前の孔雀の記事にたくさんのコメントありがとうございました。お返事もう少しお待ち下さい。ごめんなさい(;o;)


さて…タイトルの『邂逅の森』の「かいこう」とは[思いがけなく出あうこと。偶然の出あい。めぐりあい]という意味です。


『邂逅の森』(熊谷達也)は……秋田の貧しい小作農に生まれた富治は、伝統のマタギを生業とし、獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。鉱山で働くものの山と狩猟への思いは断ち切れず、再びマタギとして生きる…(表紙裏のあらすじより)ひとりの男の物語です。


時代は大正三年から始まります。明治維新もまだまだ地方の農村には浸透していないので、義理人情、色恋沙汰、様々な掟やしきたりが人間関係を複雑に絡み合わせて……本当に面白い!富治に関わった二人の女性の生き方も見逃せません。なんという力強さ!!


私の中では「山本周五郎賞受賞作品にはハズレがない!!」という考えがあり(芥川賞とか江戸川乱歩賞はどうしても好みでないのがある)、史上初の直木賞とダブル受賞だし…厚みもあって(500ページ強)読みごたえ十分でしかも50円!!迷わず購入ですよ(笑)


作者の熊谷さんは仙台の生まれで、この作品を書くのに実際マタギの方々に同行し山にも入ったようです。さすがに昔のようにマタギのみで生計をたてている人はいないようですが。作品の中にも狩猟に関する法令の話や炭鉱の盛衰などが描かれていて、近代史の勉強にもなります。


田辺聖子さんが「活字の伝えるいのちのなんという威力(ちから)」と解説に書いていますが、まさにそのとおりです!!雪深い東北の厳しい自然、村の生活、山の神への畏敬の念、獣の気配、格闘ではなく死闘…それらを「マタギ」として疑似体験し、生き抜くことへの執着の素晴らしさを感じました。地理や東北弁のイントネーションのわかる人ならより感情移入できるんじゃないかなぁ。


山のヌシ(巨大クマ)との駆け引きなどは『老人と海』のサンチャゴとカジキマグロの格闘のよう~ヘミングウェイ作品の訳は新潮文庫版が一番好きです!


♪老人は闘ってきた 魚たちと 捕らえねじ伏せ殺しそして愛した…


こんな歌を聞いたことがあって、全部の歌詞を知りたいのですが、わからぬままです※


夜中の1時過ぎ、まだまだ読後の興奮がさめませんが~私らしく小ネタをひとつ♪


『メガネクマ』が南米にいるらしいです。目のまわりやノドに、白や黄白色の斑紋が入り、個体によってはメガネのように見えることが和名の由来だそうです(^0_0^)



※作詞:中山千夏 作曲:小室等 歌:中山千夏 「老人と海」でした!!