芥川龍之介

2021年01月14日

初空雲便りNo.12:さるかに合戦

青空文庫で『母性愛の蟹』という話を読みました。蟹🦀を擬人化した子育ての話なのかしら?とタイトルから想像したのですが違いました。前半を飛ばして後半を読むと「これも母性愛なのか?」と思いますが、ああ、そういう意味なのね、と。


https://www.aozora.gr.jp/cards/001569/files/57276_58833.html



蟹🦀といえば、昔話の『さるかに合戦』! 私の一番古い読書の記憶はこの絵本だったように思います。現代風の絵柄にカニに助太刀したメンバーも変わった絵本もありますが、昔ながらの昭和チックな本も電子書籍で復活していました。


昔話というと♪桃太郎さん 桃太郎さん とか ♪昔
昔 浦島は〜 とか定番の歌がありますが、さるかに合戦にはない…という話をどこかで読みました。たしかに(ってカニに掛けたワケではない)!

♪はやく芽を出せ 柿のタネ 〜

コレしか思い浮かばない! キャラが弱いのか、勧善懲悪さが足りないのか……と思っていたら芥川龍之介が後日談のようなものを書いていました。

https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/140_15196.html


なんとなくカニに感情移入出来なかった理由はコレか………!? 最後の一文にザワザワ……!




今日はあたたかくなりそうですね。楽しい1日になりますように♪(o・ω・)ノ))



rohengram799 at 08:00コメント(0) 

2017年11月21日

霜見雲便りNo.21:霜夜

朝、寒くて目が覚めるようになりました。梅雨はなく、残暑厳しく、季節外れとも言える台風が続いて、今年は「秋」がなかった、とは言いませんが!短かったという感じがします。



芥川龍之介の随筆に『霜夜』がありました。「そうや」と読むのか「しもよ」と読むのか・・・季語では「しもよ」と読むみたいですね。空が晴れて霜の降りる寒い夜。与謝蕪村の『我骨のふとんにさはる霜夜哉』とか骨身にしみるヒンヤリとした空気を感じますわ。





『霜夜』(芥川龍之介) 青空文庫より転載


 霜夜の記憶の一つ。
 いつものやうに机に向つてゐると、いつか十二時を打つ音がする。十二時には必ず寝ることにしてゐる。今夜もまづ本を閉ぢ、それからあした坐り次第、直に仕事にかかれるやうに机の上を片づける。片づけると云つても大したことはない。原稿用紙と入用の書物とを一まとめに重ねるばかりである。最後に火鉢の火の始末をする。はんねらの瓶に鉄瓶の湯をつぎ、その中へ火を一つづつ入れる。火は見る見る黒くなる。炭の鳴る音も盛んにする。水蒸気ももやもや立ち昇る。何か楽しい心もちがする。何か又はかない心もちもする。床は次の間にとつてある。次の間も書斎も二階である。寝る前には必ず下へおり、のびのびと一人小便をする。今夜もそつと二階を下りる。家族の眼をさまさせないやうに、出来るだけそつと二階を下りる。座敷の次の間に電燈がついてゐる。まだ誰か起きてゐるなと思ふ。誰が起きてゐるのかしらとも思ふ。その部屋の外を通りかかると、六十八になる伯母が一人、古い綿をのばしてゐる。かすかに光る絹の綿である。
「伯母さん」と云ふ。「まだ起きてゐたの?」と云ふ。「ああ、今これだけしてしまはうと思つて。お前ももう寝るのだらう?」と云ふ。後架の電燈はどうしてもつかない。やむを得ず暗いまま小便をする。後架の窓の外には竹が生えてゐる。風のある晩は葉のすれる音がする。今夜は音も何もしない。唯寒い夜に封じられてゐる。

薄綿はのばし兼ねたる霜夜かな





「はんねら」ってなにかと思ったら「半練」と書いて、東南アジアで焼かれた土器の壺のことみたいですね。茶の湯の道具に好んで用いられるそうです。素朴さが「わびさび」に合うのかしら?



・・・「伯母さん」と云ふ。「まだ起きてゐたの?」と云ふ。「ああ、今これだけしてしまはうと思つて。お前ももう寝るのだらう?」と云ふ。・・・




この場面、なんとなく懐かしい田舎の夜を思い出しました。「まだ起きてたの?」「はやく寝た方がいいよ」みたいな会話は、寒い夜には一段とあたたかい~まぁ、言い方にもよりますけど(笑)



皆さまも夜更かしして風邪なとひきませんように、お気をつけ下さいませ。




rohengram799 at 12:04コメント(4) 

2017年11月19日

霜見雲便りNo.19:秋蛍

新聞の読者投稿の文芸欄に秋蛍の句がありました。もう「秋」とは言えない、コートにマフラーの気温になっていますが。「冬の蛍」は森進一さんの歌になってしまうし・・・好きだけど難しくて歌えない(笑)




『またひとつ星に吸われし秋蛍』
(習志野市・吉田信雄さん/読売新聞11/7の地方版)



選者は上田日差子さん。評に「秋蛍は平家蛍であることが多いという。」とありました。コメボタルとも呼ばれているそうですね。ヘイケボタルも諸説ありますが、ゲンジボタルに比べて小さいのが名前の由来でしょう。源平合戦で最終的に負けたのは平家ですし。そういえばモーニングで連載していた義経が主人公の漫画が終わってしまったわ。この漫画では義経と徳子が恋仲になっていました。


かわぐちかいじ「ジパング 深蒼海流」

http://morning.moae.jp/lineup/143




秋の蛍というと芥川龍之介の死を悼む、この句を思い出します。


「たましひのたとへば秋のほたるかな」(飯田蛇笏)





検索していて知りましたが「秋蛍」というイベントが毎年9月にあるのですね。幻想的でステキです。

秋蛍(イベント)

http://hanakatumi.jugem.jp/?eid=506




また1週間、元気に頑張りましょうo(゚▽^)ノ




rohengram799 at 11:45コメント(4) 

2016年07月30日

布雲便りNo.30:ドジでノロマなカメです( TДT)

読みかけ放置していた『百』を読み終わりました。百歳を前にして老耄のはじまった元軍人の父親と、無頼の日々を過ごしてきた「私」とのなんともいえない複雑な、でも大なり小なりどの家族にもあるんじゃないかという親子関係を描いた、私小説(といっていいと思う)。表題作は川端康成文学賞受賞だそうです。


「私」の名前はカルメンですっ♪……ではなくて、色川武大(イロカワ・タケヒロ・1929-1989)さん。東京生れ。東京市立三中に入学しますが、学校になじめず中退。戦後の数年間、放浪と無頼、映画と演劇の日々……阿佐田哲也名義で『麻雀放浪記』などを書いています。私は読んだことはないのですが、マンガの『哲也―雀聖と呼ばれた男』は掲載雑誌を買っていたので読んでいました(笑)


「連笑」「ぼくの猿 ぼくの猫」「百」「永日」の4つの作品で、私は最後の「永日」が一番よかったというか、自分はここまでの介護問題には突き当たらなかったけれど、父親の立場になる可能性が大なワケで……自分の老いについて、家族とのかかわりについて、久々に考えてしまいました。


彼は頭の形が悪いことにスゴく劣等感を抱いていたようで、あちこちにその思いが書いてありました。麻雀アニメに『咲-Saki-』という、女学生(笑)が麻雀全国大会で優勝を目指す!みたいなヤツがあったんですが(ほぼ超能力対決になっていましたけど)咲ちゃんも優秀なおねーちゃんに劣等感を抱いていたようでした。コラ動画にアカギが出てきたのがあったのですが、彼は開襟シャツを愛用しているので、頭髪こ白さはちょっと気になりますが(笑)学生に混じっても違和感ナシで笑えましたわ~あ、私は麻雀は全くわかりません( ̄▽ ̄;)


「劣等感いっぱいの主人公がガンバる!」系ドラマの代表的なものは、やはり「教官!」「ドジでノロマなカメです!」の『スチュワーデス物語』でしょうか? 知らない世代の方が多い? この「のろま」という言葉は、江戸の人形遣い野呂松勘兵衛が演じた「間狂言」の「野呂間人形(のろまにんぎょう)」に由来するらしいです。「野呂間人形」は平らで青黒い顔をし愚鈍な仕草をする滑稽な人形なので「のろま」になったと……「野呂松」や「野呂間」とも書くことから「野呂間人形」説がかなり有力らしいです。佐渡島には今も古い鈍間人形が残っているそうです。芥川龍之介も『野呂松人形』という作品を書いていました。



いまだにガラケーを愛用し「ポケモンGO!がナニさ(ーー;)」と、時代に全くついていけない、昭和の甲羅を背負ったドジでノロマなオスカーですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします……(´;ω;`)






rohengram799 at 15:36コメント(8) 

2014年07月24日

美雲便りNo.26:かっぱいて河童忌

『年毎の二十四日のあつさ哉』(菊池寛)


この「二十四日」は芥川龍之介の命日ですね。大暑の頃になぜ……(~_~;)彼は明治25年3月1日、東京・京橋入船町で生れました。辰年辰の月、辰の日、辰の刻に生れたので「龍之介」と命名。3月ならば子丑寅……で、寅之介になりそうですが、漢時代に正月は寅の月と定められていて、以下、2月は卯、3月は辰の月……日本の暦はそれを踏襲したもので、龍之介が生れた明治半ばにはまだ旧暦が日常だったのですね。芥川寅之助だったらまた彼の人生はかわっていたのでしょうか?


前の記事にもラブリーなうさぎさんの句を載せましたが、彼の俳号は「我鬼」。「餓鬼」なのか、それとも俳句では「まだまだガキなんです」なのか、由来は不明。でも『青蛙おのれもペンキぬりたてか』『蝶の舌ゼンマイに似る暑さかな』とかあの風貌からはちょっと想像できないオチャメな感じがしますわ。


芥川龍之介の忌日は『河童忌』といいますが、ワタクシが仕事でたまに使う水切りの道具を「かっぱぎ」というらしいのです……私は最初聞き間違いなのかしら(´・ω・`)?と思っていましたが「水をかっぱいといて」と何回か言われたりして……でも商品名は「水切りワイパー」とかあるし………で長年ウヤムヤにしていた疑問を調べてみました!


どうも茨城や埼玉の方言で「掻き剥ぐ」という意味で「かっぱぐ」「かっぱぎ」という言葉があるらしい。そう言えば「かっぱいといて」というのは埼玉出身の人だわ( ̄0 ̄;そこに由来して麻雀やギャンブルの世界で、大勝することを「カッパギ」「かっぱぐ」と言われるようになったのだとか。場のお金をガッツリ!かき集めるイメージ? これが水をかき集めてキレイにする意味にも使われるようになったのでは?ということです。



さてさて、久々にダンナと映画を観てきました!桜坂洋のSFライトノベル『All You Need Is Kill』を、トム・クルーズ主演でハリウッド実写化したというヤツです(^.^)
主人公のケイジ少佐はある日、決死の任務に就くことになりますが(本当はイヤ!)本格的な戦闘が始まる前に、あっけなく戦死。しかし、死んだはずの彼が意識を取り戻すと、周囲の時間は戦闘が始まる以前に戻っている…不可解なタイムループから抜け出せない彼は、特殊部隊の女性兵士リタとともに戦い(彼女も同じ経験をしていた)死を何度も繰り返しながら、次第に戦闘技術を磨きあげやがて敵を倒す糸口をつかむのですが、さぁどうなる(O.O;)(oo;)……というお話。中だるみはありましたが、なかなかよかった!! ダンナは「85点」だそうです。原作とはかなり違うところもあるようですが、私はアニメで見た方がもっと楽しめるかも~と思いました(≧∇≦)
ちなみに観客は私たち以外はふたり~座席指定ですが、移動してもよかったな( ̄▽ ̄;)






rohengram799 at 23:37コメント(6) 
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