石垣りん

2022年09月17日

玉兎雲便りNo.12:愛の挨拶&朝の挨拶 (⁠●⁠’⁠3⁠)⁠♡⁠(⁠ε⁠`⁠●⁠)

こんにちは。台風が気になりますが、皆さまのお住まいの地域は大丈夫でしょうか? どうぞお気をつけ下さいませ。

さてさて…エルガーの「愛の挨拶」は好きな曲のひとつです。ちょっとスローテンポの方が好み(⁠•⁠ө⁠•⁠)⁠♡ なんでこの話から入るかというと、久しぶりに週刊現代(9/17日号)を買ったら挨拶ネタがあったからです。「今週のへぇ~、そうなんだ」という、本をネタにした連載で、今回はこちらの本からでした。

『人はなぜ握手をするのか 接触を求め続けてきた人類の歴史』
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784794225979


サメの歯で身体を傷つけるという挨拶が存在したそうなΣ(゚Д゚) 以下、記事から一部引用します。

……
1700年代の著名な冒険家であるキャプテン・クックは、南太平洋の島々を探検している中で、現在のタヒチ島にたどり着いた。そこでクックが現地に住む人々の集落を訪れたところ、住人たちが彼を出迎えてくれた。
だが、その中で複数の女性が悲しげな表情を浮かべながら手に持っていたもので自身の身体を傷つけていたというのだ。
驚いたクックが見たところ、それは鋭利なサメの歯だった。彼女らは、この驚きの方法でクックを「歓迎する」という意味の挨拶を行っていたのである。
……

なんで女性なのか、傷つけないといけないのか、ナゾだらけではありますが……本を読んだらわかるのかしらん?



話は変わりますが、チロルチョコが『しろくまちゃんのほっとけーき』とコラボしているのですね。https://style.ehonnavi.net/taberu/2022/09/09_026.html#cxrecs_s

ホットケーキっておやつのイメージで、パンケーキというとオシャレな朝ごはんのイメージがある、オバちゃんなワタクシ(笑) 石垣りんさんの『朝のパン』という詩を思い出しました。



朝のパン    石垣りん


毎朝
太陽が地平線から顔を出すように
パンが
鉄板の上から顔を出します。
どちらにも
火が燃えています。
私のいのちの
燃える思いは
どこからせり上がってくるのでしょう。
いちにちのはじめにパンを
指先でちぎって口にはこぶ
大切な儀式を
「日常」と申します。
やがて
屋根という屋根の下から顔を出す
こんがりとあたたかいものは
にんげん
です。



小麦粉など原材料の値上がり等で閉店せざるを得ないパン屋さんも多いそうですね。美味しいパンをいつでもみんなが笑顔で食べられる、そんな世界になりますようにヾ⁠(⁠˙⁠❥⁠˙⁠)⁠ノ




rohengram799 at 15:55|この記事のURLComments(2)

2021年08月06日

金涼雲便りNo.6:ヒロシマ神話

失われた時の頂にかけのぼって
何を見ようというのか



ずっと忘れていた、教科書に載ってた詩の冒頭を思い出しました。タイトルは『ヒロシマ神話』。作者は嵯峨信之さんという方でした。一緒に石垣りんさんの詩『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』(*)も載っていたような気がする。こちらの授業の記事も考えさせられました。

https://komatsu3.at.webry.info/201208/article_6.html



 
嵯峨信之さんの『小さな灯』という詩も知りました。



小さな灯


人間というものは
なにか過ぎさつていくものではないか
対いあつていても
刻々に離れていることが感じられる
眼をつむると
遠い星のひかりのようになつかしい
その言葉も その微笑も
なぜかはるかな彼方からくる
二人は肩をならべて歩いている
だが明日はもうどちらかがこの世にいない
だれもかれも孤独のなかから出てきて
ひと知れず孤独のなかへ帰ってゆく
また一つ小さな灯が消えた
それをいま誰も知らない




台風が3つも発生しているという状況……どうぞ皆さま、お気をつけ下さいませ。


(*)http://www.ne.jp/asahi/choonji/namo/hanasi3-256.html


rohengram799 at 18:50|この記事のURLComments(0)

2020年01月11日

献春雲便りNo.11:銭湯で 〜 泣くな十円

『銭湯で』


東京では

公衆浴場が十九円に値上げしたので

番台で二十円払うと

一円おつりがくる。


一円はいらない、

と言えるほど

女たちは暮らしにゆとりがなかったので

たしかにつりを受け取るものの

一円のやり場に困って

洗面道具のなかに落としたりする。


おかげで

たっぷりお湯につかり

石鹸のとばっちりなどかぶって

ごきげんなアルミ貨。


一円は将棋なら歩のような位で

お湯の中で

今にも浮き上がりそうな値打ちのなさ。


お金に

値打ちのないことのしあわせ。


一円玉は

千円札ほど人に苦労もかけず

一万円札ほど罪深くもなく

はだかで健康な女たちと一緒に

お風呂などに入っている。







1/9(木)読売新聞・編集手帳に石垣りんさんの詩の一部が引用されていました。「銭湯」……というと♪神田川 の世界でありますが(モデルになった安兵衛湯はもうなくてマンションになっているとか?) 「一円玉」という言葉に「泣くな十円」という漫画を思い出したり(作者はあの「恐怖新聞」のつのだじろう氏だ!)……郷愁を誘う言葉のひとつですね。


こちらの話も素敵です。花嫁衣装を着るために襟足を剃る……私は床屋さんにいったな〜とこれも懐かしく(^^;)

http://minami13.blog.fc2.com/blog-entry-2035.html




【神田川】
https://sp.uta-net.com/movie/1427/


【泣くな十円】
https://mangapedia.com/%E6%B3%A3%E3%81%8F%E3%81%AA%EF%BC%81%E5%8D%81%E5%86%86-fbd182kvd


こちらで少し読めます↓

https://vscreations.jp/story/na-comictitle/%E6%B3%A3%E3%81%8F%E3%81%AA!%20%E5%8D%81%E5%86%86/


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2019年08月06日

燕月雲便りNo.2:1945年8月6日

挨拶

  原爆の写真によせて





   あ、

   この焼けただれた顔は

   一九四五年八月六日

   その時広島にいた人

   二五万の焼けただれのひとつ



   すでに此の世にないもの

   とはいえ

   友よ

   向き合った互の顔を

   も一度見直そう

   戦火の跡もとどめぬ

   すこやかな今日の顔

   すがすがしい朝の顔を



   その顔の中に明日の表情をさがすとき

   私はりつぜんとするのだ



   地球が原爆を数百個所持して

   生と死のきわどい淵を歩くとき

   なぜそんなにも安らかに

   あなたは美しいのか

   しずかに耳を澄ませ

   何かが近づいてきはしないか

   見きわめなければならないものは目の前に

   えり分けなければならないものは

   手の中にある

   午前八時一五分は

   毎朝やってくる



   一九四五年八月六日の朝

   一瞬にして死んだ二五万人の人のすべて

   いま在る

   あなたの如く 私の如く

   やすらかに 美しく 油断していた。




石垣りん詩集『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』より



rohengram799 at 23:51|この記事のURLComments(0)

2019年01月01日

萌月雲便りNo.2:新しい食卓

讀売新聞の編集手帳に石垣りんさんの『新年の食卓』という詩の一部が抜粋されていました。全文を知りたくて検索したら、たくさんのブログ記事で紹介されていました。有名な詩なのですね~きっと。私は教科書で習った『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』が印象深くて(※)


皆さまの新年の食卓は? 新しい年の最初の食卓、美味しい時間になりますように。





『新年の食卓』

          石垣りん



元日に
家族そろって顔を合わせ
おめでとう、と挨拶したら。

そこであなたは
どこからおいでになりましたか、と
尋ねあうのも良いことです。

ほんとうのことはだれも知らない
不思議なえにし
たとえ親と子の間柄でも
いのちの来歴は語りきれない。

そして取り囲む新年の食卓
これは島
手にした二本の箸の幅ほどに
暮らしの道はのびるだろう
きょうから明日へと細く続くだろう。

このちいさな島に鉄道はない
飛行機も飛ばない
人間が“食べる”という歩調は
昔から変わらない。

わずかに平らなテーブルの上に
ことしの花を咲かせるために
喜びの羽音を聞くために
杯を上げよう。

では向き合って
もう一度おめでとう!

互いの背後には
新しい波がひたひたと寄せて来ている。




(※) http://www010.upp.so-net.ne.jp/agnini/essay/impressions/ishigaki.htm




rohengram799 at 10:43|この記事のURLComments(2)
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