詩とメルヘン

2018年04月13日

清和雲便りNo.14:希望

今朝の読売新聞・編集手帳は滋賀警官射殺事件についてでした。19歳巡査の犯行とは・・・。編集手帳の書き手が変わってから、なんかいまいちピントがあっていないような、言いたいことや引用されたものとの繋がりがう~ん、というのがあって、前の人に戻して欲しくなることも。



今回は「アンパンマン」でおなじみのやなせたかしさんの詩が引用されていました。以前『詩とメルヘン』で見たような気がする、と思って検索したらこちらのブログ記事にありました。


http://tigerace1943.hatenadiary.jp/entry/2015/04/10/182750




「思うに希望とは、もともとあるものともいえぬし、 ないものともいえない。
それは地上の道のようなものである。
もともと地上には道はない。
歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。」


希望というと、いつも魯迅の『故郷』 のラストを思い出します。平成が終わり、新しい年号になりますが、果たしてその道はどんなものなのか、またまたう~ん、となる、そんな春の夕暮れです。





rohengram799 at 18:26|PermalinkComments(2)

2017年12月06日

暮歳便りNo.6:帰りたい~言葉のない世界

『日に何度も帰りたい、帰りたいといふ母が帰りたいところはどこか』(萩岡良博・歌集「周老王」より)



新聞でこの句を見つけた時に昔『詩とメルヘン』で読んだ「帰りたい 帰りたい 私はいったいどこに帰りのだろう」という詩の一節かあったのを思い出しました。自分でもわからないけれど、ここではないどこかに、自分が安らげる場所があるのでは・・・という気持ちは、誰の心の片隅にも存在しているのかも。



言葉というと『なくなりそうな世界のことば』を読みました。本屋さんで立ち読みですが・・・買わなくてスミマセン! アイヌ語では「イヨマンテ」がありましたが、「ヒライス」というウェールズ語が「もう帰れない場所へ帰りたいと思う気持ち」とあり・・・描かれたイラストにも胸がきゅーっとなりました。


http://dokushojin.com/article.html?i=1948





こちらも以前、気になって保存しておいた詩です。最初の一行から、苦しいなぁ、と思いました。





田村隆一「言葉のない世界」より 「帰途」


「帰途」

言葉なんかおぼえるんじゃなかった

言葉のない世界

意味が意味にならない世界に生きてたら

どんなによかったか



あなたが美しい言葉に復讐されても

そいつは ぼくとは無関係だ

きみが静かな意味に血を流したところで

そいつも無関係だ



あなたのやさしい眼のなかにある涙

きみの沈黙の舌からおちてくる痛苦

ぼくたちの世界にもし言葉がなかったら

ぼくはただそれを眺めて立ち去るだろう



あなたの涙に 果実の核ほどの意味があるか

きみの一滴の血に この世界の夕暮れの

ふるえるような夕焼けのひびきがあるか



言葉なんかおぼえるんじゃなかった

日本語とほのすこしの外国語をおぼえたおかげで

ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる

ぼくはきみの血のなかにたったひとりで帰ってくる







rohengram799 at 00:35|PermalinkComments(4)

2017年05月31日

起雲便りNo.25:握手

昨日の読売新聞の地域版・文芸投稿欄を読んで、気になった川柳があります。選者の瀬々倉卓治さんの評がまたイイのです~!



『握手の手から情報を握り取り』
(松戸市・中原政人さん)


評:握手して、男の握力は、男のマグマをさぐり、語らずの握手は、時として男の心臓を盗む。やたらに握手をする男と、やたらに指切りをする女と、滅多に握手をしない男と、滅多に指切りをしない女と、どれが本者かニセ者か、掌(てのひら)は罪状を語らず、白日はいつも病んでいる。



最初、「白日」を「白目」と読んでしまい、昨日は暑かったから営業のサラリーマンもグッタリして白目になるよね~病むよね~なんて思っていました(´д`|||)


以前、小指の役割は指切りすることで、その役目が小指は大好き、という詩を読んだことがあり、また左利きの女性が大切な人と握手をするときには左手を出そう、というような詩も読んだことがあります。どちらも『詩とメルヘン』に載っていました。きちんと記憶していないのが残念。イラストはよく覚えているのだけれど。実家に帰ったら見つかるかなぁ?


「左手 握手 詩」で検索してみたら、次の詩に出逢いました。 小熊秀雄さんの『右手と左手』という作品。なんかおもしろい! そして社会風刺的なものも感じました。(1936年くらいの作品らしい)




       右手
なんて見下げ果てた奴じゃ
貴様はきのう百貨店で
そっとカワウソの襟巻に
さわって見たな
貧乏人のくせに
成り上がり根性を出したりして

       左手
わしはさわるにはさわったが
だが、わしの意志じゃなかった

       右手
誰の意志だ、

       左手
脳の命令だった

       右手
実にお前はけしからんぞ、
おれはいつも尻を拭っているんだぞ、
お前は労働を避けたがる
何一つ真先に働いたためしがあるか、
わしはペンで力いっぱい書く役だ
お前は紙の一端を
かるく押さえるきりじゃないか
いつもぶらぶらしているじゃないか、
プチブル野郎、

       左手
いつも一緒に暮らしている仲で
今更悪態とは酷いぞ

       右手
御主人にカワウソの
毛皮でも買って貰って
お前の小市民根性を暖めて貰え

       右手と左手
摑み合って喧嘩を始める

       口
両手共喧嘩をやめい、
きこえんのか
時計が十二時を打った。飯だ

       左手
みろ、右手俺が今度は
重い茶碗を持って
貴様が軽い箸をもつ番じゃな

       右手
そりゃそうだな
働く者同志の喧嘩はやめよう

       右手と左手
それにしても
こいつの口にせっせと
兵糧を運ぶわけか
口から尻の世話まで
俺達働く者の手にかかるのを
口の野郎も尻の野郎も
脳の野郎も
すべての命令者共は
忘れるな




Wikipediaによりますと・・・小熊 秀雄(おぐま ひでお、1901年9月9日 - 1940年11月20日)は、日本の詩人、小説家、漫画原作者、画家である。筆名に、小熊 愁吉(おぐま しゅうきち)、黒珊瑚(くろさんご)、旭 太郎(あさひ たろう)などがある。・・・この方も若くして亡くなっていました。




今日で5月も終わりですね。今月もお付き合い、ありがとうございました。急に暑くなり身体がついていかないですね(;´Д`) 月末恒例の読書記録はまた後日あらためて・・・また来月もよろしくお願いいたします!




rohengram799 at 10:00|PermalinkComments(4)

2016年08月01日

乗雲便りNo.1:限界WORKERS (-""-;)

♪天使よりも 悪魔よりも 刺激的な 愛が欲しい 昨日よりも 明日よりも 火花散らす 今が欲しい



今日も暑くなりそうですが、なんか急にSHOW-YAの『限界LOVERS』を歌いたくなってしまいましたわ……ワタクシの欲しいものはお金と休み……いえいえ、きちんとシフト通りに出勤して仕事をしてくれる人が欲しいです!


この前、また当日欠勤ですよ~布雲便りNo.24:ゴーマンかまして「余暇」ですか(`Δ´)に書いたN氏。もしかしたら休むかもよ……なんて同僚と言っていたのですが、まさか本当に休むとは!!……あきれて笑っちゃいましたよ~ちなみにその理由は「足が痛いので病院に行くので休みます」……2日休みがあったと思うけど、その間は何もなく出勤日に痛くなったと? 朝イチで病院にいけば間に合う出勤時間なんですけど? そして次の出勤日には“しれっ!”とやってきてなにも言わない……その神経が理解出来ない!!いやわかってはいけないのだわ……(-_-;)


体力、気力の限界までにはまだまだ余裕のあるワタクシですが、「体力の限界」と引退会見で言った大相撲の第58代横綱千代の富士の九重親方の訃報。61歳とまだまだ若いのに。私はあんまり好きなお相撲さんではなかったのですが(すみません)“白いウルフ”と呼ばれた益荒雄とか思い出しますわ。うん、また昭和が遠くなったなぁ……昭和の思い出はそのまま自分の両親や田舎の思い出につながります。夕方、店は忙しい時間でしたが、祖父や父と相撲中継を見ていたあの空間……なんでもう誰もいないの?とちょっとせつなくなります(・・、) 親方のご冥福を祈ります。



だいぶ前の話になりますが、平成28年(西暦2016年)5月25日は、その平成元年1月8日から数えてちょうど10000日目だったそうですね。昔『詩とメルヘン』にやはり10000日か5000日か忘れたけれど、その子の誕生日に花束を贈った……というような、投稿童話が載っていました。自分の誕生日から10000日がいつになるか調べられるサイトもあるみたいですが(*)平成元年生まれの長男も10000日過ぎているんだろうな(^o^;) 彼にとってはどんな毎日だったのか……怖くてきけない(;´д`)



さてさて……今月は「乗雲便り」にしてみました。「飛竜乗雲(ひりょうじょううん・ひりゅうじょううん)という熟語があって「時代の流れに乗って、英雄や賢者が才能を発揮することのたとえ。竜が雲に乗って空へ舞い上がるという意味から。」……都知事は小池さんに決まりましたが、よい時代の流れを作ってもらいたいものです。自分で英雄とか賢者とか口にする人はイヤですけれど( ̄▽ ̄;)



『それぞれの持ち場で懸命に働くとき、人はみな英雄である』……またそんな気持ちで毎日過ごしていきたいです。皆さま、今月もどうぞよろしくお付き合い下さいませ(´∇`)



(*)ミューちゃん様よりサイトを教えていただきました。
http://www.geocities.co.jp/PowderRoom/1112/index-07.htm

ちなみに私は生まれてから“19091日目”だそうです(*´∀`)♪




rohengram799 at 09:21|PermalinkComments(14)

2016年04月30日

暮雲便りNo.33:野老(ところ)で貴方は……4月の本棚

暮雲便りNo.21:おやおや…親泣かせρ(・・、)で書いた『親おや交流会』の広告が今日の朝刊一面に~! 「参加費は会場により異なります」との注意書があり(13,000円~18,000円)……たしか東京の参加費はひとり18,000円だったはず……大阪・名古屋・福岡で一番安いのはどこかしら?なんでゲスなことを考えてしまいました('~`;)



もうひとつ紙面から……『人生案内』で50代の会社員男性がフルタイムで働く妻に普段から「ありがとう」と口にしているにもかかわらず、妻には伝わっていない。休日には出来る範囲で家事を手伝っているし、子どもたちも協力しているのに、妻はいつも疲れた顔をしている。自分はこれからも手伝うので、妻の安心した顔をみたいのですが…というもの。


以下の作家の眉村卓さんの回答(前半は略してありますが)にウンウンしたのは私だけではないはず……と思うのですが、いかかでしょう?


『……私にはどうも、あなたは努力を妻に認めてもらいたいという気持ちが強すぎるように思えてなりません。あなたがそういう「報酬」を求めるのは、つまり「助力者」として認められたいのです。奥さんはあなたに「共同当事者」であってほしいのだと、そんな気がするのですが。』





いまいち、タイトルが思いつかず……やっと決まった東京五輪エンブレム作者・野老朝雄(ところ・あさお)さんの名前を見た時に「ところ?」と思ったのと、やなせたかしさんが『詩とメルヘン』の編集前記によく書かれていた言葉を思い出したので(しらす雲便りNo.48:永遠の問いかけ)あわせてみました。 


「野老(?_?)」って変わった名字と思いましたが、植物にあるのですね。葉っぱがハート形で、夏につぶつぶの花が咲き、地下の根の部分はふくらんで芋のようになるそうです。甘野老(アマドコロ)はナルコユリみたいで可愛らしい花が咲きます。



北海道では荒れた天気で雪になり、熊本・大分ではまだ地震が続いています。これ以上被害が拡大することなく1日も早く、少しでも落ち着いた生活が出来るように。微力ながら出来ることを続けていきたいです。



今月もお付き合いありがとうございました。皆さまもどうぞお身体に気をつけて。来月もまたよろしくお願いいたします。




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rohengram799 at 13:20|PermalinkComments(6)
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