紅葉

2019年12月03日

黄冬雲便りNo.3:黄落

今月は「黄冬雲便り」として記事を書いていますが、黄色い冬の読み方は「おうとう」で旧暦12月の異名になります。おうとう…音だけきくと「黄桃」を連想してしまう私です〜白桃より黄桃が好きなので(笑)


冬菊の黄色ばかりが絡みあふ


横山房子(よこやまふさこ:1915~2007)さんの俳句です。紫の菊は秋で黄色は冬のイメージがなんとなくあるかな〜大輪の菊もあれば小菊もありますが、絡み合っているということは、手入れも不十分な野菊なんでしょうか?



赤く色づく葉は艶やかですが、冬の陽を浴びて黄金色に輝く葉も美しい。そう言えば、敷き紅葉とか散り紅葉とかあるけれど、散り黄葉とかは聞いたことがないな〜と公園横の歩道にハラハラどうだった舞い散ったイチョウの葉を見て思いました。


「黄落」という木の葉や果実が黄色に色づいて落ちることをいう秋の季語がありますが、読み方が「こうらく」と「おうらく」とあるようで……私は前者で三遊亭好楽師匠を思い浮かべます。お後がよろしいようで……!?



【黄落の俳句】
http://www.longtail.co.jp/~fmmitaka/cgi-bin/g_disp.cgi?ids=19961112,19971116,19971130,20001103,20001126,20011022,20021202,20041123&tit=%89%A9%97%8E&tit2=%8BG%8C%EA%82%AA%89%A9%97%8E%82%CC




rohengram799 at 20:10コメント(4) 

2019年10月30日

紅樹雲便りNo.28:真闇の美

10/27の読売新聞「四季」にあった俳句です。


すさまじき真闇となりぬ紅葉山 (鷲谷七菜子)


秋晴れの紅葉は晴れやかなものだが、夜は闇に沈む紅葉も格別。まして紅葉山なら底知れぬ闇に包まれる紅葉である。紅葉の名所ではライトアップが盛んだが、あれでは台なし。日本人の感覚が粗くなっているのでは。句集『遊影(ゆうえい)』から。


長谷川櫂さんの「日本人の感覚が粗くなっているのでは。」に、たしかにそうなのかも……と思いました。手つかずの美しさというか、自然そのまま、自然が造り出すものを畏敬の念とともに見つめて来たはずなのに……最近、鳥居に映像を映している(プロジェクションマッピング)記事を読みましたが、正直、えー、そこまでやるの?と思ってしまいました……でも結構前からイベントとしてやったいたんですね。寺社仏閣でアレをやられるのは、なんとなく罰当たりな気分になってしまう私です(´-ω-`)



さてさて……こちらは本屋さんで立ち読みしてきた鏑木清方の画集。100%200%拡大されて細部まで分かり、その美しさ繊細さにクラクラしました。試し読みでその素晴らしさをご覧下さいませ。

https://www.shogakukan.co.jp/books/09682314



あと『目の眼』という美術系雑誌をパラパラ読んだら、剛力彩芽さんが連載をしていました〜最近テレビで見ないと思ったらこういうお仕事をされていたのですね。あの社長さんもいろんな絵画を購入されていたようなので、彼女も美術には関心があるのかしら?と俗なことを考えてしまいましたわ。

https://menomeonline.com/




rohengram799 at 00:00コメント(4) 

2018年10月27日

稲熟雲便りNo.29:鹿と狼

紅葉と露天風呂が絵になる季節でございますなぁ・・・「鹿狼の湯」という名前をきいて「過労の家老が鹿狼の湯」に浸かって、ふぅ~!な姿を想像してしまいました。


https://www.tif.ne.jp/jp/spot.html?spot=1125

⇧前に貼り付けたサイトが見られなくなったので差し替えました🙇



この鹿狼という名前ですが、手長首長という大男(神様とも)が住んでいて、彼は鹿と狼を連れていたという伝説があるそうです。大男は毎日、鹿狼山に腰を下ろしては、海から貝をとって食べていた。スゴい長さの手だ(笑) その貝殻が積もり積もって出来たのが、新地付近の貝塚だといわれているとか。



鹿狼山登山

http://ayapeanuts-blog.com/mountain/satoyama/karousan20171231




温泉というと高橋克彦さんの『非写真』という短編集の「さるの湯」を思い出します。シャッターを切ると震災犠牲者の霊が写るようになったカメラマンが、死者が入るといわれる温泉に行き、そこで体験したことは・・・ホラーテイストでしたが、私は好きな作品でした。夜中に読むのはオススメしませんが(^^;)




rohengram799 at 22:13コメント(0) 

2017年11月10日

霜見雲便りNo.9:山眠る

立冬も過ぎました。公園の木々も黄葉・紅葉、足元には落ち葉がカサカサ、お肌はカサカサ、ノドはイガイガの季節になりました。

タイトルにした「山眠る」は冬の季語です。セクシーな壇蜜さまのブログに

・・・木の上の雪が「ドササササーー!!」と落ちる音はあんなに賑やかで大きいのに…。あれは眠った山の「寝言」かもしれません。たまに人間でもいますよね。寝言がハッキリシッカリしずぎている人。
…あれ、私かな。・・・

とあって、こういう発想って楽しい~!と思いました。考えたことがなかったので。



季語を調べるには歳時記が便利ですが、今はスマホですぐ検索出来ますよね。この前、広辞苑の話をチラリと書きましたが、国語辞典とか私はどこにやってしまったかしら?と、吉川英治さんの『辞典のすすめ』を読んで思いました。青空文庫で読めますが、とても短いので転載しますね。



 とかく、現代人はまだ、辞書辞典などを、ほんとに、自分の頭脳にしきっていない。そのくせ、現今ほど、辞典の良書が、ぼくらの書架に、その選択の自由を豊かにされている時代もないのだが、なお遅れているのは、よくその辞典を使い生かす、こちらの頭の方にあるとおもう。
 ひとつの理由は、その習慣づけが足りないのである。すぐ辞典を引く、またすぐ、辞書に問うてみるという日常の習性が日本人にはいたってすくない。ばかなはなしである。自分の書架に、ちゃんと、いつでも何でも訊いてくれといわんばかりに輝かがやいている良師良友の辞典を措き忘れて、わからぬ事を、わからぬままに、よそへ向って、うろうろしている愚を、よく自分に見出すことがありはしないか。いやひとごとではない。私たちのような書斎人といわれる者すら、ままそんな非文化的な徒労をやって、あとから辞典に見いだして、ひと知れずよく苦笑する。自嘲をおぼえる。
 一冊の良い辞典を備えれば、数十冊のいや数百冊の雑書も不要になるかとさえ思われる。それほど辞典のエキスは濃密なのだ。私などは独学をやってきたので、ひと頃の青年期には、良い辞書も少なかったし、また容易に買えなかった。そこでたまたま、古本の辞典でも手に入れると、辞典の初めの、ア行やイ行から、辞典を読んでしまったりしたものだった。――今は良い辞典がありすぎるのか。学生諸子のそれの引用度を見ていると、いかにも、せっかくな恩恵を充分に生かしていない。もったいない。惜しまれる。辞典は自己の脳細胞そのものの一部であることを、うっかりしている。この大切な鍵を持ち忘れていたんでは、自分の天分の扉ドアを開くこともむりである。
(昭和三十五年)




ブログを書きはじめた頃は、国語辞典やら漢和辞典など手元においていたのに、今はどこにあるのかわからない~! 辞典・事典・辞書などのビミョーな違いについてはコチラをどうぞ。こういう時はやっぱりネットって便利と思います(笑)

http://www.ohtabooks.com/qjkettle/news/2015/02/16101614.html



辞典→自転→空回りと連想が広がり、まだまだ四畳半フォークの匂いがかすかにあった長渕剛さんの『順子』や『巡恋歌』が浮かんできましたわ。順子を真子に置き換えて歌ったこともありましたっけ。(そういえば、眞子さまの正式婚約発表はいつになるんでしょう?) 石野真子ちゃんとの結婚も志保美悦子さんとの再婚もビックリだったなぁ( ´~`)




昨日、新語・流行語大賞の候補の言葉が発表されましたが、そんな言葉聞いたことがない、というのもあり「ちーがーうーだーろー(`Δ´)」な気分になりました(笑)


rohengram799 at 14:33コメント(4) 

2017年05月03日

起雲便りNo.3:月明かりに

弘兼憲史さんのマンガ『ハロー張りネズミ』がドラマ化されるらしい~今までもあったのだろーか? 私はマンガしか知らないけれど、がなり前の作品のはず。なんで今頃?と思うのだけれど、知らない世代には新鮮なのかしら? しかしやたらとマンガの実写化が多くてウンザリしてきます~映像技術の進化やイケメン・美少女が増えたからなのか?



今月のお便りのタイトルを決めるのに、5月の異称を検索していたら『賤男染月』というのが出てきまた。読み方は「しずおそめづき」。旧暦5月の異称。旧暦5月とは、今日でいうところの6月4日頃から7月2日頃までをさすそうです。しかし・・・意味がわかりません。賤はいやしいとか人を見下す意味ですよね?


梅雨時のジメジメした感じを賤男とたとえたのか、それとも梅雨時は男をナメクジみたいな雰囲気に変えるのか? また全然違う意味なのか、調べたけれど語源がわかりませんでした。



染月には「濃染月」「木染月」(こぞめづき)とか「紅染月」(こうそめづき)とか、は陰暦8月の異名で木々が美しく染まっていく、紅葉していく様を表したものとかあるんですけどねぇ。




GW・渋滞ですとかテレビはにぎやかですが、働いている人間には仕事帰りのお月さまが癒しになりますわ~では、本日も行ってきます!






rohengram799 at 11:39コメント(8)トラックバック(0) 
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