草祭

2011年06月13日

第513号:脳内図書委員!?

朱川湊人さんの『花まんま』『いっぺんさん』を読み終わり、う~ん満足!だったので、今度は少し違う人の作品を…ということで『草祭』なるタイトルにひかれ、文庫本を買いました。


作者は恒川光太郎さん、お初です!!現在は沖縄在住。そして私より…若いっ(~o~)昭和48年生まれ…はぁ~と何故かため息(笑)


『竜が最後に帰る場所』
…どこかで見たタイトルの作者でもあるので、案外この本も書評を読んでいたのかもしれないな、と思いました。


物語は「美奥」という奇妙な土地が舞台で神話や民話の世界に近いかも。読みやすいけど、内容は深い。朱川さんはホラーの要素が多いけど、恒川さんはファンタジーが強いかな?


読み進めていって「ん?」と思ったのが『くさのゆめがたり』(美奥がどうしてできたかみたいな話)のこの文章。


【絹代はいつもやさしかった。いつだったか何故そんなにやさしいのかと問うと、誰かからやさしくされたら、それを十倍にして周囲の人に返さなくてはならない。やさしさは巡っていつか自分に返ってくるものだから。】


私、最近似た文章をどこかで読んだような……そう!朱川さんの『かたみ歌』に収録されている「夏の落とし文」だ!! 弟に“兄ちゃんは、なんでそんなに優しいの?”ときかれてこう言ったんだ…。


【優しくされて嬉しいと思ったら、お前も誰かに優しくしてあげろよ。そしたらいつか、世界中のみんなが優しくなるから。】


今まで本を読んできて、短期間で似た言葉に出逢ったのは、今回がはじめてかも(((・・;)


格言や名言集を好んで読んでいると似た言葉に出逢うけれど、まだまだ新顔(笑)の作家さんだし。恒川さんのは、何冊か手にしていた一冊で、棚に返す可能性も大だったから、不思議なカンジです(((^^;)


こんな時期だから、今まで目にしてきた雑誌や新聞の記事から「脳内図書委員」が厳選してくれたのかもしれない(^-^)v



rohengram799 at 00:23コメント(11) 
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