。私が読んだ記事では4名の親方と現役の幕下力士が指導しているとありました。


実技では、四殷、鉄砲、殷割り、すり足、伸脚などの基本を学び、それを繰り返し稽古します。同時に土俵上の作法なども学びます。この実技演習は早朝から約3時間行われます。教養講座もあり「相撲史」「生理学」「運動医学」「社会学一般」「国語(書道と作文を含む)」「詩吟」を習います。この教養講座は実技の後で約2時間。大体、正午頃に終わりるので、その後、お風呂に入り、地下食堂で食事をしてそれぞれの相撲部屋へ帰るそうです。


かなりハードですよね。実技稽古のあとの講義、お腹は空くし眠くなりそう……詩吟は相撲甚句があるからでしょうか? 相撲甚句がうまい人や弓取り式のお相撲さんは出世しないと父は言っていましたが、実際どうなのかしら? 弓取り式のお相撲さんはテレビ中継にバッチリ映るのが千秋楽の時だけなので、なんかかわいそう……と思っていました。また弓を落としてしまった場合、足で拾わなくてはいけなくて、滅多にないことでしたが、ドキドキしていました。



今日もセミが鳴いていました……あの暴風雨の時にどこに避難していたのだろう?と思いながら、仕事にきましたわ。前の記事にコメントありがとうございました。お返事、もう少しお待ち下さいませm(__)m






rohengram799 at 13:20コメント(10) 
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