第一次産業

2015年12月28日

色雲便りNo.21:爆ぜろ、稲魂!~『畦と銃』

「鎌祝(かまいわい)」という季語があります。季節は秋。稲刈りを終えた後の刈り上げの行事で、九州地方では「鎌払い」と言うそうです。稲を刈った鎌に感謝するもので、鎌を清めて床の間に飾り、お赤飯や餅を供える。近隣や親戚に作業を手伝ってもらった場合は、そのお世話になった人たちを招いて祝宴となっだそうです。
 


真藤順丈さんの『畦と銃』というミスマッチ感があるタイトルの本を読みました。ミナギというという架空の農村が舞台で、村の英雄的存在の三喜男とその弟子の少年二人が村の悪徳業者と戦う第1部「拳銃と農夫」、ライブのために山の木々を伐採することになり、その担当となった女性が奮闘、山に響くロックンロールは第2部「第二次間伐戦争」、周りになじめない子どもたちが集まった牧場で、目的の見えない敵と戦う第3部「ガウチョ防衛線」そしてその後、市町村合併にからむオマケ(?)の話。


物語の時間は微妙に重なっている感じで、世の中の不条理と闘う彼らの不屈のエネルギーのアツいこと、アツいこと! オイオイ、あり得ないだろ( ̄□ ̄;)!!と思いながら「百姓の百ある業のひとつめ、一は一揆だっや!」に自分も鋤や鍬を手に闘う農民になっていたりして……! ただちょっとグロい描写もあるので(特にガウチョ)苦手な方はパスした方がいいかも。



第一次産業とか小学校の社会で習った以外にはもう耳にしないようなこの言葉、コーリン・クラークという人が『経済的進歩の諸条件』(1941)において、産業を第一次産業、第二次産業、第三次産業に3分類し、経済発展につれて第一次産業から第二次産業(製造や建築など)第三次産業(通信や金融、運輸、サービス業など)へと産業がシフトしていくことを示したんだそうです。これは17世紀にウィリアム・ペティが『政治算術』(1690)で述べた考え方を定式化したもので、両者にちなんで「ペティ=クラークの法則」と呼ばれているそう。全く知らないぜ( ̄▽ ̄;)



《誇れ、と三喜男は大見得を切る。地図から消えたところで、ミナギの魂は死にはしねえ。ひとつぶの米粒に百の物語。豊穣に実った穂の前では、時や空間(あめつち)の区切りなんぞ一ひらのわら草よりも軽い。》



小説の最後、この文章がとてもよかったので、タイトルもハデこくしてみました。「稲魂」は稲の中に宿ると信じられている神霊のこと←神さまをはじけさせていいのか?というツッコミは要りません(¨;)稲妻や稲光の意味も。「農耕民族は濃厚民族じゃ!!」と心の中で雄叫びをあげつつ……皆さま、美味しいご飯をたくさん食べて風邪をひかないように気をつけて下さいね(≧∇≦)






rohengram799 at 10:08コメント(4)トラックバック(0) 
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